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レポート

「2022年までにバイオ燃料使用量義務が達成される見込みは低い」との報告

米国では2022年までに、①とうもろこし穀粒を中心とした「従来型バイオ燃料」の使用量を150億ガロンに、②バイオマス・ベースのディーゼル燃料使用量を10億ガロンに、③木材や芝、非食用植物部位などから生産されるセルロース系バイオ燃料使用量を160億ガロンにするなど、再生可能燃料の使用量が義務付けられている。しかし、米国研究評議会(National Research Council: NRC)が作成した報告書によれば、従来型バイオ燃料やバイオマス・ベースのディーゼル燃料については義務付け使用量を達成できると考えられるが、セルロース系バイオ燃料については現在商業的に実現可能なバイオ精製所が存在しないことなどから、義務付け使用量を達成できるかどうか不明であるとしている。また、これらの再生可能燃料の使用量義務付けが温室効果ガス削減に効果的な政策かどうかも不明であるとしている。 National Academies “Certain Biofuel Mandates Unlikely to Be Met by 2022 Unless New Technologies, Policies Developed” (10/4/11)

FDA、医療機器承認に関する規制科学の向上に取り組む

食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)の医療機器・放射線保健センター(Center for Devices and Radiological Health: CDRH)は10月3日、「CDRHにおける規制科学:公衆衛生の保護および推進に関する重要な枠組み(Regulatory Science in FDA’s Center for Devices and Radiological Health: A Vital Framework for Protecting and Promoting Public Health)」を発表した。同報告書は医療機器業界および製品開発を支援しつつ、製品の安全性や効果を維持するためにCDRHで行われている科学的活動をまとめたものである。報告書では、機器設計者への心血管装置のコンピューターモデル提供や、脊椎円板インプラントの耐久性や性能を調べる検査基準の開発など、CDRHによる幅広い規制科学が記述されている。 FDA “FDA works to improve science used to approve medical devices” (10/3/11)

超党派政策センター、連邦政府の地球工学研究支援を求める報告書を発表

自然科学や社会科学、科学政策などの専門家で構成される、超党派政策センター(Bipartisan Policy Center)の「気候改善に関する特別作業部会(Blue Ribbon Task Force on Climate Remediation)」が10月4日、報告書を発表した。同報告書は、現時点で特定の気候改善技術の導入を検討するには時期尚早であるとして、連邦政府がこれらの手法のリスクやコスト、実現可能性を理解するための気候改善策研究プログラムを実施するよう要請した。報告書は、「連邦政府は、気候改善に関する集中的かつ体系的な研究プログラムに着手すべきである。連邦政府は広範で体系的、効果的なプログラムを実施するインセンティブ、責任、能力を有する唯一の機関である。また、連邦政府は国際研究基準を効果的に確立する上で重要な役割を果たすことができる」としている。そして連邦政府による研究プログラムは、大統領府科学技術政策局(White House Office of Science and Technology Policy: OSTP)が調整役となるよう勧告している。 Bipartisan Policy Center “Blue Ribbon Task Force on Climate Remediation Releases Report Calling for Federal Geo-Engineering Research Program” (10/4/11)

エネルギー省、初の「4年ごとのエネルギー技術見直し」を発表

エネルギー省(DOE)は9月27日、初めての「4年ごとの技術見直し(Quadrennial Technology Review: DOE-QTR)」報告書を公表した。DOE-QTRは、同省によるエネルギー技術活動の枠組みを確立するもので、国防総省(Department of Defense)による4年ごとの国防政策見直し(Quadrennial Defense Review)を参考にしている。DOE-QTRは、米国の課題やエネルギー安全保障、国家競争力問題に対する主要戦略として、①自動車の燃費向上、②小型自動車(light duty fleet)の電化、③代替燃料の導入、④建造物および産業効率の強化、⑤電力グリッドの高度化、⑥クリーン電力の導入、の6つを特定している。 ENERGY.GOV “Department of Energy Releases Inaugural Quadrennial Technology Review Report” (9/27/11)

民間リーダーら、エネルギー技術イノベーションにおける政府の役割について報告書とりまとめ

米国大手企業の幹部・元幹部で構成される米国エネルギー・イノベーション評議会(American Energy Innovation Council: AEIC)は9月13日、「米国創造力の触発 ~エネルギー・イノベーションにおける政府の役割~(Catalyzing American Ingenuity: The Role of Government in Energy Innovation)」を発表した。報告書は、米国が世界をけん引する産業の創出に寄与した政府研究の歴史を概説し、エネルギー技術の急進展をもたらすためには政府が役割を果たすことが必要と主張した。報告書は、「民間には長期的エネルギー研究に投資するインセンティブがほとんどなく、また政府や民間による現在のエネルギー技術への投資は不十分であることから、政府によるイノベーションへの投資が急務となっている」としている。そうした上で、政府によるイノベーション投資を増加させるための改革や選択肢を提示している。 Bipartisan Policy Center “Top Business Leaders Issue New Report on Critical Role of Government Investment in Energy Tech Innovation” (9/13/11)

