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March 2026

合同省庁タスクフォース401、対無人機システムを追加購入

国防総省は3月24日、合同省庁タスクフォース401(Joint Interagency Task Force 401: JIATF 401)が、北方軍(U.S. Northern Command)と戦略軍(U.S. Strategic Command)を支援する対無人機システムの追加契約を締結したと発表した。国内防衛構想「ドメスティック・シールド(Domestic Shield)」の一環で610万ドルを投じ、スマートシューター社(SmartShooter)の「スマッシュ2000LE(Smash 2000LE)」210基とエアロバイロンメント社(AeroVironment)の「タイタン・ケルベロスXL(Titan Cerberus XL)」1基を調達する。契約は戦時対応として異例の速さで実施された。ドローン脅威が拡大する中、基地や重要防衛インフラを守る多層防衛の強化が目的で、軍は探知、リアルタイム追尾、非運動・運動の両対処手段を備えた層状防御の必要性を説明した。また、国土安全保障省(Department of Homeland Security)と連携し首都圏向けにレーダー2基を配備して地域の探知・対処能力を強化し、指揮統制用インターフェース「ラティス(Lattice)」の統合も進める。 Department of Defense “Joint Interagency Task Force Awards Critical Counter-UAS Contract” (03/24/26) https://www.war.gov/News/Releases/Release/Article/4441635/department-of-war-and-honeywell-aerospace-forge-agreement-to-surge-production-o/

EPA、夏季のE15販売を承認 燃料供給ひっ迫を回避

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は3月25日、E15の販売を認める緊急燃料免除措置の発動に加え、E10向けの州別特殊燃料市場に関する連邦規制の一時免除を発表した。5月1日に発効し、同月20日まで適用する。大気浄化法(Clean Air Act)に基づく最長20日間の運用で、揮発性規制により夏季販売を制限していたE15を解放することで、ガソリン供給のひっ迫と価格是正に対応する。また、州ごとに異なる独自仕様燃料「ブティック燃料(Boutique fuel)」規制についても連邦レベルの執行を一時的に免除することとした。リー・ゼルディンEPA長官(Lee Zeldin)は、家計負担の軽減と安定供給に資する措置であると強調したほか、ブルック・ロリンズ農務長官(Brooke L. Rollins)は、バイオ燃料需要の押し上げと農家支援につながると歓迎しつつも、通年販売には議会による恒久対応が必要と指摘した。E15は既に全米3,000超の給油所で扱われており、EPAは今後も業界や関係省庁と供給動向を監視し、必要に応じて免除措置の延長も検討する。 EPA “EPA Fortifies Domestic Fuel Supply, Provides Americans with Relief at the Pump by Approving Nationwide E15 and Removing Boutique Fuel Markets for E10” (03/25/26) https://www.epa.gov/newsreleases/epa-fortifies-domestic-fuel-supply-provides-americans-relief-pump-approving-nationwide

THAAD迎撃ミサイル シーカー生産を4倍化 防衛産業基盤の強化へ

国防総省は3月25日、BAEシステムズ社(BAE Systems)とロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)との協定により、終末段階高高度地域防衛システム(Terminal High Altitude Area Defense: THAAD)迎撃ミサイルのシーカー(追尾装置)生産を4倍に引き上げることを発表した。ロッキード社とのTHAAD迎撃ミサイル生産拡大計画に続くもので、防衛産業基盤全体の供給網確保を通じて、米国と同盟国の防衛能力を大幅に強化する。同省は、長期的な需要見通しの提示により、産業界からの投資拡大と人員採用を促す方針を示しており、防衛産業基盤を戦時体制へ移行させるための包括的な取り組みの一部と位置付けている。軍需品配備加速評議会(Munitions Acceleration Council)の主導下で推進される「自由の武器庫(Arsenal of Freedom)」構想に基づき、供給障壁の解除と産業界との連携強化を通じて、有事対応能力の大幅な向上を目指す。 Department of Defense “Department of War Secures Agreement on THAAD Seeker Production, Quadrupling Output to Bolster America’s Missile Defense” (03/25/26) https://www.war.gov/News/Releases/Release/Article/4441614/department-of-war-secures-agreement-on-thaad-seeker-production-quadrupling-outp/

