世界的なソフトウェア窃盗が米国製造業を阻害

全米製造業者協会(National Association of Manufacturers: NAM)は1月30日に行われたパネル討論会において、ハーバード・ビジネス・スクール(Harvard Business School)のビル・カー准教授(Bill Kerr)とNAMの首席エコノミストであるチャド・モウトレー氏(Chad Moutray)がまとめた報告書を発表した。それによれば、世界的なソフトウェアの窃盗によって加速された不当な競争は、米国製造業に大きな悪影響を及ぼしており、2002年から2012年の間に、製造業の売上約2,400億ドル、GDPで700億ドル、米国製造雇用4万2,220人がそれぞれ失われたという。また、別の報告書によれば、過去4年間に行われた世界的なソフトウェア窃盗が10パーセンテージ・ポイント少なかった場合、約6万5,745人の米国雇用が追加されたであろうと試算されている。 National Association of Manufacturers “New Study by Harvard Business School Professor and Nam Chief Economist Shows International Software Piracy Hampering Manufacturers in the U.S.” (1/30/14)

エネルギー省、新たな地熱資源特定を目的として300万ドルの助成計画を発表

エネルギー省(Department of Energy)は1月30日、プレー・フェアウェイ分析(play fairway analysis)を用いて地熱エネルギー開発を促進させることを狙いとし、協調的な研究開発プロジェクトに300万ドルを助成する計画を発表した。プレー・フェアウェイ分析とは、熱、透過性、液体が交差する最も好ましい地点をマッピングすることで、明らかな表面発現がない地域において地熱資源の可能性を特定する技法で、石油やガスの探索では一般的に用いられているが地熱業界での利用は少ない。探査掘削の成功率を引き上げることで、地熱エネルギー・プロジェクトへの投資を増やし、地熱エネルギーの大幅な費用低下につなげることが狙いである。 Department of Energy “Energy Department Announces $3 Million to Identify New Geothermal Resources” (1/30/14)

「2013年米国ソーラー雇用調査」が発表

ソーラー財団(Solar Foundation)は1月27日、報告書「2013年米国ソーラー雇用調査(National Solar Jobs Census)」を発表した。それによれば、2013年11月現在、米国ソーラー業界における雇用は14万2,698人で、前回調査の2012年9月から2万3,682人増えた。増加率は19.9%で、全国的な平均雇用増加率(1.9%)の10倍となる。報告書によれば、その他のファインディングとして、①2012年9月以降に増えた約2万4,000人の雇用の77%が既存のポジションではなく新設ポジションである、②最大の増加を示したソーラー雇用はソーラー設置者で、22%増加した、③ソーラー雇用は今後12ヶ月間で15.6%の増加が予測されている、などが挙げられている。 The Solar Foundation “National Solar Jobs Census 2013” (1/27/14)

エネルギー省、メタルハライド・ランプの新エネルギー効率基準を発表

エネルギー省(Department of Energy)のアーネスト・モニツ長官(Ernest Moniz)は1月30日、大型小売店や駐車場などで利用されるメタルハライド・ランプを対象とした新たなエネルギー効率基準の最終とりまとめを行ったと発表した。これらの基準により、今後30年間で最大2,800万メトリックトンの炭素排出が削減され、消費者は11億ドル以上の電気代節約が実現するという。今回発表されたエネルギー効率基準は2007年版の改訂となるもので、業界や消費者、環境擁護団体などからの意見も考慮されている。 Department of Energy “New Energy Efficiency Standards for Metal Halide Lamp Fixtures to Save on Energy Bills and Reduce Carbon Pollution” (1/30/14)

NSF、ウェストバージニア州における化学薬品流出事故に関して緊急対策研究用グラントを発表

今年1月9日にウェストバージニア州チャールストン近くの貯蔵タンクから化学薬品4-メチルシクロヘキサン・メタノール(4-methylcyclohexane methanol)が漏出し、水質処理場の上流に流出したことから、約30万人の州民に水道水を飲用しないよう警告が発された件で、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、同化学薬品の特性をより良く理解するための3件の研究プロジェクトに、「緊急対策研究用グラント(Grants for Rapid Response Research: RAPIDグラント)」を提供すると発表した。事故の対応に追われた当局に取って大きな問題は、同薬品に対する理解や、同薬品がその他の物質とどのような反応を示すのかについて、理解が乏しかったことである。今回のRAPIDグラントでは、サウスアラバマ大学(University of South Alabama)、ウェストバージニア大学(West Virginia University)、バージニア工科大学(Virginia Tech)に、1年間で合計約15万ドルが提供される。 National Science Foundation “NSF awards rapid response grants to study West Virginia chemical spill” (1/30/14)

