マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)の経済学者、クリストファー・クニッテル氏(Christopher Knittel)がアメリカン・エコノミック・レビュー(American Economic Review)に発表した研究報告書「ステロイド依存の自動車(Automobiles on Steroids)」によれば、ここ数十年の技術革新により自動車の燃費は向上したものの、自動車自体がより大きくパワフルになっているため、実際の1ガロン当たりの走行距離(以下「マイレージ」)の向上はわずかとなっているという。具体的には、1980年から2006年の間に、米国で販売された車の平均マイレージは15%強増加した一方、同期間に車の平均的重量は26%、馬力は107%増加しており、マイレージの増加率を大きく上回っている。一方、全ての条件が同じであった場合、車のマイレージは1980年から2006年の間に60%増加したという。これが現実のマイレージに反映されていない理由は、消費者が大きくて馬力のある車を望み、自動車メーカーがそれらを製造するためである。クニッテル氏は、こうした消費者の心理は理解できるとした上で、排出ガス削減のための最も論理的な方法は、ガソリン税の引き上げであると述べている。
MIT News “The case of the missing gas mileage” (1/4/12)