エネルギー省とステランティス社、電池労働力チャレンジを発表

エネルギー省(Department of Energy)とステランティス社(Stellantis)は3月24日、「電池労働力チャレンジ(Battery Workforce Challenge)」の開始を発表した。電池労働力チャレンジは、3年間の大学工学コンペ、職業訓練、STEM分野の教育、キャリア及び技術教育で構成されている。エネルギー省は、気候危機対策に大胆な目標を設定しており、その目標達成の鍵となるのは、輸送とエネルギー部門を電気化するための先端電池の設計と開発、電気自動車/電池業界全体で必要とされる職務に求められる経験と知識ならびに高度なスキルを備えた国内労働力である。本チャレンジは、アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)が運営管理し、ステランティス社が共同スポンサーとなって行なわれる官民パートナーシップ活動として、2023年秋に開始予定である。 Stellantis “The US Department of Energy and Stellantis Announce the Battery Workforce Challenge” (3/24/23)

バイデン政権、米国のバイオテクノロジー及びバイオ製造を進展させるゴールと優先事項を発表

大統領府は3月22日、米国のバイオテクノロジー及びバイオ製造を進展させるため、政府内外の行動を促進する大胆なゴールと優先事項を発表した。バイデン大統領は昨年9月に、持続可能で安全でセキュアな米国バイオ経済のため、バイオテクノロジー及びバイオ製造のイノベーションを進展させることを目的とした「大統領令(Executive Order: EO)」に署名した。そのEOに基づく形で今回、①「米国のバイオテクノロジー及びバイオ製造の大胆なゴール(Bold Goals for U.S. Biotechnology and Biomanufacturing)」と、②「バイオ製造戦略(Biomanufacturing Strategy)」が発表された。①は大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)が発表したもので、バイオテクノロジー及びバイオ製造の力を活用した可能性に関するビジョンと、その野心的なビジョンを達成するための研究開発ニーズについて概説したもの。②は国防総省(Department of Defense)が発表したもので、同省によるバイオ産業の国内製造インフラへの12億ドルの投資(昨年9月に発表)及びこの重要な技術分野におけるより広範な取り組みのガイドとなるものである。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Announces New Bold Goals and Priorities to Advance American Biotechnology and Biomanufacturing” (3/22/23)

GAO、「バイオ防衛:長期的な課題に対処するための行動が必要」

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は今般、「バイオ防衛:長期的な課題に対処するための行動が必要(Actions Needed to Address Long-Standing Challenges)」と題するスナップショット(短信)を発表した。国家バイオ防衛戦略(National Biodefense Strategy)は、生物学的な出来事に連邦政府がどのように準備、対応するかを概説したものであるが、今回のパンデミックにより、連邦政府の対応努力の短所が露呈した。本短信は、バイオ防衛に関する連邦の課題及び改善の機会を強調したもので、例えば、連邦機関は、生物学的脅威への対応計画を策定し、省庁間の演習を通じて脅威に対する準備を実施しているが、潜在的な問題を特定するために、共同で演習の結果を定期的に監視することは行っていない。短信は、①国家バイオ防衛戦略の課題、②バイオ防衛準備活動は強化する必要がある、③国土安全保障省(Department of Homeland Security)はバイオ防衛技術の課題に直面している、など、4項目について説明している。 Government Accountability Office “Biodefense: Actions Needed to Address Long-Standing Challenges” (3/9/23)

