米国研究評議会(National Research Council: NRC)が発表した報告書によれば、過去約10年間でナノ技術やその商業化に膨大な投資が行われているものの、ナノ原料が環境や健康、安全性に及ぼす影響については理解が不十分であり、潜在的リスクを管理及び防止する努力の一助となるような研究計画の調整が必要であるという。報告書には、ナノ原料の潜在的リスクに対処するために必要な研究・科学的インフラを構築する戦略的手法が示されている。また、人間の健康及び環境を保護を優先事項とし、新たな課題に柔軟に対処できる研究戦略の構築が必要であるとした上で、今後5年以内に対処すべき研究分野として、①放出されるナノ原料、それに暴露する人口や環境の特定化及び数量化、②潜在的な危険性や暴露に影響するプロセスについての理解、など4件を挙げている。
National Academies “Health and Environmental Effects of Nanomaterials Remain Uncertain; Cohesive Research Plan Needed to Help Avoid Potential Risks From Rapidly Evolving Technology” (1/25/12)