米国におけるドローン登録件数が77万台に急増

連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)のマイケル・フエルタ局長(Michael Huerta)は3月27日、FAA無人航空システム・シンポジウム(FAA Unmanned Aircraft Systems Symposium)で講演し、約15か月間に77万台以上のドローンが登録されたと発表した。同局長が1月に発表した時点では、67万件となっており、過去3か月間で10万件増加したことになる。FAAは2015年12月から、ドローンの登録を義務付けており、その数は今後も増加すると予測されている。ドローンの急増は安全性や安全保障上の懸念などを引き起こしている。一方、UPSやアマゾン社(Amazon)などの企業は、ドローンを使った配達の可能性を探る試験を既に実施している。 CNN “U.S. drone registrations skyrocket to 770,000” (3/28/17)

ウェスチングハウス社、戦略的再編を発表(破産法適用を申請)

ウェスチングハウス・エレクトリック社(Westinghouse Electric Company, LLC)及び一部の子会社・関連会社は3月29日、破産法11条の適用を申請した。同社は、原子炉プロジェクト「AP1000」における財政的及び建設上の試練に直面しており、戦略的な再編を模索している。ウェスチングハウス社は第三融資機関から8億ドルの事業再生融資を確保し、再編中の中核事業(プラントの運用、核燃料及びコンポーネントの生産、エンジニアリング、廃炉、汚染除去など)の資金と保護に充てる計画である。 Business Wire “Westinghouse Announces Strategic Restructuring” (3/29/17)

テスラ社、中国のインターネット大手、テンセント社の支援を獲得

中国で時価が最も企業、テンセント・ホールディング社(Tencent Holdings Ltd. 騰訊控股)が、テスラ社(Tesla Inc.)の5%の株式を購入したことが明らかになり、テスラ社は中国で潜在的な同盟を獲得したといえる。テンセント社の対テスラ投資額は18億ドルに上り、テスラ社の最高経営責任者であるイーロン・マスク氏(Elon Musk)への信任を示す。今年後半にモデル3セダンを3万5,000ドルで販売するという野心的な目標を掲げているマスク氏だが、その実行可能性には疑問が寄せられている。テンセント社は、中国最大のソーシャル・ネットワークを所有しており、中国でテスラ社の製造事業を開始する際に重要な役割を担う可能性がある。 Wall Street Journal “Tesla Gets Backing of Chinese Internet Giant Tencent” (3/29/17)

21州が20メガワット以上のエネルギー貯蔵パイプラインを保有との報告

GTMリサーチ社(GTM Research)の「米国エネルギー貯蔵データ・ハブ(U.S. Energy Storage Data Hub)」によれば、21の州において20メガワットのエネルギー貯蔵プロジェクトが提案、建設中、あるいは導入されており、そのうち10州は100メガワット以上のパイプラインを有しているという。国内の電力会社によるエネルギー貯蔵プロジェクトを追跡調査している同社によれば、カリフォルニア、テキサス、ハワイ、オハイオ、イリノイの各州が上位5州となっている。エネルギー貯蔵データ・ハブによれば、電力会社のエネルギー貯蔵に関して実施及び検討されている州の政策及び規則は合計140件に上る。 Greentech Media “21 US States Have Energy Storage Pipelines of 20MW or More” (3/28/17)

エクソン社、トランプ政権にパリ協定から脱退しないよう要請

エクソンモービル社(ExxonMobil)の環境政策・計画幹部であるピーター・トレレンバーグ氏(Peter Trelenberg)はホワイトハウスの国際エネルギー政策側近であるデイビッド・バンクス(David Banks)に書簡(3月22日付け)を送り、パリ気候協定に留まるよう要請した。書簡は、「米国の天然ガス・ブームにより、米国内の炭素排出は低減されており、パリ協定に留まることは米国が他国の気候政策下で天然ガスへの市場アクセスを推進する一助となるなど、いくつかの恩恵がある」と述べている。 AXIOS “Exxon to Trump: don’t bail on Paris” (3/28/17)

イーロン・マスク氏、脳とコンピュータをつなぐニューラリンク社を立ち上げへ

テスラ社(Tesla Inc.)とスペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ社(Space Explorarion Technologies Corp.)の設立者及び最高経営責任者であるイーロン・マスク氏(Elon Musk)は、今度はコンピュータと人間の脳を統合させることに取り組んでいる。情報筋によれば、同氏は、ニューラリンク社(Neuralink)と呼ばれる新会社をカリフォルニア州に設立し、脳に極小のエレクトロードを埋め込み、いずれは思考をアップロード/ダウンロードできるようにすることを目指しているという。マスク氏は昨年6月に行われた会議で、「人工知能の急速な進歩により、人間は大きく後れを取ってしまうであろう」と述べ、その解決策として提示されたのが、脳内に人工知能の層を作り、人間がより高度な機能を実行できるようにすることである。 Wall Street Journal “Elon Musk Launches Neuralink to Connect Brains With Computers” (3/27/17)

