Category:その他
NISTと司法省、法医学研究所向けのガイドライン開発に取り組む委員会を発足
商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)と司法省(Department of Justice)は2月15日に、「米国法医学委員会(National Commission on Forensic Science)」を発足させると発表し、さらに2月21日に、同委員会の内容や各機関の役割に関する説明を行った。それによれば、米国法医学委員会は法医学従事者、大学研究者、検察官、弁護士、その他の関係者など約30名の専門家で構成され、司法長官(Attorney General)に勧告する政策の開発を行う。そして、NISTの管理運営に基づき、法医学従事者や大学研究者によるガイダンス部会が、連邦、州、地方の法医科学研究所向けの実践ガイダンスを開発し、米国法医学委員会がこれを検討するという計画である。 Department of Commerce “NIST, DOJ Form Commission to Develop Guidelines for Forensic Labs” (2/21/13)
議会予算局(CBO)、米国景気対策法(ARRA)が2012年第4四半期の雇用と経済生産にもたらした影響を試算
議会予算局(Congressional Budget Office:CBO)は、2009年米国景気対策法(American Recovery and Reinvestment Act of 2009: ARRA)によって創出された雇用件数の試算報告を定期的に行っており、最新の2012年第4四半期までの報告がこの度発表された。これによると、ARRAが経済生産にもたらす影響は2010年上半期がピークで、その後減少しているとCBOは試算している。今回発表された2012年第4四半期の経済生産と雇用創出への影響としては、①実質国内生産(GDP)は0.1~0.6%引き上げられた、②失業率は0.1~0.4%引き下げられた、③被雇用者数は10~80万人増加した、④正社員に相当する雇用は10~80万人増えた、といった点が挙げられている。 Congressional Budget Office “Estimated Impact of the American Recovery and Reinvestment Act on Employment and Economic Output from October 2012 Through December 2012” (2/21/13)
NIH長官とミクルスキー上院議員、自動歳出削減措置がバイオ医療研究に及ぼす影響について警告
国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)のフランシス・コリンズ長官(Francis Collins)と、NIHへの理解が深いバーバラ・ミクルスキー上院議員(Barbara Mikulski、メリーランド州選出民主党)は2月20日の記者会見で、3月1日に全ての連邦機関において850億ドルの自動歳出削減措置が実施された場合、バイオ医療研究に大きな影響がもたらされると警告した。両者は、同措置によってNIHの310億ドル予算(本年度)が15億ドル削減された場合、科学的進展は鈍化し、臨床試験は遅れ、若手研究者を危機にさらすことになるであろうと述べた。ミクルスキー議員は、上院歳出委員会(Senate Appropriations Committee)の委員長であり、選出州であるメリーランド州ではNIHや大学に勤務する1万5,000人の有権者が自動歳出削減措置の影響を受ける可能性がある。 Science Insider “Updated: NIH Director, Senator Mikulski Warn of Sequester’s Impact on Biomedical Research” (2/21/13)
新たに3社がオバマ政権による「より良い建造物チャレンジ」に参加
エネルギー省(Department of Energy)は2月21日、ジョンソン・コントロールズ社(Johnson Controls)、メイシーズ社(macy’s)、スプリント社(Sprint)の3社が、新たに「より良い建造物チャレンジ(Better Buildings Challenge)」に参加すると発表した。より良い建造物チャレンジは、オバマ大統領が2011年に開始したもので、これに参加する企業や大学、自治体、その他機関は、エネルギー効率や無駄の削減、エネルギー費用の削減に関して大規模な取り組みを行う。今回新たに参加する3社は、合計で2億平方フィートのビル空間の改良を行い、エネルギー消費を2020年までに少なくとも20%削減することに取り組む。 Department of Energy “Obama Administration Announces Johnson Controls, Macy’s and Sprint Join the Better Buildings Challenge” (2/21/13)
国防総省、気候変動対策を開始
気候変動対策に最も積極的なリーダー省庁の一つである国防総省(Department of Defense: DOD)は、「気候変動適応ロードマップ(Climate Change Adaptation Roadmap: CCAR)」を発表した。本ロードマップは、気候変動の影響への対処について国家安全保障という観点からまとめたもので、それには地政学的な問題や対立の悪化、食料や水、その他の重要資源を巡る競争、人道支援を目的としたDODリソースの需要増加などが含まれる。CCARは、「気候変動で考慮すべき事柄を、既存の政策や計画、慣行、プログラムに全面的に統合することで、気候科学やその他の関連分野に取り組む」との考えを示している。そしてその第一歩として、DODとその他の関連機関・当局の間で気候関連情報が直接かつ迅速に共有されていることを確実にする諮問委員会を指名するという。 Clean Technica “Department Of Defense Launches Attack On Climate Change” (2/23/13)
