米国物理学会(American Physical Society)の政府問題局(Office of Government Affairs: OGA)は最近、「米国の研究開発コミュニティのパンデミックからの回復が遅れている(US R&D Community Pandemic Recovery Lagging)」と題する論文を発表し、パンデミックが科学活動にもたらした影響への連邦政府の対応が急務であると主張した。論文には、同学会の2021年3月会議(2021 March Meeting)での発表に向けて提出されたアブストラクトの分析が含まれる。これによると、現在の物理学研究活動の現状を示すものとして、①2021年3月会議における米国物理学研究の全体的なアウトプットは、2020年3月会議からわずかに減少、②米国の実験的物理学はパンデミックによる深刻な影響を受け、2021年のアブストラクトは2020年に比べ20%減少、③米国でキャリアの重要な段階にある研究者は、不均衡な影響を受けており、特に最近の卒業生(博士号取得から5年未満)及び早期キャリア(同5~10年)の研究者でその影響が顕著、などが挙げられている。
American Physical Society “Issue Brief: US R&D Community Pandemic Recovery Lagging” (2/25/21)