Category:その他
フェルマータ社とエクセル・エネルギー社、V2X双方向性充電パイロットを開始
エクセル・エネルギー社(Xcel Energy)とフェルマータ・エネルギー社(Fermata Energy)は5月20日、コロラド州ボールダー市、非営利のコロラド・カーシェア(Colorado CarShare)及びボールダー・ハウジング・パートナーズ社(Boulder Housing Partners)と共に、小規模ながらも画期的な「自動車からあらゆるもの(vehicle-to-everything: V2X)」の双方向性電気自動車充電パイロットを実施し、電気自動車(EV)の導入に伴う先行費用と運用費用の低減の可能性を模索すると発表した。エクセル社にとっては、電気代への影響と、双方向性充電及びV2Xシステムの活用から生まれる対応力向上の可能性について調査する初めてのプロジェクトである。また、自然災害や緊急事態による長期的な停電リスクが最も高い地域で、対応力と技術導入の戦術に関する洞察を得ることも期待されている。今回のV2Xパイロットで使用するのは、4基の充電器と5~6台の自動車のみであるが、エクセル・エネルギー社の幹部は、「EVを電力グリッドに効果的に統合する方法について得たファインディングを、より広範に適用できることを期待している」と述べる。V2Xパイロットの充電器は、手頃な費用の住宅を提供するボールダー・ハウジング・パートナーの多世帯住宅などに設置される。エクセル社は各拠点に20キロワットのレベル2(Level 2)EV双方向性充電器を導入し、各充電器はビルへ送電する能力を有する(グリッドへの送電は行わない)。 Utility Dive “Fermata, Xcel Energy launch ‘transformative’ V2X bidirectional charging pilot in Colorado” (5/29/24)
ニュージャージー州、オーステッド社と1億2,500万ドルで和解
ニュージャージー州の公共ユーティリティ委員会(Board of Public Utilities)の5月28日の発表によれば、オーステッド社(Ørsted)が州内で予定していた2件のオフショア風力プロジェクトをキャンセルした後、同社から1億2,500万ドルの和解金を受け取ることで合意したと発表した。オーステッド社がキャンセルしたプロジェクト、オーシャン・ウィンド1(Ocean Wind 1)と同2では、それぞれ1,100メガワット(MW)と1,148MWの発電能力が計画されていた。1億2,500万ドルの和解金は、州のクリーンエネルギー目標の達成へ向け、適格のエネルギー施設への投資、オフショア風力のコンポーネント製造施設への投資、その他のクリーンエネルギー・プログラムを支援するために充当されるという。また、5件目となるオフショア風力公募のスケジュールも、当初予定していた2026年第3四半期から2025年第2四半期へと大幅に早める。 Utility Dive “New Jersey settles with Ørsted for $125M, expedites offshore wind plan” (5/29/24)
欧州原子核研究機構(CERN)と米国、今後の計画を意図した合同声明に署名
欧州原子核研究機構(European Organization for Nuclear Research: CERN)と米政府は、双方間の大型研究インフラ、先端科学コンピューティング、オープン科学に関する今後の計画の意向を記した合同声明を発表した。双方の代表は、4月にワシントンDCで、合同意図声明(Joint Statement of Intent)に署名した。CERNと米国は、原子力及び粒子物理学における長期的なパートナーシップに認識を示し、大規模かつ資源集約型施設の活動計画に関する共同作業を強化する意向で、「将来の加速器技術の平和的使用へ向けた持続可能で責任ある経路を提供する」という目標を掲げている。 CERN “CERN and the US sign joint statement of intent” (5/24/24)
30億ドルの秘密プログラム、バイデン大統領の技術政策を損なう
2年前のワシントンの密室で行われた取引が、国内のハイテク製造基盤を成長させるというバイデン大統領の政策の主要な一部を削減し、30億ドル以上が秘密の国家安全保障プロジェクトへと注ぎ込まれている。バイデン大統領と上院のチャック・シューマー多数党院内総務(Chuck Schumer)(Majority Leader)はここ数週間、2022年CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act)の成果を称え、米国が世界の半導体製造で最先端の位置付けを再度獲得できるよう一連のグラントやインセンティブ、研究プロポーザルを発表している。