ハネウェル社と国防総省、弾薬部品増産で枠組み合意

国防総省は3月25日、ハネウェル・エアロスペース社(Honeywell Aerospace)と弾薬備蓄に不可欠な主要部品の生産を大幅に増強するための枠組み合意を締結したと発表した。主に航法システム、ハネウェル・アシュア(Honeywell Assure)アクチュエーター、電子戦ソリューションを対象とし、これに伴い、同社は5億ドルを投じる。元請けだけでなく供給網全体の増産を促し、防衛産業基盤の即応性と耐久性を高めていくとし、同省は、長期かつ安定した需要見通しを示すことで民間投資を呼び込むことを狙いとしている。取り組みは軍需品配備加速評議会(Munitions Acceleration Council)を通じた省内連携下で進めるとし、具体的には兵器生産のボトルネック解消を進め、抑止力と継戦能力を支える供給体制を強化する。国防関連組織全体が連携し、供給網末端まで需要を認識させることで重要部品供給力を持続的に引き上げていく試みで、これまでにロッキード・マーティン社(Lockheed Martin)やRTX社(RTX)などの元請け企業も協働している。 Department of Defense “Department of War and Honeywell Aerospace Forge Agreement to Surge Production of Critical Munitions Technology” (03/25/26) https://www.war.gov/News/Releases/Release/Article/4441635/department-of-war-and-honeywell-aerospace-forge-agreement-to-surge-production-o/

NSF、全米のAI対応化に向け総合支援策を発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は3月25日、全米のあらゆる労働者、企業、地域コミュニティの人工知能(AI)利用推進を目的とした包括的な支援プログラム「技術アクセス:AIレディ・アメリカ(TechAccess: AI-Ready America)イニシアティブ」を発表した。農務省食品農業総合研究所(United States Department of Agriculture National Institute of Food and Agriculture: USDA NIFA)、労働省(Department of Labor)、中小企業庁(Small Business Administration: SBA)と連携し、全米を網羅する最大56カ所のハブを選定し、国民へのAI知識、ツール、訓練、能力構築へのアクセスを拡大する。AIリテラシーの向上、中小企業や地方政府へのAI導入支援、実践的な学習経路の構築が目的で、革新的なアプローチを試験的に導入し、成功したモデルを全米規模に展開する仕組みとした。これに伴いNSFは各ハブに年100万ドルを3年間に亘り投資し、4年目の継続も検討している。詳細は4月14日のウェビナーで、申込期限は6月23日(東部夏時間午後5時)とした。 NSF “NSF initiative aims to make every American worker, business and community AI-ready” (03/25/26) https://www.nsf.gov/funding/initiatives/ai-ready/updates/nsf-initiative-aims-make-every-american-worker-business

トランプ大統領、科学技術諮問委を発足

大統領府は3月25日、新興技術がもたらす機会と課題への対応を通じて、米国のイノベーション活性化を図るため、大統領科学技術諮問委員会(President’s Council of Advisors on Science and Technology: PCAST)の新委員を発表した。同委員会は1933年のフランクリン・ルーズベルト大統領による科学諮問委員会の創設以来、歴代大統領に対して科学技術政策の助言を行ってきた歴史があり、政権は同委員会を通じて、全国民が繁栄できる環境整備を構築する構えを示した。これに伴い、デービッド・サックス氏(David Sacks)とマイケル・クラツィオス氏(Michael Kratsios)が共同議長に就任し、マーク・アンドリーセン氏(Marc Andreessen)、アルファベット社(Alphabet)傘下のグーグル社(Google)創業者のセルゲイ・ブリン氏(Sergey Brin)、エヌビディア社(Nvidia)CEOのジェンセン・フアン氏(Jensen Huang)らIT業界を代表する経営陣ら13人が委員に任命された。最大24人で構成されるとし、追加メンバーの任命と初会合の日程が今後明らかになる見通しである。 The White House “President Trump Announces Appointments to President’s Council of Advisors on Science and Technology” (03/25/26) https://www.whitehouse.gov/articles/2026/03/president-trump-announces-appointments-to-presidents-council-of-advisors-on-science-and-technology/

