Category:

その他

米国と欧州委員会、放射性源の安全保障強化に関する合同声明を作成

米エネルギー省(Department of Energy)の国立核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)と欧州委員会(European Commission: EC)は、先日開催された国際原子力機関(International Atomic Energy Agency: IAEA)の核安全保障国際会議(International Conference on Nuclear Security)で、「放射性源の安全保障強化に関する合同声明(Joint Statement on Enhancing Radioactive Source Security)」を作成した。合同声明は、放射性源の安全保障の重要性や、セキュリティを強化してこれらのマテリアルがテロ行為に使用されることを防ぐ必要性を強調し、放射性源の使用/貯蔵/輸送におけるセキュリティに関して国内外のパートナー能力を強化することを狙いとした既存の米=欧州連合(European Union: EU)のプログラムを基盤としている。 Department of Energy “United States and European Commission make joint statement on enhancing radioactive source security” (5/22/24)

国防総省、科学技術再発明研究所に新しい人事管理手法導入を認可

国防総省(Department of Defense)の研究・工学担当次官(Under Secretary of Defense for Research and Engineering: USD(R&D))は、5月21日付けの連邦広報(Federal Register)で、「国防総省の科学技術再発明研究所の人事実証プロジェクト・プログラム(Science and Technology Reinvention Laboratory Personnel Demonstration Project Program)」と題する通知を発表した。これは、国防総省傘下の全ての科学技術再発明研究所(Science and Technology Reinvention Laboratory: STRL)(現在20か所)の人事実証プロジェクト(Personnel Demonstration (Demo) Projects)に新たな権限を付与するものである。STRLは、デモ・プロジェクトに参加した卓越した人材を勧誘し、維持するための革新的な手法を実施することが可能になる。具体的には、STRLは、一時的な昇進や、監督やチーム・リーダー・ポジションへの一時的な再任命の柔軟な延長、タイムオフ・アワード(給与の損失や費用の発生がない形で任務から離れることができる)という形態の勧誘インセンティブなどを認められ、労働力のより良い管理が可能になる。 Federal Register “Science and Technology Reinvention Laboratory Personnel Demonstration Project Program” (5/21/24)

国務省、連邦研究開発センター設立案を発表

国務省(Department of State)は5月17日付けの連邦広報(Federal Register)で、「連邦資金を受けた研究開発センター設立の提案-第1次通知(Proposed Establishment of Federally Funded Research and Development Centers-First Notice)」を発表した。具体的に、国務省の事務局(Bureau of Administration)は、外交及び現代化に関する様々な活動のための官民共同作業を促進することを目的として、「連邦助成研究開発センター(Federally Funded Research and Development Centers: FFRDC)の立ち上げに向けた支援を行う計画である。今回は、一般に周知するための通知義務(90日間で3回)の1回目となる。一般からのコメントは2024年8月15日まで受け付けられる。国務省は、変革的な今の時代において、リーダーシップや職員への導きとして必要な研究・開発・イノベーション・支援をもたらすことができる組織との長期的なパートナーシップを必要としている。こうしたニーズに対応するため、国務省は、3件のFFRDCを設立、後援する計画である。 Federal Register “Proposed Establishment of Federally Funded Research and Development Centers-First Notice ” (5/17/24)

