NSF、研究インフラ強化、パートナーシップ構築、STEM労働力開発改善に3,800万ドルを提供

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は、「競争的研究を促進するための確立されたプログラム(Established Program to Stimulate Competitive Research: EPSCoR)」を通じて、ミシガン、ミシシッピー、ニューメキシコ、プエルトリコ、ロードアイランドにおける研究者に約3,800万ドルを提供した。今回のアワードは、28の的を絞った州及び領土(通称「区域(jurisdiction)」)を対象とした「EPSCoR 研究エコシステム研究インフラを向上する最適化プログラムの共同作業(EPSCoR Collaborations for Optimizing Research Ecosystems Research Infrastructure Improvement Program: E-CORE RII)」プログラムと、「EPSCoR STEMエクセレンス研究インフラ改良のための研究インキュベータ(EPSCoR Research Incubators for STEM Excellence Research Infrastructure Improvement: E-RISE RII)」プログラムによって促進されている。C-CORE RIIは、区域の研究エコシステム内で、的を絞った研究インフラ・コアの能力強化を支援する。E-RISE RIIは、区域の科学技術計画と関連する科学的分野で研究チーム及び製品を支援する。今回発表されたプロジェクトは、E-CORE RIIが3件、E-RISE RIIが2件となっている。 Economic Development Administration “U.S. Department of Commerce Announces New $25 Million Good Jobs Challenge Notice of Funding Opportunity” (7/29/24)

NIST、ポスト量子暗号標準発表

現行の暗号形態を破るほど強力な量子コンピュータはまだ存在しないが、バイデン=ハリス政権は、潜在的に将来の量子コンピュータが政府や重要インフラ・システムに呈するリスクに準備し、これを軽減するべく取り組んでいる。ホワイトハウスは8月13日、政府及び業界のリーダーを招集し、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)による新たな「ポスト量子暗号標準(Post-Quantum Cryptographic standards)」を発表した。これらの標準は、米国と米国の未来のための量子コンピューティングの安全性とセキュリティを確実にするという、バイデン大統領の「国家安全保障通達10号(National Security Memorandum 10)」の達成における主要なマイルストーンを示すものである。本件は、ポスト量子暗号を目的として世界で初めて発表された標準であり、量子技術における米国のリーダーシップを強調する。NISTの新たな標準は、暗号が通常使用される2つの重要なタスク(一般的なデータ暗号化とデジタル署名)向けに設計されている。 White House “FACT SHEET: Biden-⁠Harris Administration Continues Work to Secure a Post-Quantum Cryptography Future” (8/13/24)

ランド研究所、AIプロジェクト失敗原因を調査

ランド研究所(Rand Corporation)は8月13日、「人工知能プロジェクト失敗の根本的要因とそれらを成功させる方法(The Root Causes of Failure for Artificial Intelligence Projects and How They Can Succeed)」と題する報告書を発表した。一部の試算では、人工知能(AI)プロジェクトの80%以上が失敗すると言われており、これはAIを含まない情報技術プロジェクトが失敗する割合の2倍である。このため、AIの膨大な可能性を確実な成果へとつなげることは急務の課題である。報告書は、キーファインディングとして、AIプロジェクトが失敗する根本的原因を5つ特定している。それらは、①業界の関係者はしばしばAIを使って解決すべき問題について誤解もしくは間違った対話をしている、②多くのAIプロジェクトは、組織が、効果的なAIモデルを適切に訓練するために必要なデータを持っていないために失敗する、③一部のケースでは、組織が意図するユーザーのために真の問題解決に取り組むことよりも、最新で素晴らしい技術を使用することにより焦点を当てているために、AIプロジェクトが失敗している、など。報告書はその上で、「業界のリーダーは、技術スタッフがプロジェクトの目的と領域の意味合いについて理解していることを確実にすべきである」など、いくつかの勧告を提示している。 Rand Corporation “The Root Causes of Failure for Artificial Intelligence Projects and How They Can Succeed” (8/13/24)

