ARPA-H、リンパ系の修復、再生を目的としたプログラムを開始

厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)傘下の医療高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency for Health:ARPA-H)は7月31日、「画期的なリンパ系介入と医薬品の探索(Groundbreaking Lymphatic Interventions and Drug Exploration: GLIDE)」プログラムを発表した。GLIDEプログラムは、原発性及び稀なリンパ疾患(lymphatic disease: LD)と、リンパ系機能障害によって複雑化した慢性疾患の治療を目的として、物理的/薬理学的/遺伝子的/細胞ベースの治療介入措置の開発を目指す。今後発表される革新的ソリューション公募(Innovative Solutions Opening: ISO)では、リンパ系疾患治療(減圧、修復、再生)における2つの重要な課題に対処する。それらは、①物理的介入によるフローの回復、②的を絞った薬理学/遺伝子/細胞治療による機能の正常化。 Advanced Research Projects Agency for Health “ARPA-H launches program to repair and restore lymphatic system” (7/31/24)

米=シンガポール、第2回重要新興技術対話を実施

アンソニー・ブリンケン国務長官(Antony Blinken)(Secretary of State)とジェイク・サリバン国家安全保障担当補佐官(Jake Sullivan)(National Security Advisor))は、シンガポールのヴィヴィアン・バラクリシュナン外務大臣(Vivian Balakrishnan)(Minister for Foreign Affairs)及びジョセフィン・テオ・デジタル開発・情報大臣(Josephine Teo)(Minister for Digital Development and Information)と共に8月1日、シンガポールで開催された第2回「米=シンガポール重要新興技術対話(U.S.-Singapore Critical and Emerging Technology (CET) Dialogue in Singapore)」の議長を務めた。昨年10月にワシントンDCで開催された最初の米=シンガポールCET対話を基盤とし、両国は、責任あるイノベーションや、包含的で持続可能な経済成長、規則に基づく国際秩序を推進するため、信頼性があり、オープンで、アクセス性があり、セキュアな技術エコシステムの構築へのコミットメントを再確認した。両国の議長は、対話の下、友人及び戦略的パートナーとして、6つの主要分野で協力を進展させるために双方が取った大幅なステップを歓迎した。6つの主要分野とは、人工知能(AI)、デジタル経済及びデータ・ガバナンス、バイオテクノロジー、重要インフラ及び技術サプライチェーン、国防イノベーション、量子情報科学及び技術。 White House “JOINT FACT SHEET: Second U.S.-Singapore Critical and Emerging Technology Dialogue” (8/1/24)

OSTP、連邦政策で自然が果たす役割を強調

バイデン政権は、歴史上最も野心的な気候議題を実践しており、気候行動に過去最大の投資を行っている。これには、気候対応力に関する500億ドル以上の投資も含まれる。こうした中、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は8月1日、「米国連邦政策で主流となる自然:統合的な政策変更は、部門横断型で適切で戦略的で証拠ベースでなくてはならない(Mainstreaming nature in US federal policy: Integrated policy changes must be cross-sectoral, appropriate, strategic, and evidence-based)」と題する論説をサイエンス誌(Science)で発表した。「全ての連邦政策は、自然資源管理または保護に焦点を当てるだけでなく、あらゆる政策において自然への影響と自然への恩恵を常に考慮する」というビジョンを示したものである。論説は、良好なガバナンスと効果的かつ長期的な成果を進展させるには、自然を政策決定に統合する必要があることを強調している。 White House “OSTP Climate & Environment Leaders Emphasize Key Role of Nature in U.S. Federal Policy” (8/1/24)

エネルギー省、クリーンエネルギーの良好雇用へのアクセスを創出・拡大

エネルギー省(Department of Energy)は8月1日、クリーンエネルギーにおける良好雇用の創出に焦点を当て、新規もしくはほぼ新規に形成された地域ベースの同盟に330万ドル以上の賞金を提供する新たなコンペを発表した。「クリーンエネルギーにおける良好雇用プライズ(Good Jobs in Clean Energy Prize)」と題するコンペで、バイデン政権の「米国への投資(Investing in America)」議題と「中流層への高度な道(High Road to the Middle Class)」における経済及び労働力開発の原則に整合する。コンペは3つのフェーズで構成され、クリーンエネルギー経済において、ターゲット層を対象に、雇用アクセスと質の高い雇用を理解し、そのための計画をし、向上させることを目的とした同盟の構築を促進する。コンペに参加する同盟は、鍵となる関係機関グループ(労働組合、クリーンエネルギー雇用主、コミュニティ・ベースの組織、公的機関、教育及び労働力提供者)から少なくとも一名の代表が含まれていなくてはならない。フェーズ1では、クリーンエネルギーの具体的な雇用機会に焦点を当てた頑強なパートナーシップを実証した最大15チームが5万ドルを受益し、フェーズ2への参加資格を得る。 Department of Energy “DOE Launches $3.3 Million Prize to Support Place-Based Partnerships Focused on Creating and Expanding Access to Good Jobs in Clean Energy” (8/1/24)

CATF、炭素捕獲・貯留事業のパフォーマンス調査結果を発表

クリーン・エア・タスク・フォース(Clean Air Task Force: CATF)による報告書「炭素捕獲と貯留:プロジェクト追跡記録からの教訓(Carbon capture and storage: What can we learn from the project track record)」は、13件の大規模な炭素捕獲・貯留(carbon capture and storage: CCS)プロジェクトのパフォーマンスを調査したもので、技術が将来的な気候行動にもたらす影響をより良く理解するために既存のプロジェクトの成功を評価する手段を提供するものである。重要な点として、報告書のファインディングは、複数の大規模プロジェクトは一貫して高度なレベルの技術パフォーマンスを達成しており、将来のプロジェクトにおける気候の恩恵を強化できる土台を提示している。CATFは、「今回の調査は、大規模な炭素捕獲・貯留プロジェクトは充分なパフォーマンスをすることができ、技術は既に排出削減のための世界的な取り組みに寄与していることを示す」と分析してう。 Clean Air Task Force “New, holistic review of major carbon capture and storage projects shows the technology is working, highlights opportunities for increased climate benefit” (7/31/24)