オバマ大統領、2014年は行動と科学助成強化を模索

オバマ大統領は1月28日に行った一般教書演説の中で、「2014年は行動の年となる」と述べ、新たな政策を実現するために行政権限を行使するとともに、激しく対立する議会からより大きな協力を求めていく姿勢を明らかにした。科学的問題については2013年の「BRAINイニシアチブ」のような目新しい発言はなかったが、科学的研究開発への助成を増加させるよう議会に求めた。包括的エネルギー政策を再び売り込んだ他、中型及び大型トラックが天然ガスやその他の代替燃料で走行することを認める規則と、これらの自動車を支援するインフラ開発の奨励を目的とした税控除を新たに提案した。オバマ大統領はまた、特許改革や移民法改正の必要性も訴えた。 Nature News Blog “Obama promises action and seeks a science-funding boost” (1/29/14)

FDAブレイクスルー治療指定プログラム、順調に進行

タフツ大学(Tufts University)の医薬品開発研究センター(Center for the Study of Drug Development: CSDD)がまとめた報告書によれば、食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)による「ブレイクスルー治療指定(breakthrough therapy designation: BTD)」プログラムは、臨床の最終段階において既存の治療法よりも大幅な改善を示す可能性が早期に示された医薬品の開発及び審査を迅速化するというFDAの目的に適っている可能性が高いという。当初、113件のBTD認定要請に対して、わずか30%しかBTDを認めなかったという点は、本プログラムがその他の様々な審査プロセスとは異なるということを示すものであると、報告書は指摘している。 Bio World “Tufts study: Data suggest breakthrough therapy designation meets goals” (1/29/14)

連邦助成を受けた研究開発センター(FFRDC)、2012年度のR&D支出は微減

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)のデータによれば、国内に39ヶ所ある「連邦助成を受けた研究開発センター(federally funded research and development centers: FFRDC)」における2012年度の研究開発(R&D)支出は174億ドルであったという。これは前年度の178億ドルから微減した。FFRDCの合計支出の97.5%(170億ドル)は連邦資金によるものである。2010年度から2012年度の間にFFRDCのR&D支出は22億ドル増加したが、これには、2009年の米国景気対策法(American Recovery and Reinvestment Act of 2009: ARRA)が影響している。FFRDCで行われている活動は、全体では基礎研究が35.2%、応用研究が30.7%、開発が34.1%と比較的等分されているが、個別のFFRDCでみるとその活動内容の比重にはばらつきが見られる。 National Science Foundation “Federally Funded R&D Centers Report Declines in R&D Spending in FY 2012” (January 2014)

エネルギー省、ボンビル電力事業局の局長にエリオット・メインザー氏を指名

エネルギー省(Department of Energy)は1月27日、ボンビル電力事業局(Bonneville Power Administration: BPA)の局長として、現在局長代理を務めているエリオット・メインザー氏(Elliot Mainzer)が同日付けで就任すると発表した。同省内には、4つの電力マーケティング局(Power Marketing Administration)があり、その一つであるBPAは連邦コロンビア・リバー電力システム(Federal Columbia River Power Syste)における水力発電を市場販売する役割を担当している。メインザー氏はエネルギー業界で16年以上の豊富な経験を持ち、BPA内では戦略計画や資産管理プログラムなどを主導してきた。 Department of Energy “Energy Department Names Elliot Mainzer Bonneville Power Administration Administrator” (1/27/14)

研究開発の連邦税控除を巡る争いでは常に企業が優勢

連邦税制で米国企業に最も寛大な項目の一つは研究開発(R&D)に関する税控除であるが、本件は近々、更に企業に有利な形に変更される。財務省(Department of Treasury)は現在、税控除の対象となる活動の種類について規制を解除する新規則をとりまとめており、これにより、ボーイング社(Boeing)やロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)など多くの企業が年間数千万ドルの税控除を受けられることになる。オバマ政権の高官は、今回の変更は既存の法律を明確化するに過ぎないとしているが、法人税専門の弁護士達はこの変更を大歓迎している。R&D税控除は民主・共和の両党において高い支持を得ているが、政策関係者以外ではその効果について賛否両論が出ている。 Washington Post “There’s a war over R&D tax credits. And companies keep winning.” (1/24/14)