メラニア大統領夫人、米国製人型ロボットを初公開 首脳配偶者による国際会議で

大統領府は3月26日、メラニア大統領夫人が45カ国の首脳配偶者らを招き国際会議を開催し、米国製人型ロボット「フィギュア3」を初披露したと発表した。「未来を共に育む(Fostering the Future Together)」イニシアチブの一環で、人工知能(AI)を教育に生かす国際連携を進める。大統領夫人主催の国際会合としては過去最大規模で、メラニア氏は家庭で古典、科学、芸術、数学、歴史などを教える仮想の学習支援役「プラトン」を例に挙げ、今後はAIが携帯電話の中だけでなく人に近い形の機械として暮らしの中に入り、子どもの学習を身近に支え、理解度や進み具合に応じた学びが可能になると説明した。一方で、子どもの安全を守るための制度づくりが欠かせないとし、IT大手や新興企業と連携して教育や地域社会の課題解決に向けた技術活用を進めている。夫人は高度技術に通じた世代を育てる必要があると訴え、これに伴い、フランス、ポーランド、アラブ首長国連邦、モロッコなど9カ国が、教育現場にデジタル技術を取り入れる政策を紹介した。 The White House “First Lady Melania Trump Convenes Record 45 Nations at the White House and Introduces American-Built Humanoid” (03/25/26) https://www.whitehouse.gov/briefings-statements/2026/03/first-lady-melania-trump-convenes-record-45-nations-at-the-white-house-and-introduces-american-built-humanoid/

中小企業向け研究開発支援策が5年間再承認へ

米国物理協会(American Institute of Physics: AIP)は3月24日、中小企業イノベーション研究(Small Business Innovation Research: SBIR)と中小企業技術移転(Small Business Technology Transfer: STTR)プログラムの再承認法案を連邦議会が可決し、約半年間の資金と公募の空白が解消に向かうと報じた。国防総省(Department of Defense)やエネルギー省(Department of Energy)などの外部研究費を中小企業の研究開発へ割り当てる年40億~60億ドル規模の制度を5年間延長するもので、重点分野向けの賞新設や対中リスク抑制策を盛り込んだ一方、大幅な予算削減や厳格な応募制限は見送られた。失効中は、中小企業の資金繰りや大学の研究計画に深刻な影響が生じていた。下院通過により法案はトランプ大統領に送付され、研究基盤の正常化が期待されている。 AIP “Congress Passes Small Business Research Reauthorization” (03/24/26) https://www.aip.org/fyi/congress-passes-small-business-research-reauthorization

マイクロソフト社とエヌビディア社、AIで原子力建設を迅速化

アクシオス(Axios)は3月25日、マイクロソフト社(Microsoft)とエヌビディア社(NVIDIA)が、人工知能(AI)を活用した原子力発電所建設に関する取り組みで提携すると報じた。テキサス州ヒューストンで開かれたエネルギー会議「セラウィーク(CERAWeek)」でマイクロソフト社が明らかにした。「原子力のためのAI(AI for nuclear)」構想の下、許認可手続きの効率化、設計の標準化、運転最適化までを一貫して支援するAIを組み込んだツール群を整備するとし、アーロ・アトミクス社(Aalo Atomics)が生成AIによる許認可支援ツールを使って手続きを92%短縮し、年間約8,000万ドルのコスト削減効果を得た事例も紹介した。従来の高度個別化設計から、規制基準と技術的責任を維持しつつ、反復可能な参照型の開発手法へ移行させる計画で、生成AIは過去の許認可実績との整合確認や、着工前の計画シミュレーションにも役立つという。運転段階ではAI搭載センサーが異常を早期検知し、電力網の安定化につなげていくと説明している。 Axios “Microsoft and Nvidia team up on AI nuclear push” (03/25/26) https://www.axios.com/2026/03/24/microsoft-nvidia-ai-nuclear-energy-plants

2025年のエネルギー貯蔵導入、過去最高更新

アメリカン・クリーン・パワー協会(American Clean Power Association: ACP)は3月24日、2025年のエネルギー貯蔵設備新規導入量が前年比52%増の18.9ギガワット(GW)と過去最高を更新したと発表した。ウッド・マッケンジー社(Wood Mackenzie)との共同報告書によると2025年10~12月期の導入量も5.8GWと四半期ベースで過去最高となり、同期間の系統用大型蓄電池導入も前年同期比31%増の4.9GWとなり 13州に拡大した。住宅用蓄電池は2025年通年で2.7GWを導入し、前年比92%増となった。税額控除期限前の駆け込み需要に加え、高い料金水準や需要ピーク時に蓄電池活用を促すカリフォルニア州の料金制度などが成長を後押しした。住宅用市場でも同州は拡大を主導した。地域・商業・産業用市場も州政策を追い風に同四半期に77メガワット(MW)を導入し、過去最高を更新した。26年から31年に累計500GWhの新規導入を見込む一方、政策や通商措置、需要動向により導入量の基本見通しが17%下回る可能性も指摘した。 ACP “REPORT: 2025 U.S. Energy Storage Installations Set New Record, Surpass 2024 by 52% Mar 24 2026” (03/24/26) REPORT: 2025 U.S. Energy Storage Installations Set New Record, Surpass 2024 by 52%