OSTP、気候科学を進展させ、意思決定を支援する新たなリソースを発表

大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は3月22日、気候科学及び知識を進展させ、政府のあらゆるレベルのリーダーによる気候変動の影響の管理とコミュニティにおける気候対応力の構築を支援するため、新たなリソースを発表した。それらは次の通り。①今後の洪水リスクに関して最も有用な科学についてまとめた報告「連邦洪水リスク管理標準 気候情報に基づく科学的手法 科学現状報告(Federal Flood Risk Management Standard (FFRMS) Climate-Informed Science Approach State of the Science Report)」。②連邦機関による気候対応計画に気候科学情報を適用するためのガイド文書「気候リスク及び影響評価に利用する気候情報の選出(Selecting Climate Information to Use in Climate Risk and Impact Assessments)」。③連邦気候情報及びツールの利便性を高めるための行動計画書「気候サービスのための連邦枠組み及び行動計画(Federal Framework and Action Plan for Climate Services)」。④科学・技術を用いてコミュニティの対応力を強化するための枠組み「対応力科学及び技術の重要パスウェイ枠組み(Resilience Science and Technology Grand Pathways Framework)」。⑤連邦による地球変動研究の最近の進展に関する報告「変わり続ける私たちの地球(Our Changing Planet)」。 White House “FACT SHEET: The White House Office of Science …
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DARPA、利便性の高いソフトウェア確証ツールの創出に取り組む

過去数十年にわたり、ソフトウェア依存型システムの工学慣行は着実に進化しており、システムの正確性と安全性を確認する確証技法も同様に進化してきた。形式手法(formal method)として知られる技法は、ソフトウェア・システムの正確性の継続的な証拠を証明、提供する大きな有望性を示しているが、これらの技法の多くは特殊性が高く、高度な専門性が求められる。こうした中、最近は、ツールや慣行、形式手法コミュニティ内の訓練の革命的な進展により、より大きな規模での形式手法の応用が促進されてきた。国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、「証明工学(proof engineering)」と呼ばれる新興の学問分野を通じて、国防総省(Department of Defense)の重要なソフトウェア・システムが一定の欠陥や脆弱性の無い状態であること維持できるよう高度な確証ツールの創出を目指す。DARPAの「検証者のパイプライン型推論による頑強なシステムの実現(Pipelined Reasoning of Verifiers Enabling Robust Systems: PROVERS)」プログラムは、証明しやすいソフトウェア・システムの設計を通じてソフトウェア・エンジニアのガイドとなり、証明修復作業の軽減につながる形式手法ツールを開発することに取り組む。 Defense Advanced Research Project Agency “Show Us the Proof: Formal Methods Can Be Applied at Large Scale” (3/27/23)

DARPA、破損したコンクリートの補強に取り組むBRACEプログラム

近年は、いわゆる「生物マテリアル(living material)」(生体的な特性を持つマテリアル)が台頭している。国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の「バイオにヒントを得た老朽コンクリート建造物の修復(Bio-inspired Restoration of Aged Concrete Edifices: BRACE)」プログラムは、国防総省(Department of Defense)の構造物や飛行場の舗装路など既存のコンクリートに自己修復能力を統合することで、それらの有用性を長期化することを狙いとする。本プログラムの中心的な仮定は、「生体に一般的に見られる自己修復能力をコンクリートに注入することは可能である」というもので、これは人間の血管システムや広範な糸状菌ネットワークからヒントを得たものである。DARPAは、BRACEプログラムの下で取り組むチームとして、ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory)、コロラド大学ボールダー校(University of Colorado Boulder)、バテル・メモリアル研究所(Battelle Memorial Institute)を選出した。 Defense Advanced Research Project Agency “Concrete in Disrepair? DARPA May Help You BRACE It” (3/23/23)

DARPA、「一つのパーツに一つのマテリアル」の枠組みの打破に挑戦

従来、飛行機や船舶、車両、その他の工学的構造物の設計及び製造において、個々の部品やコンポーネントは通常、単一のマテリアルから形成される。この「一つのパーツ=一つのマテリアル(one part-one material)」という制約は、地域における軍事の形勢もしくは状況により、高度に工学的なコンポーネントの脆弱性につながる可能性がある。こうした状況におけるマテリアルの選択は通常、妥協につながる。国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の「合金構造の多目的工学及び試験(Multiobjective Engineering and Testing of Alloy Structures: METALS)」プログラムは、設計プロセスにおけるマテリアルの考え方に根本的な打破をもたらすことを狙いとし、そのゴールは、設計者が、あるパーツにおけるマテリアルの構成と微細構造を、継続的な変数として調整でき、必要な場合は熱や構造、機能の特性を正確に強化できるようにすることである。DARPAのMETALプログラム・マネジャーは、「現在、マテリアルは、設計において、個別の固定したインプットとして扱われているが、我々はマテリアルそのものを設計の最適化における変数として扱いたいと考えている。成功すれば、この手法は、設計の幅を大幅に拡大し、システム・レベルのパフォーマンスや費用、持続可能性のブレイクスルーにつながる可能性がある」と述べる。 Defense Advanced Research Project Agency “Breaking the One Part-One Material Paradigm” (3/22/23)