OECD報告書「特許の質低下がイノベーションに打撃」

経済協力開発機構(Organisation for Economic Co-operation and Development: OECD)が発表した「2011年科学技術産業スコアボード(Science, Technology and Industry Scoreboard 2011)」によれば、過去20年間で特許の質が約20%低下しており、これは調査の対象となったほぼ全ての国で見られる現象であるという。製品やサービスのささいな改良でも保護しようという性急な動きが特許担当局に過度な負担を強いているという。このことは、真のイノベーションの市場化を遅らせ、画期的発明の可能性を削減すると、報告書は指摘している。 OECD “Science and technology: falling patent quality hits innovation, says OECD” (9/20/11)

OECD、「2011年科学・技術・産業スコアボード」を発表

経済協力開発機構(Organisation for Economic Co-operation and Development: OECD)は9月20日、「2011年科学・技術・産業スコアボード(2011 scoreboard for science, technology and industry)」を発表した。それによれば、アジアの大学が世界クラスの研究機関として台頭しはじめ、鍵となる科学分野で欧米と張り合いつつあるという。報告書によれば、被引用件数に基づく世界で有力な50大学のうち、40大学を米国が占め、残りは欧州の大学となっているが、薬理学、毒物学、薬剤学の分野においては、50の有力大学のうち6大学は中国の大学となっている。「全世界的には、最も影響力のある大学は一部の国に集中しているが、分野別に見た場合、より多様性のある構図が浮かび上がってくる」と報告書は分析している。一方で、特許の質は過去20年間で急激に低下している。米国、ドイツ、日本における発明特許は引用件数が最も多く、このことは「さらに多くの発明をもたらす真の発明」であることを示すと、報告書は指摘している。 nature.com “OECD publishes latest research statistics” (9/20/11)

「研究開発費(R&D)税控除は雇用をもたらしGDPを押し上げる」との報告

R&D税控除同盟(R&D Credit Coalition)の委託を受けてアーンスト&ヤング社(Ernst &Young)が作成した報告書によれば、研究開発費(R&D)に対する税控除は、R&Dの研究支出や雇用、賃金の向上をもたらしているという。報告書の鍵となるファインディングの一例として、①現行の税控除により、年間の民間研究支出は、短期的に100億ドル、長期的には220億ドルの増加をもたらす、②簡易式税控除の割合を現行の14%から20%に引き上げることで年間の民間研究支出はさらに、短期的に50億ドル、長期的に110億ドル増加する、などが挙げられる。「議会がR&D税控除を強化して恒久化すれば、さらに大きな効果が得られる」とR&D税控除同盟は主張している。 Industry Week “Study: R&D Tax Credit Creates Jobs, Boosts GDP” (9/20/11)

オバマ政権による「開かれた政府」へのコミットメントの現状報告

「開かれた政府」を優先案件としているオバマ政権は、政府内の参加や協力を推進し、政府の透明性を高めるために様々な取り組みを行っている。大統領府は9月16日、「オバマ政権の開かれた政府へのコミットメント:現状報告(The Obama Administration’s Commitment to Open Government: A Status Report)」を公開した。同報告では、政権によるコミットメントの内容、政権によるイニシアチブの成果、今後予想される成果などがまとめられている。 White House “Making a Digital Promise to our Students” (9/16/11)

エネルギー省、官民サイバーセキュリティ・イニシアチブのガイドとなる新ロードマップを公表

エネルギー省(Department of Energy: DOE)は9月15日、「2011年配送電システムのサイバーセキュリティ達成に向けたロードマップ(2011 Roadmap to Achieve Energy Delivery Systems Cybersecurity)」を発表した。本ロードマップは「2006年エネルギー部門における制御システムを確実にするためのロードマップ(2005 Roadmap to Secure Control Systems in the Energy Sector)」の改訂版となる。官民で構成されたエネルギー部門制御システム作業部会(Energy Sector Control Systems Working Group)によって策定された本ロードマップは、今後米国が必要とする戦略として、①安全保障文化の形成、②リスクの評価および監視、③リスク削減のための新たな保護的措置の開発・実施、④事故管理、⑤安全保障の継続的改善、の5点を挙げている。 ENERGY.GOV “Department of Energy Releases New Roadmap to Guide Public-Private Cybersecurity Initiatives” (9/15/11)