CSET、軍と技術企業との協力構築について報告

セキュリティ・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は今般、「技術同盟の構築:マーヴェン・プロジェクトと米国第18空挺軍団(U.S. 18th Airborne Corps)はどのようにして国防総省向けにソフトウェアと人工知能を運用可能にしたか(Building the Tech Coalition: How Project Maven and the U.S. 18th Airborne Corps Operationalized Software and Artificial Intelligence for the Department of Defense)」と題する報告書を発表した。「人工知能(AI)を中心に、米軍はどのようにして商業技術企業を活用して優位性を獲得すべきか」という議論がしばしばなされる。見逃された機会や「死の谷」、政府契約の難しさなどがよく指摘されるが、その一方で、商業技術企業と軍のリーダーシップと兵士が結集することで、戦地で有意義な優位性を引き出す前向きな事例もある。本報告書は、米国第18空挺軍団がスカーレット・ドラゴン演習(Scarlet Dragon Exercise)シリーズを活用して新技術のマーヴェン・スマート・システム(Marven Smart System: MSS)を開発した事例を検証したもので、そこから得た教訓と、教訓から生まれた国防総省への勧告が提示されている。 Center for Security and Emerging Technology “Building the Tech Coalition: How Project Maven and the U.S. 18th Airborne …
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エネルギー省、半導体用途のエネルギー効率を大幅に高める件について情報を模索

エネルギー省(Department of Energy)の先端マテリアル及び製造技術局(Advanced Materials and Manufacturing Technologies Office: AMMTO)は今般、「20年間のエネルギー効率拡張(Energy Efficiency Scaling for Two Decades: EES2)」イニシアチブと、EES2研究開発ロードマップ(EES2 Research and Development (R&D) Roadmap)について、関係者からのフィードバックを募集する情報の要請(request for information: RFI)を発表した。ロードマップは、半導体用途のエネルギー効率を向こう20年間で1,000倍にするために必要な技術R&Dについて概説している。過去30年間で半導体業界によって生産される製品のエネルギー効率の改良ペースは、コンピュータや人工知能(AI)技術の世界的な需要急増に追いついていない。AMMTOは今回、①EES2イニシアチブのゴールと目的、②ロードマップ文書、③プロセスと将来のステップ、の3点について意見を募集している。 Department of Energy “DOE Seeks Input to Dramatically Increase Energy Efficiency of Semiconductor Applications” (8/14/24)

国防イノベーション・ユニットの次なるリスト

国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は、3D印刷やデジタル・モデラーなどの先端製造企業及び技術の精査を開始する。これは、国防契約事業者のリストを拡大し、それらを悪質な影響から確実に保護する取り組みである。国防総省(Department of Defense)の組織としての複雑さは、兵器やソフトウェア、予備部品の軍事発注を請け負いたいと望むより小規模な企業にとっては障害となっている。その一方で、国防総省サプライヤー・リストは過去30年間で縮小している。DIUのダグ・ベック長官(Doug Beck)が先週、この「ブルー製造(Blue Manufacturing)」の取り組みを明らかにした。これは、ブルーUAS(Blue UAS)やブルーUAS枠組み(Blue UAS Framework)など、承認済みの商業ドローン業者及びアクセサリーをリストアップした同様の取り組みをモデルとしたものである。ブルー製造はまだごく初期段階のもので、計画が進められている最中である。 Axios “DIU’s next list” (8/14/24)

MIT研究者、AIリスクのレポジトリを発表

人工知能(AI)システムを利用する際やそれらの使用を統治する規則を作成する時、人や企業、政府は具体的にどのようなリスクを考慮すべきだろうか? この問題への回答は容易ではない。重要インフラの管理を行うAIであれば、そこには人間の安全性に関する明らかなリスクがあるが、試験の採点や履歴書の整理などを意図したAIの場合はどうか? 欧州連合(European Union: EU)のAI法やカリフォルニア州の法案など、AIを規制する法案の作成において、政策策定者は、「法案は、どのリスクを対象とすべきか」という点で総意に到達することが困難となっている。そうした人々やAIを取り巻く業界と学術機関全般の関係者へ道標を提供すべく、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)の研究者は、「AIリスク・レポジトリ(AI risk repository)」と呼ばれるものを開発した。AIリスクに関するデータベースのようなものである。レポジトリは、700以上のAIリスクが、因果関係(例:意図的)、領域(例:差別)、下部領域(例:偽情報とサイバー攻撃)によってグループ分けされている。 Tech Crunch “MIT researchers release a repository of AI risks” (8/14/24)