科学労働力の高齢化を示す統計

米国科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences)に発表された新たな論文によれば、科学部門における労働力の高齢化が続いている。その一因はベビーブーマーであるが、ベビーブーマーが去った後でもこの傾向は続くと予測されている。オハイオ州立大学(Ohio State University)の二人の経済学教授による論文によれば、雇用されている科学者の平均年齢は、45歳(1993年)から49歳(2010年)に上昇した。雇用されている科学者の平均年齢は米国全体の労働力の高齢化よりも早く進んでおり、それはコンピュータ・情報科学といった比較的新しい分野も例外ではない。さらに、現状が続けば、科学者の平均年齢は近年中にさらに2.3歳上がる見込みである。論文執筆者は、この傾向の要因として、ベビーブーマーの他、1994年に大学教授の退職年齢の義務付けが廃止された点を挙げている。この科学者労働力の高齢化が若手科学者の労働力に及ぼす影響として、初級レベルの就職が難しくなること、助成金の獲得がより競争的になることの2点が可能性として考えられている。 < a href="https://www.insidehighered.com/news/2017/03/28/study-suggests-scientific-work-force-aging-younger-scientists-struggle-find-good"> Inside Higher ED “50 Shades of Gray” (3/28/17)

AAAS政策フォーラムでトランプ政権の閣僚不在

3月27日に行われた米国科学振興協会(American Association for the Advancement of Science: AAAS)の年次科学政策フォーラムで、トランプ政権の閣僚による講演は実現せず、米国科学者と政権との関係の低さが浮き彫りになった。これまでの政権は常に、AAASの「科学技術政策フォーラム(Forum on Science and Technology Policy)」で、研究あるいはイノベーションへのアプローチについて講演する閣僚を派遣していた。一般的には大統領の科学補佐官が第一選択であるが、トランプ政権においては同補佐官はまだ誰も指名されていない。第二候補はエネルギー長官(Secretary of Energy)であるが、リック・ペリー新長官(Rick Perry)は既に予定が詰まっていた。一方、年次政策フォーラムで発言した、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)のフランシス・コリンズ現長官(Francis Collins)は、現在保留となっているNIH歳出法案について前向きな見解を示した。 Science “Playing no Trump at AAAS policy forum” (3/27/17)

トランプ政権、政府事業に企業イノベーションを取り入れるための新オフィスを開設へ

大統領府が3月27日に発表したところによれば、トランプ政権は、政府事業のイノベーションを促進することを目的とした新たなオフィスを立ち上げる。新設される「大統領府米国イノベーション局(White House Office of American Innovation)は、トランプ大統領の娘婿で上級顧問であるジャレッド・クシュナー氏(Jared Kushner)が率いる。政権は、この取り組みについて、「元企業幹部によるSWAT(特殊部隊)チーム」と評している。超党派で、政府内外から新しいアイデアを模索し、技術の抜本的見直し、トランプ大統領が公約しているインフラ投資から発生するプロジェクト、調達改革などを通じてあらゆる連邦機関の向上を図るという。具体的な重点先として、退役軍人省(Department of Veterans Affairs)が挙げられている。 Government Executive “Trump Pledges New Office to Bring Business Innovation to Government Operations” (3/27/17)

「米国は生産性ブームの直前にある」との報告

技術CEO評議会(Technology CEO Council: TCC)が3月28日に発表した報告書「来たる生産性のブーム(The Coming Productivity Boom)」によれば、今後、情報技術(IT)が物理的産業(製造業、農業、医療、輸送、エネルギーを含む)に拡散することで、生産性の大幅な上昇が見込まれているという。ITの利用増加により物理的経済は生産性が向上し、米国民労働者はより価値のあるものになるという。報告書の共同執筆者は、「複数の産業国において、雇用と生産性成長率は停滞している。一部のエコノミストは、その要因として『ITが産業の混乱と失業を招いた』と批判しているが、驚くべき事実は米国の企業の7割がITの力を十分に活用していないという点であり、それが問題である」と指摘する。報告書によれば、ITの普及により、米国の年間経済生産高は2031年までに2兆7,000億ドル追加され、連邦歳入は今後15年間で累積3兆9,000億ドル増加するという。 Technology CEO Council “U.S. ON THE CUSP OF A PRODUCTIVITY BOOM, ACCORDING TO LATEST ANALYSIS COMMISSIONED BY TECHNOLOGY CEO COUNCIL” (3/28/17)