エネルギー省、電池リサイクルとスマート製造の進展に6,300万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は8月1日、「州のためのスマート製造とリサイクリング戦略(Smart Manufacturing and Recycling Tactics for States: SMART)」と題する資金提供公募(FOA)を発表した。先端センサーやモデリングといった最先端技術に中小規模の製造事業者がアクセスできるようにすることで、電池リサイクルの拡大と米国製造の現代化に取り組む州政府及び地方自治体を支援する。最高6,300万ドルが提供される。エネルギー省の製造及びエネルギー・サプライチェーン局(Office of Manufacturing and Energy Supply Chains: MESC)がこのFOAを管理する。FOAは、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から州及び地方自治体の電池リサイクル・プログラムに提供される合計5,000万ドルの資金の第2フェーズとしての4,100万ドルと、州政府製造リーダーシップ・プログラム(State Manufacturing Leadership Program)(合計5,000万ドル)の第2フェーズとしての2,200万ドルで構成されている。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $63 Million to Advance Battery Recycling and Smart Manufacturing” (8/1/24)

商務省、2,500万ドルの良好雇用チャレンジを計画

バイデン=ハリス政権は商務省(Department of Commerce)の経済開発局(Economic Development Administration: EDA)を通じて7月29日、「良好雇用チャレンジ(Good Jobs Challenge)」の新たな資金提供フェーズを開始した。今回の資金提供機会通知(Notice of Funding Opportunity: NOFO)は、米国救済計画(American Rescue Plan)からの資金拠出によって実施された良好雇用チャレンジの初回アワードの成功に基づくもので、今回は2,500万ドルを、良質で地元主導の労働力訓練プログラムへ提供する。雇用主や労働組合、教育機関、コミュニティ・ベースの組織など、良好雇用に直接つながる良質の訓練プログラムの開発に取り組む多様な関係機関で構成される分野別のパートナーシップを支援するもので、EDAは今回、5~8件のアワード(金額は100~800万ドル)を見込んでいる。発表は2024年冬に行われる予定である。 Economic Development Administration “U.S. Department of Commerce Announces New $25 Million Good Jobs Challenge Notice of Funding Opportunity” (7/29/24)

PNNL、エネルギー省の知的財産へのアクセスを向上

エネルギー省(Department of Energy)によって開発された数千件のアイデアや技術、手法、ソフトウェアが、同省がパシフィック・ノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory: PNNL)と協力して創設した一つのデータベース上で利用可能となった。創設されたのは、「ビジュアル知的財産検索(Visual Intellectual Property Search: VIPS)」データベースで、これによって、知的財産の検索を行い、エネルギー省傘下の17の国立研究所や拠点で開発された技術を見つけることが容易になる。データベースには、エネルギー省の科学者やエンジニアが実施した研究に付与された1万4,000件以上の特許に関する情報や、利用可能な6,200件以上のソフトウェア・パッケージが含まれている。VIPSで取り上げられている研究のほぼ全てがライセンシングの対象か、オープンソースでの使用が可能である。 Pacific Northwest National Laboratory “PNNL Partners with DOE to Improve Access to DOE’s Intellectual Property” (7/31/24)

NSF、科学技術研究開発投資と成果の整合に約5,200万ドルを投資

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、初となる「技術成果の評価と予測(Assessing and Predicting Technology Outcomes: APTO)」による投資を5件の受益者に行う。これらは5年間で最高140万ドルの投資になる可能性がある。NSFによるこの投資は、組織が、米国の研究開発の取り組みの効果を評価し、意思決定者が投資の最適化と米国の長期的な競争力を進展させることができるようモデルと情報を創出することを支援する。NSFは、「NSFは、2022年CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act of 2022)で指摘された主要な技術焦点分野で研究開発の成果をより良く評価かつ予測するための技術評価への投資を行う」とする。受益するのは、アルテミス・インテリジェンス社(Artemis Intelligence, Inc.)やノースウェスタン大学(Northwestern University)など5機関。 National Science Foundation “NSF invests up to nearly $52M to align science and technology research and development investments with outcomes essential to U.S. competitiveness” (7/30/24)

国防総省、分散型バイオ産業製造プログラムとして5件のアワードを発表

国防総省(Department of Defense)は7月30日、バイオ生産インフラを構築することで、米国サプライチェーン向けの原料及びマテリアルの国内供給を拡大することを目的とした分散型バイオ産業製造プログラム(Distributed Bioindustrial Manufacturing Program: DBIMP)を通じて、5件のアワード(合計900万ドル)を新たに発表した。受益者は、ARCTOSテクノロジー・ソリューションズ(ARCTOS Technology Solutions)、クリーンジュール(CleanJoule)など5社。これらのアワードは、大統領令14081号(Executive Order 14081)「持続可能で安全でセキュアな米国バイオ経済のためのバイオテクノロジー及びバイオ製造イノベーションの進展(Advancing Biotechnology and Biomanufacturing Innovation for a Sustainable, Safe and Secure American Bioeconomy)」の一環として、予定されている30件以上のアワードの一部。米国のバイオ経済の利点を強化しつつ、国防総省が先端の防衛能力を達成することを助けることを狙いとしている。国防総省はDBIMPの最初のアワードを2024年7月に発表している。 Department of Defense “DOD Releases Five Awards for Distributed Bioindustrial Manufacturing Program” (7/30/24)