DARPA、有益な生物膜の構築に取り組むチームを選出

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の「アルカディア(Arcadia)」プログラムは、「バクテリアはいつでもどこでも進化する」という性質を活用し、保護的な生物膜を構築することに取り組む。プログラムの焦点先は、バクテリアはなぜ、どのようにして国防総省(Department of Defense)の資産に蓄積するのかについて理解し、その情報を基に、全く同じマテリアルを微生物分解から保護する生物膜を構築することである。マテリアルの保護を強化することは、運営費の低減やマテリアルの寿命の長期化、最終的には兵士の準備態勢の強化につながり得る。DARPAは今般、アルカティア・プログラムの下、クレムソン大学(Clemson University)、コロンビア大学(Columbia University)、テキサスA&M大学(Texas A&M University)がそれぞれ実施するプログラムを選出した。 Defense Advanced Research Project Agency “DARPA Selects Teams to Build Beneficial Biofilms” (3/21/23)

エネルギー省、国立再生可能エネルギー研究所にエネルギー研究専用のスパコンの到着を発表

エネルギー省(Department of Energy)は今週、新たなスパコン・システムの「ケストレル(Kestrel)」の導入フェーズが始まったことを発表した。ケストレルは、エネルギー効率及び再生可能エネルギー研究専用のスパコンで、その速度はエネルギー効率・再生可能エネルギー局(Office of Energy Efficiency and Renewable Energy:EERE)の現行のスパコンである「イーグル(Eagle)」の5倍以上。 EEREの複数のプログラムにおいて、エネルギー技術を進展させ、変革的なエネルギー・ソリューションを実現する。ケストレルもイーグルも、国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)に設置されており、複数の様々なコンピュータ・シミュレーションやモデリングに使用される。 Department of Energy “Department of Energy’s Newest Energy Research-Dedicated Supercomputer Arrives at NREL” (3/27/23)

エネルギー省、主要なクリーンエネルギー資源である水力の進展へ投資を発表

エネルギー省(Department of Energy)は「世界水の日(World Water Day)」である3月22日、海洋波のパワーを育成する新たな技術の進展を目的として、230万ドルのコンペの開始を発表した。これは、「分散型の埋め込み式エネルギー革新プライズ(Innovating Distributed Embedded Energy Prize: InDEEP)」で、3つのフェーズを通じて、分散型の埋め込み式エネルギー変換技術(distributed embedded energy converter technologies: DEEC-Tec)(数多くの小型エネルギー変換器を、一つの大型海洋波エネルギー変換器と組み合わせる技術)の開発育成を目指す。エネルギー省はまた、第2次となる年間「水力大学コンペ(Hydropower Collegiate Competition)」と、第5次となる年間「海洋エネルギー大学コンペ(Marine Energy Collegiate Competition)」の応募受付開始を発表した。大学生及び大学院生が、水力や海洋エネルギー及び関連業界での技術進展につながる独自ソリューションの開発を競うコンペを通じて、これらの業界での仕事へ向けて準備することを支援する。更にエネルギー省は、「海洋エネルギー大学院生研究プログラム(Marine Energy Graduate Student Research Program)」への参加者として5名の博士課程・修士課程の学生が選出されたことを発表した。 Department of Energy “On World Water Day, DOE Announces Investments to Advance Water Power as Key Source of Clean Energy” (3/22/23)