Category:その他
オバマ政権、ヒトの脳に関する研究の活性化を模索
オバマ政権は、ヒトの脳の機能や仕組みを10年規模で研究及びマッピングする科学的取り組みを計画中である。これは、ヒトゲノムに対して行われた「ヒトゲノム計画(Human Genome Project)」に似ており、その対象が脳となる。政権は早ければ3月にもヒトの脳のマッピング計画について発表すると考えられており、その内容は連邦機関や民間の財団、神経科学者やナノ科学者などのチームが共同で、脳の数十億のニューロンに関する知識を深め、認識や行動、究極的には意識に関するより深い洞察を得ることが目標である。政権の計画に参加した関係者によれば、本プロジェクトは「脳の活動マップ計画(Brain Activity Map project)」と呼ばれている。本プロジェクトの費用は最終的には数十億ドルに達する見込みで、大統領が3月に発表する予算教書に盛り込まれると見られている。 New York Times “Obama Seeking to Boost Study of Human Brain” (2/17/13)
国立再生可能エネルギー研究所(NREL)、コミュニティにおける電気自動車への準備体制を評価するオンラインツールを作成
エネルギー省(Department of Energy)傘下の国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)は、地域のコミュニティがプラグイン式電気自動車(Plug-in electric vehicles: PEVs)導入に向けてどの程度準備できているかを測定する新たなオンライン・ツールを開発した。本ツールは、「プラグイン式電気自動車コミュニティ準備体制スコアカード(Plug-In Electric Vehicle Community Readiness Scorecard: PEV Scorecard)」と呼ばれ、エネルギー省の「クリーン・シティ・イニシアチブ(Clean Cities initiative)」向けにNRELが開発したものである。利用者は、PEVへの準備体制に関する様々な質問項目(充電機器設置に関する許認可や検査手順、インセンティブやプロモーション、教育など)に回答する。利用者はその後、それぞれの項目について準備体制の評価を得る他、勧告やリソース、ケーススタディなどの情報も得られる内容となっている。 National Renewable Energy Laboratory “NREL Helps Communities Assess Their Readiness for Electric Vehicles” (2/14/13)
NIH諮問委員会、全てのグラント申請書を新規案件として取り扱うことを提案
国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の科学的審査センター(Center for Scientific Review)の諮問委員会は去る12月の会議で、NIHに対して、却下されたグラント申請の再提出を1度に限って認めるのではなく、再提出を無制限に認め、全てのグラント申請を新規案件として取り扱うよう提案した。諮問委員会は5つの策を提案しており、その一つ目が、「全てのグラント申請を新規案件として扱い、グラント申請再提出が無益であるかどうかは研究者本人の判断に任せる」というものとなっている。最初のグラント申請が却下された場合に、何回まで再提出を認めるかについてはNIH及び関係者の間で議論を招いている。 Science Insider “NIH Urged to Consider Making All Applications New” (2/15/13)
NIST、国家サイバーセキュリティ標準確立へ向け始動
米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は2月14日、国内の重要インフラに関係するネットワークやコンピュータを保護するために、一連のベストプラクティスをまとめる「サイバーセキュリティ枠組み(Cybersecurity Framework)」の確立に向け、取り組みを開始した。サイバーセキュリティ枠組みは、オバマ大統領の意向を受けて開始されたもので、大統領は発電所や金融・輸送・通信システムをサイバー攻撃から守るための共通のコア標準や手順の確立を求めた行政命令を発表した。NISTによれば、この取り組みの第一歩はインフラの所有者や運営者、連邦機関、地方当局、標準確立団体に向けた情報要請を正式に行うことであるという。実際に何が効果的なのかを知るためにワークショップも開催する計画である。 ieee spectrum “U.S. Agency Issues Call for National Cybersecurity Standards” (2/15/13)
エネルギー省監察官、リチウムイオン電池メーカーのLGケム・ミシガンが連邦助成金を誤用と報告
エネルギー省の監察官室(Office of the Inspector General: OIG)が行った評価報告によれば、リチウムイオン電池メーカーのLGケム・ミシガン社(LG Chem Michigan)は2009年米国景気対策法(American Recovery and Reinvestment Act of 2009: ARRA)の下で受益した助成金を誤用したという。OIGの報告によれば、LGケムミシガン社は、様々な従業員が受益プロジェクトと関係のない活動を行ったことによって発生した労働費を不適切に申請し、その払い戻しを受けるなどしており、結果として労働費として払い戻された最大約84万2,000ドルが疑問視されるという。この他に、LGケム・ミシガン社へのグラント付与条件となった業務内容が効果的に管理されていなかった点や、エネルギー省によるグラントの監視が十分に行われていなかった点などが指摘されている。 Green Car Congress “DOE Inspector General review finds automotive Li-ion battery maker LG Chem Michigan misused Recovery Act funds; DOE management, low market demand contributory” (2/15/13)
GEウィンド社、風力タービン製造業者として世界一位に