NSF、連邦パートナー機関と協力して研究結果への公的アクセスに関する包括的計画を策定へ
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は2月22日、他の連邦パートナー機関と共に、連邦助成を受益した研究の結果に対する公的アクセスを拡大するというコミットメントを発表した。公的アクセスは、基礎研究結果の拡散を加速させることを意図したもので、それにより最前線の知識の発展や国家の将来の繁栄の一助となることが期待されている。今回の発表は、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy:OSTP)が科学研究助成を行う連邦機関に対して研究結果への公的アクセス強化計画の策定などを指示した政策メモランダムを受けて行われた。公的アクセス拡大の実施内容については、今後関係者やその他の政府機関との協議によって作成されていく計画である。 National Science Foundation “National Science Foundation Collaborates with Federal Partners to Plan for Comprehensive Public Access to Research Results” (2/22/13)
連邦助成を受けた研究結果への公的アクセスが拡大される
大統領府が2月22日に発表した政策メモランダムで、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy:OSTP)のジョン・ホルドレン長官(John P. Holdren)は、研究開発支出が1億ドルを超える連邦機関に対し、連邦助成を受けた研究の結果が出版されたものについて、出版から1年以内に国民が無料で入手可能とする策を策定すると共に、研究者に対しては、連邦助成を受けた科学的研究の結果のデジタルデータについてより良い説明責任と管理を求めるよう指示した。本件について取り組みを行ってきたOSTPは、国民からの意見を募集し、省庁間作業部会を招集するなどし、今回の最終政策が策定された。 White House “Expanding Public Access to the Results of Federally Funded Research” (2/22/13)
慢性核融合エネルギーの潜在的恩恵によりその研究開発の継続は正当化されるが、全国的な調整プログラムは点火が実現してからにすべきとの報告
米国研究評議会(National Research Council: NRC)が発表した報告書によれば、慢性核融合をベースとするエネルギー技術の開発は、成功した場合の恩恵が大きいこともあり、正当化されるという。核融合燃料の点火はまだ実現していないが、慢性核融合における過去10年間の科学的及び技術的進歩には目覚しいものがある。そうした上でNRCは、「慢性核融合エネルギーの開発には、国家的に調整された広範なプログラムの確立が必要であるが、それは点火が実現するまで待つべき」との見解を示している。 National Academies “Potential Benefits of Inertial Fusion Energy Justify Continued R&D; Nationally Coordinated Program Should Wait Until Ignition Is Achieved” (2/20/13)
3Dプリンタ技術を使って生体細胞から人工耳を製作
コーネル大学(Cornell University)の生体工学者とワイル・コーネル医科大学(Weill Cornell Medical College)の医師らで構成される研究チームがプロスワン誌(PLOS ONE)に発表した論文によれば、3Dプリンタ技術と生体細胞からできた注射式ジェルを使い、実質的に人間の耳と同一の人工耳を製作することに成功したという。これにより、小耳症で生まれた子供や事故などで耳を失った人の治療に活用されることが期待されている。研究チームは、実際の人の耳の3D画像を基に、3Dプリンタを使って型を作成し、そこに独自に開発したジェルとコラーゲンを注入し、型を取り除いた後は、コラーゲンがジェルが成長する土台となり、3カ月で軟骨が形成されたという。 The Engineer “3D printing techniques produce artifical ear from living cells” (2/21/13)
マーク・ザッカーバーグ氏、セルゲイ・ブリン氏らが生命科学ブレイクスルー賞を立ち上げ
フェイスブック社(Facebook)のマーク・ザッカーバーグ氏(Mark Zuckerberg)とその妻のプリシラ・チャン氏(Priscilla Chan)、グーグル社(Google)のセルゲイ・ブリン氏(Sergey Brin)とその妻で生物学者のアン・ウォジツキ氏(Ann Wojcicki)、ロシアのアントレプレナー兼投資家のユーリ・ミルナー氏(Yuri Milner)などが、生命科学分野で優れた研究を行う研究者に賞金を贈る「生命科学ブレイクスルー賞(Breakthrough Prize in life sciences)」を立ち上げた。そして、その初年度の受賞者として、11名が発表された。受賞者は研究支援として300万ドルを受益する。今回の受賞者の中には、iPS細胞の開発に取り組む京都大学の山中伸弥氏も含まれる。生命科学ブレイクスルー賞の出資者らは今後も年間5件の賞金(1件あたり300万ドル)を提供することに合意している。また、今回の受賞者は、次回の受賞者を決める選考委員会の審査員となる。 Venture Beat.com “Mark Zuckerberg, Sergey Brin, & Yuri Milner launch $33M ‘Breakthrough Prize’ in life sciences” (2/20/13)