AI分野のロビーストがワシントンDCに大挙到来

パブリック・シチズン(Public Citizen)は、人工知能(AI)関連の問題を取り巻くロビー活動が急速に発展していることを受け、これらを調査し、主要な産業及び事業体が、それぞれの圧倒的なロビー力を使ってどのようにAI規制に影響を及ぼそうとしているかを報告した。同団体は、2019-2023年の下院ロビー活動開示データベースを基に分析を行い、どの企業/業界団体/その他の組織が、AIやAI関連のトピックに関する明確なロビー活動を行っているのかについてまとめた。ファインディングとして、以下が提示されている。①2023年に、企業や業界団体、その他の組織は、AI関連問題について連邦政府にロビー活動をするため、3,400名以上のロビーストを送り込んでおり、これは前年比120%であった、②AIは、AI企業やソフトウェア企業だけの問題ではない。パブリック・シチズンが分類した、AI関連問題でロビー活動を行っている17業種の中で、最も活動的なのは技術業界であるが、ロビースト全体に占める割合はわずか20%である、③企業や業界団体、その他の組織は、AI政策に影響を及ぼすため、1,100名以上のロビーストをホワイトハウスへ送り込んだ、などが挙げられている。パブリック・シチズンは、「AI政策に幅広い業界が積極的な関与をしている点は、AI技術が社会のあらゆる側面に影響していることを反映する」と結んでいる。 Public Citizen “Artificial Intelligence Lobbyists Descend on Washington DC” (5/29/24)

NETLの直接空気回収センター、パートナーシップを模索

国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory: NETL)の直接空気回収センター(Direct Air Capture (DAC) Center)は、マテリアル規模の運用を開始した。DAC技術の商業化に関心を持つ政府や学術機関、民間部門のイノベーターとのパートナーシップを拡大することを模索しており、それによってレガシーとなっている二酸化炭素排出問題に対処し、2050年までに正味ゼロ排出を達成するという政権のゴールに到達する助けとしたいと考えている。連邦議会は2022年に、NETLの新たなDACセンターに2,500万ドルの予算を承認した。センターは、ペンシルバニア州ピッツバーグ近郊のNETL研究キャンパス内に所在しており、急速に進化するDAC技術の動きに対応するよう極めて柔軟性を持った形で設計され、特に業界へのアピールを生み出すよう作られた。DACセンターは来年、全面操業となる予定で、その際には、米国本土における極端な気候環境を代表する状況の下、小規模パイロットを最大限として、DACユニットの試験を提供する。 National Energy Technology Laboratory “NETL Direct Air Capture Center Begins Testing, Seeks Partnerships” (5/29/24)

NIST、AIの社会技術的試験と評価を進展させる新プログラム、ARIAを開始

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、人工知能(AI)の能力と影響の理解を深める一助となることを意図して、新たな試験/評価/検証/妥当性確認プログラムを開始する。「AIのリスクと影響の評価(Assessing Risks and Impacts of AI: ARIA)」と呼称されるプログラムで、組織や個人が、特定のAI技術が導入された後、正当で、信頼性と安全性があり、セキュアで、私的で、公正であることを判断する一助となることを目指す。ARIAは、システム導入後、社会的文脈の範囲内において、それがどのように機能するかを定量化する方法の開発を支援する。ARIAの結果は、米国AI安全性研究所(U.S. AI Safety Institute)が、信頼できるAIシステムの土台を築くことを目的として実施する試験を支援するものとなる。 National Institute of Standards and Technology “NIST Launches ARIA, a New Program to Advance Sociotechnical Testing and Evaluation for AI” (5/28/24)

財務省、技術を特定しないクリーンエネルギー税クレジットに関するガイダンス案を発表

財務省(Department of the Treasury)と内国歳入庁(Internal Revenue Service: IRS)は5月29日、インフレ低減法(Inflation Reduction Act: IRA)の下、年内で廃止される現行の生産及び投資税クレジットに代わり、来年から新たに適用される「技術を特定しない48E及び45Yのクリーン電力クレジット」について、ガイダンス案を発表した。財務省によれば、新たなクレジットは、「IRAによる最も大幅な改革の一つ」となる。ロジウム・グループ(Rhodium Group)が最近発表した報告書は、「48E及び45Yのクレジットに関するガイダンスは、IRAの下、IRSが講じる最大の重要措置となるだろう」と評している。新たなクレジットのインセンティブは、温室効果ガスの正味ゼロ排出を達成するあらゆるクリーン・エネルギー施設に初めて適用され、風力やソーラー、水力、海洋、流体力学、核分裂及び核融合、地熱、一部の廃棄エネルギー回収資産が、適格技術として認められる。 Utility Dive “Treasury issues proposed guidance on technology-neutral clean energy tax credits” (5/30/24)