B&Mナビガント社(B&M Navigant)が発表した「2012年世界市場更新版(World Market Update 2012)」の予備データによれば、GEウィンド社(GE Wind)は、2000年以来首位を維持してきたデンマークのべスタス社(Vestas)を抜いて、風力タービン製造事業者の世界1位になった。その大きな要因は、米国内で生産税控除(Production Tax Credit: PTC)が2012年12月末日で失効予定となっていたためにプロジェクトの完了が早急に行われたことが挙げられている(結果として、GEウィンド社は2012年の世界市場で15%を獲得)。2位はべスタス社で、3位は前回から順位を6つ上げたシーメンス社(Siemens)、4位はエネルコン社(Enercon)となっている。一方で、中国は風力エネルギー市場でリーダー的存在であり、上位10位以内に4社がランクインしているにもかかわらず、上位5位以内に1社も入っていない。 Cleantechnica.com “GE Wind Tops List Of Wind Turbine Manufacturers In Global Market” (2/15/13)
大統領府、クリーンエネルギー輸送の強化を目的として20億ドルの研究基金を要請
オバマ大統領が2月12日の一般教書演説で、「炭素燃料から排ガス・ゼロのエネルギー資源への移行を推進する」と述べた翌日、大統領府は本件を拡大する形で、議会に対して20億ドル規模のクリーンエネルギー輸送基金を設立するよう要請した。具体的に大統領府は、「クリーンかつ安全確実なエネルギー未来に向けたオバマ大統領の計画(President Obama’s blueprint for a clean and secure energy future)」と題する文書を発表し、「エネルギー安全保障信託(Energy Security Trust)」基金を設立するよう要請している。同基金は連邦用地における石油・ガス生産者から手数料を徴収し、それらの資金を電気自動車などの先端自動車や国産のバイオ燃料や天然ガスといった様々な費用効果の高い技術の研究支援に充当するというものである。ただしその規模は、2009年から2011年の間にエネルギー省(Department of Energy)が運営管理していた融資プログラムなどに比べると小さい。 Reuters “White House wants $2 billion to give cleaner transport a boost” (2/13/13)
大学、連邦政府による研究資金管理の新規則に進展を見出す
連邦政府は連邦グラント受益機関を支援するために大学や組織が費やした時間や費用を払い戻すことになっている。従来は「間接費」と呼ばれ、現在は「施設及び管理費」と呼称されている本件には、グラント申請に必要とされる行政手続きから動物ケアの維持管理、巨大望遠鏡の運営管理費などあらゆるものが含まれる。大学や組織は、行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)が定めた規則に基づいて個別にこの間接費回収率(recovery rate)を交渉するが、一部の規則について長年苦情を申し立てていた。OMBは2月1日付けの連邦公報(Federal Register)で最新の規則変更案を提示し、大学の運営管理者などは現在その内容を精査している。今回の変更案の一例として、グラント受益前後に連邦規制を遵守するために大学に必要とされる管理支援(administrative support)の費用は直接費としてみなされることになった他、従来大学側が「研究プロジェクトに不要あるいは障害となる」と指摘してきた「時間と取り組み」に関する報告義務について、これを満たすための選択肢を拡大することにOMBが同意した点などがある。 Science Insider “Universities See Progress in New Rules for Managing U.S. Research” (2/13/13)
2008年、研究開発を行う米国企業の5社に1社が米国特許を申請
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が発表した「事業研究開発及びイノベーション調査(Business R&D and Innovation Survey: BRDIS)」によれば、2008年には、研究開発を行う米国企業の5社に1社が米国特許商標局(U.S. Patent and Trademark Office:USPTO)に特許を申請したという。これらの企業は少なくとも13万6,751件の特許を申請し、少なくとも6万5,879件の特許が付与された。業界別では、コンピュータ・電子機器製品(computer and electronic products:北米工業分類システム(North American Industrial Classification: NAICS)334)、ソフトウェア出版(software publishing、NAICS5112)、化学(chemicals、NAICS325)が、BRDISに報告された特許申請の56%を占めた。全体的には特許申請1件あたりの世界研究開発支出は240万ドルとなっており、この比率は業界によってばらつきがある。報告書ではこの他、企業の規模や業界ごとの特徴、これらの企業による海外での特許申請の動きなどについてまとめられている。 National Science Foundation “One in Five U.S. Businesses with R&D Applied for a U.S. Patent in 2008” (February 2013)
オバマ大統領、製造業を推進
オバマ大統領は一般教書演説を終えた翌日の2月13日、ノースカロライナ州にあるエンジン部品工場を訪れ、「製造部門の活性化は中流階級の再建に貢献する」と発言した。オバマ大統領は、米国を拠点とする製造事業者や労働者の技術及び能力を強化するために10億ドルをかけて15件の製造イノベーション研究所のネットワークの構築や、国内製造を奨励するために国内製造事業者への減税、そして、外国製造の収益に対するオフショア税といった、一般教書演説で提示した内容を繰り返した。そして、米国に対する自らのビジョンを実現するためには、議会の助けが必要であると訴えた。 Politico “Obama pushes manufacturing” (2/13/13)