エネルギー省、先端エネルギー貯蔵研究試験施設を始動

エネルギー省(Department of Energy)の電力局(Office of Electricity: OE)は、ワシントン州にあるパシフィック・ノースウェスト国立研究所(Pacific Northwest National Laboratory: PNNL)の新たなハイテク施設によって、電力グリッドの対応力と信頼性と安全保障を進展させる。この新たな施設、「グリッド貯蔵ローンチパッド(Grid Storage Launchpad: GSL)」では、先駆的な研究者が、現実的な環境でエネルギー貯蔵能力の試験を行うことができる。GSLは、次世代のマテリアル及びシステムを現実的なグリッド運用環境で試験及び検証できるようにすることで、グリッド規模のエネルギー貯蔵技術を開発するOEの取り組みを支援する。GSLは、国立研究所とその他の関係機関の間の共同作業を育成し、OEのミッションの他、エネルギー貯蔵グランド・チャレンジ(Energy Storage Grand Challenge)、長期貯蔵ショット(Logn Duration Storage Shot)を支える。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Launches Advanced Energy Storage Research and Testing Facility” (8/13/24)

テネシー大学チャタヌーガ校とORNL、量子情報科学工学で協力へ

テネシー大学チャタヌーガ校(University of Tennessee at Chattanooga: UTC)とエネルギー省(Department of Energy)傘下のオーク・リッジ国立研究所(Oak Ridge National Laboratory: ORNL)は、量子情報科学工学分野の課題に対処する技術や分析ベースのソリューションの研究・開発・導入・評価の取り組みで協力することを意図した覚書(memorandum of understanding: MOU)を交わした。こうした量子情報科学工学の取り組みには、ネットワーク、センサー、コンピューティングが含まれる。UTCは2022年に量子情報技術工学(quantum information science and engineering: QISE)のイニシアチブを開始し、量子技術によって実現される教育/イノベーション/経済開発での卓越性で知られるプログラムを確立することを目指した。このイニシアチブの結果、UTCは現在、量子センター(Quantum Center)を設立中である。一方、ORNLは、コンピューティングやネットワーク、センサー、マテリアルの量子研究分野で基礎的な量子理論、シミュレーション、実験に焦点を当てている。今回のMOUは期間が5年間となっており、UTCとORNLの間のQUISEの結びつきを深めることを意図したものである。 Oak Ridge National Laboratory “UTC, ORNL to collaborate in quantum information science and engineering” (8/13/24)

エネルギー省、貯蔵加速バウチャー受給企業発表

8月9日、ワシントン州ベルビューで開催されたエネルギー貯蔵グランド・チャレンジ・サミット(Energy Storage Grand Challenge Summit)で、エネルギー省(Department of Electricity)の電力局(Office of Electricity: OE)は、エネルギー貯蔵技術及び導入に関する急務の課題を解決する一助となる「貯蔵加速バウチャー(Storage Acceleration Vouchers)」として、最初の受益者(12機関)を発表した。受益者は、スタートップ企業、ユーティリティ企業、電気自動車イノベーター、建築業者、電力業界のアントレプレナーなどで、これらのバウチャーを使って現在直面している課題の解決に取り組む。バウチャーは、国立研究所の専門家との40時間の業務/時間に相当する。具体的には、受益機関は、①電池リサイクリング・プロセス及びサプライチェーンのモデル/ツール、②技術的モデリングもしくは分析、③商業化戦略サポート、市場評価サポート、技術モデリング及び分析、検査と性能の検証などに関するサービスを国立研究所から受ける。 Department of Energy “Storage Acceleration Voucher Selectees Unveiled at Energy Storage Grand Challenge” (8/9/24)