しかし、議会は3月の歳出法案で密かに、商務省(Department of Commerce)がそれらのグラントに充当することを期待していた35億ドルを、「セキュア・エンクレーブ(Secure Enclave)」と呼ばれる国防総省(Department of Defense)の別のプログラムへシフトさせていた。セキュア・エンクレーブは、国防及び諜報のニーズのために特別な施設で半導体を構築する機密プロジェクトである。プロジェクトを実行する企業はまだ発表されていないが、インテル社(Intel)がプログラムの創設をロビー活動したことが明らかになっており、現在も受益機関の有力候補と考えられている。バイデン大統領の代表的なイニシアチブから資金を移動させた今回のケースは、ワシントンにおける巨額の支出プログラムが実際にはいかに脆弱になり得るかを示す。 Politico “‘I don’t know how this happened’: A $3B secret program undermining Biden’s tech policy” (5/24/24)
米国のクリーンエネルギー投資、四半期として過去最高の710億ドル
ロジウム・グループ(Rhodium Group)とマサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)のエネルギー環境政策研究センター(Center for Energy and Environmental Policy Research)の合同プロジェクトである「クリーン投資モニター(Clean Investment Monitor)」によれば、今年第1四半期のクリーン・エネルギー及び輸送投資は過去最高の710億ドルに達した。これは前期比2倍である。2023年第1四半期の同投資は510億ドル、2018年は通年で780億ドルであった。「クリーン・エネルギー及び輸送技術製造への投資が引き続きクリーン投資と成長の主たる原動力で、前期比28%増となり、その先導役は再び電気自動車サプライチェーンであった」と分析されている。 Utility Dive “US clean energy investment reaches record quarterly high of $71B: report” (6/3/24)
米国とシンガポール、国防イノベーションの協力に関する覚書に署名
シンガポールの国防省(Ministry of Defense: MINDEF)と米国防総省(Department of Defense: DOD)は、国防イノベーションの協力に関する覚書(Memorandum of Understanding (MoU) for the Defense Innovation Cooperation)に署名した。署名は、シャングリラ会合(Shangri-La Dialogue 2024: SLD24)に合わせて行われたシンガポールのウン・エンヘン国防大臣(Ng Eng Hen)とロイド・オースティン国防大臣(Lloyd J. Austin III)による二国間会合の間に行われ、シンガポールのMINDEFの最高防衛科学者(Chief Defense Scientist)のタン・ペン・ヤム氏(Tan Peng Yam)と、国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit)の長官で、国防長官の上級顧問であるダグラス・ベック氏(Douglas A. Beck)が署名した。国防イノベーションのMoUは、共通する戦略的目的を支え、双方の軍が直面する共通の運用課題を解決する商業技術の採用と拡張を目的として、二国間の協力を強化する。また、双方は、艦上無人航空機対抗システムと電磁干渉対応力における優先的な共同作業分野について合同の課題を立ち上げることにも合意した。 Defense Innovation Unit “U.S. and Singapore Sign Defense Innovation Cooperation Memorandum of Understanding” (5/31/24)
DIU、ブルーUASのリストを更新
ブルーUAS(Blue UAS)プログラムは、国防総省(Department of Defense)のためにセキュアで優れた商用無人航空機システム(unmanned aerial system: UAS)技術のプロトタイプ化と拡張を早急に行う全体的かつ継続的な手法で、2020年に開始された。今回、戦地のニーズに対応するため、国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit)はブルーUASを改良して、新規及び既存のパートナー向けの競争的で市場主導型のエントリー・ポイントを確立し、国防総省内全体で、ハードウェアやコンポーネント、ソフトウェアによるソリューションを提供することを目指すことになる。この改良は、ブルーUASリスト(Blue UAS List)への追加や、ブルーUAS枠組み(Blue UAS Framework)へのコンポーネントや能力の追加を通じて反映される。 Defense Innovation Unit “Updates to the Defense Innovation Blue UAS List, Framework, Supply Chain, and Software Provide Warfighters with enhanced tactical capabilities” (5/30/24)