デューク・エネルギー社、大手企業向けにクリーンエネルギー選択肢を提供

デューク・エネルギー社((Dule Energy)は5月29日、ノースカロライナ州及びサウスカロライナ州の大手商業及び産業顧客にクリーンエネルギーを提供するための枠組みを策定中で、初期の重点先顧客には、アマゾン(Amazon)、グーグル(Google)、マイクロソフト(Microsoft)などが含まれると発表した。同社が計画する「クリーンエネルギー加速(Accelerating Clean Energy)」料金制度(tariff)には、長期エネルギー貯蔵や先端原子力パワーなどの新興技術を支援するために利用可能な資金調達の選択肢が含まれる。デューク・エネルギー社では、1~2か月以内に、ノースカロライナ州及びサウスカロライナ州のユーティリティ規制局に新たな料金制度の申請を始める見通しであるが、その手続きは段階的に行われる。 Utility Dive “Duke to offer expanded suite of clean energy options to Amazon, Google, other large customers” (5/30/24)

2030年までに、データセンターが米国電力生産全体の9%を消費

人工知能(AI)が我々のデジタル経済に深く根付きつつある中、AIを処理するデータ・センターの電力需要が急増する可能性がある。電力研究所(Electric Power Research Institute: EPRI)が5月29日に発表した新たな報告によれば、2030年までにデータ・センターの電力需要は、米国の発電量の最大9%を占める可能性があり(現行の消費電力の2倍以上)、ひいては地域の電力供給に試練をもたらすなど、複数の問題を引き起こす可能性がある。EPRIは、既存のデータ・センターに関する公共の情報、産業の成長予測、民間の電力需要予測を基に、2023-2030年の米国のデータセンターにおける年間の潜在的な電力消費について、4つのシナリオ(年間成長率3.7~15%)を概説している。報告書は、データセンターの電力需要増加がもたらす潜在的な課題の克服方法として、①データセンターの効率性と柔軟性の向上、②データセンターの開発事業者とユーティリティ機関の間で、電力ニーズやタイミング、柔軟性などについて密接な調整を行うこと、③グリッドの信頼性に影響を及ぼさない形で、データセンターの成長について予測及び対応できるより良いモデリング・ツールを開発すること、という3つの戦略を提示している。 Electric Power Research Institute “EPRI Study: Data Centers Could Consume up to 9% of U.S. Electricity Generation by 2030” (5/29/24)

EPRI、原子力の加速的イノベーションを促進する枠組みを発表

世界の原子力産業は、グローバルな正味ゼロ目標を達成する一助として、イノベーションの導入を機敏に進める必要があると認識している。電力研究所(Electric Power Research Institute: EPRI)は、「野心を行動へ(Ambition into Action)」と題する枠組みを創出し、こうした世界的な取り組みを促進するユニバーサル・ツールを提供した。原子力を職業とする専門家を対象として最近行われたアンケート調査の結果、回答者の83%が、「業界は野心的である」と考えている一方、77%が、「その野心とそれを実現するための行動の間には溝がある」と考えていることが明らかになった。EPRIが発表した枠組みは、行動を建設的に変化させ、文化をシフトさせ、原子力業界のイノベーションを実現する構造を提供する助けとなることを意図している。2024年6月24-27日にフロリダ州で行われる「原子力イノベーション・グローバル・フォーラム(Global Forum for Nuclear Innovation: GENI)」イベントでは、この枠組みが焦点となる。このフォーラムは、EPRIが主導し、国際原子力機関(International Atomic Energy Agency)や経済協力開発機構(Organisation for Economic Cooperation and Development: OECD)の原子力エネルギー機関(Nuclear Energy Agency)、地元の受け入れユーティリティ機関などと協力して実施される。 Electric Power Research Institute “EPRI Publishes Framework to Facilitate Accelerated Nuclear Innovation” (5/28/24)