DIU、新規応答型宇宙配達プロジェクトの最初のアワードを発表
宇宙ベースの能力の再構成や、時間的に制約のある軌道上での貨物の正確な再供給は重要であるが、現在の所、開発があまり進んでいない。商業ソリューションを活用して宇宙発着の応答的な貨物配達に取り組む国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は最近、「新規応答型宇宙配達(Novel Responsive Space Delivery: NRSD)」プロジェクトを開始した。本プロジェクトは、新規の再突入機及び手法を用いて、応答的で、軌道への(または軌道上の車両機間で/地球への正確な)ポイント・トゥ・ポイントの配達を実現する商業ソリューションのプロトタイプ化に取り組む。集合的にNRSDプロジェクトは多様な一連のソリューションを、紛争の際のロジスティック問題に活用できるようにし、配備された地上軍と宇宙軍の競争的優位を維持することにつながると期待されている。DIUは最近、NRSDプロジェクトの最初のアワード受益者として、モバイル式の海上発射による新規手法の開発に取り組むスペースポート社(Spaceport Company)を選出した。アワードは今後も発表される。 Defense Innovation Unit “Defense Innovation Units Issues First Awards Under Its Novel Responsive Space Delivery Project” (5/28/24)
コロラド州、量子業界法が成立
コロラド州のジャレド・ポリス知事(Jared Polis)は5月28日、コロラド大学ボールダー校(University of Colorado Boulder)で行われた式典で、州内で急成長中の量子業界を支援する新たな法案に署名し、法制化した。式典には、JILA(コロラド大学ボールダー校と米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)の合同研究所)の科学者などが出席した。この新たな法案(HB24-1325)は、州が連邦資金を受益した場合、企業や研究組織、この新技術の開発に参入を試みる機関を育成するため、一連の税インセンティブを提供するものである。州の量子業界に7,400万ドルを提供し、最大10億ドルの新規投資をコロラド州経済にもたらし、同州を量子技術におけるシリコンバレーとして位置づけることが期待されている。 HPC wire “Colorado Governor Signs Quantum Industry Bill, Elevating State’s Role in Quantum Tech” (5/30/24)
パスウェイ・イニシアチブにより、西部に独立系電力市場組織を設立する計画が進展
昨年、カリフォルニア州を含む西部5州のユーティリティ規制局の要請を受け、西部のエネルギー・インバランス(需給調整)市場(energy imbalance market: EIM)を構築することを目指す「西部全般ガバナンス・パスウェイ・イニシアチブ(West-Wide Governance Pathways initiative)」がスタートした。イニシアチブは、西部EIMを基盤として構築することを目指すが、独立した市場ガバナンス構造を持つ西部EIMを目指しており、これは、カリフォルニア州の知事の任命を受け、州上院の承認が必要なカリフォルニア州独立系統運用機関(California Independent System Operator: CAISO)とは異なる。そして広範な関係機関によるグループが5月31日、西部のEIMと、保留となっている前日市場を監督する独立した組織の創出を目指すことを目的とした2段階プロセスの最初のステップを承認した。今回、西部ガバナンス・パスウェイ・イニシアチブの発足委員会は、EIMの運営委員会に、両市場を監督する主たる権限を付与することを決定した(現行では、カリフォルニア州独立系統運用機関(California Independent System Operator: CAISO)の運営委員会と合同で権限を保有している)。イニシアチブの第2段階は、完全に独立した市場組織の計画を年内に策定することで、これには来年、カリフォルニア州議会の措置が必要となる。 Utility Dive “Pathways Initiative advances plan for independent power market organization for the West” (6/3/24)