エネルギー省、産業脱炭素化労働力支援・拡大に300万ドル

エネルギー省(Department of Energy)の産業効率及び脱炭素化局(Industrial Efficiency and Decarbonization Office: IEDO)は、技術移転局(Office of Technology Transitions)との協力で、9月16日、米国産業部門の脱炭素化に必要な労働力の育成を支援する新たなイニシアチブに300万ドルを拠出すると発表した。「産業の持続可能性とエネルギー効率と脱炭素化コラボレーティブ(Industrial Sustainability, Energy Efficiency, and Decarbonization (ISEED) Collaborative)」を通じて、産業の持続可能性/エネルギー効率/脱炭素化に焦点を当てたカリキュラム及び訓練プログラムの開発と拡散に取り組む製造業界のパートナーを援助する。ISEEDコラボレーティブは、既に実績があるプログラムの拡張、新興技術を支える新たなコンテンツの開発、訓練プログラムを業界のニーズに整合させること、社会的少数派のコミュニティの労働者に訓練と教育へのアクセス性を高めることを狙いとする。最大で6つの組織がISEEDコラボレーティブのメンバーとして選出され、資金、技術支援、2年間にわたって労働力ソリューションの開発とパイロット実践に取り組むコースのガイダンスを受ける。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Announces $3 Million for New Initiative To Support and Expand America’s Industrial Decarbonization Workforce” (9/16/24)

エネルギー省融資プログラム局、低炭素アンモニア生産事業を支援

エネルギー省(Department of Energy)の融資プログラム局(Loan Programs Office: LPO)は9月16日、ワバッシュ・バレー・リソース社(Wabash Valley Resources, LLC)(インディアナ州テレホート)に最大15億5,900万ドルの融資保証を発表した。この融資保証は、同社が、炭素捕獲・隔離(carbon capture and sequestration: CCS)技術を用いて商業規模の廃棄物からアンモニアを生産する施設の資金調達の一助となる。これは、世界初の炭素ネガティブのアンモニア生産施設となる可能性がある。産業ガス化装置を再利用して石油コークスを利用し、二酸化炭素を恒久貯留して、年間50万メトリック・トンの無水アンモニアを生産することに取り組むプロジェクトで、これは「とうもろこしベルト」として知られる地域向けの国内肥料供給を確保する上で重要な役割を担う。LPOによる最大15億5,900万ドルの条件付き誓約は、ワバッシュ・バレー・リソース社が民間投資を通じて確保する24億ドルの投資の一部となる。 Department of Energy “LPO Announces Conditional Commitment to Wabash Valley Resources to Repurpose Fossil Fuel Infrastructure to Produce Low-Carbon Ammonia for Midwest Farmers” (9/16/24)

エネルギー省、建築基準導入加速に9,000万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は9月16日、州や市、部族国家、及びそのパートナーが、住宅及び商業建造物の最新のエネルギー規則を実践することを支援するため、9,000万ドルの競争的資金を提供すると発表した。超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)からの資金拠出を受け、建造物が最新のエネルギー効率基準に合致しているよう支援する国内25件の新規プロジェクトを支える。米国世帯及び企業のエネルギー代を低減しつつ、有害な温室効果ガス排出を削減し、環境正義の進展を目指す。今回発表された資金提供公募は、超党派インフラ法で創設された「対応力と効率的基準の実践(Resilient and Efficient Codes Implementation: RECI)」イニシアチブ(総額2億2,500万ドル)の一部。RECIによる資金提供は今回で2回目で、1回目は2023年7月に実施された。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces $90 Million to Accelerate Building Code Adoption and Save Americans Money” (9/16/24)

エネルギー省、「より良い建造物イニシアチブ進捗報告」を発表

エネルギー省(Department of Energy)は9月16日、「2024年より良い建造物物イニシアチブ進捗報告(2024 Better Buildings Initiative Progress Report)」を発表した。エネルギー省の「より良い建造物(Better Buildings)」の官民パートナーの達成を示したもので、それによれば、フォーチュン100(Fortune 100)企業28社と州及び地方の90件以上の自治体が、2021年以来、効率改善措置や有害な温室効果ガス排出削減を通じて、全体でおよそ220億ドルを節約した。報告書のハイライトとして、次のような一例がある。①25以上の組織が過去1年間に、「より良い建造物、より良い工場(Better Buildings, Better Plants)」もしくは「より良い気候チャレンジ(Better Climate Challenge)」のゴールを達成し、他者が続く道を先導した、②180件以上の新たなソリューションや事例が共有された、③年初に発表された「より良い建造物」イニシアチブの「商業化建造物ヒートポンプ・アクセラレータ(Commercial Building Heat Pump Accelerator)」を通じて、商業建造物の脱炭素化の加速に取り組んでいる。 Department of Energy “DOE Announces Better Buildings Initiative Progress Report, Highlights Nearly $22 Billion in Energy Savings” (9/16/24)

ARPA-H、コミュニティ医療センターイニシアチブを発表

医療高等研究計画局(Advanced Research Projects Agency for Health:ARPA-H)は9月16日、「ARPA-H新興医療イノベーター(Emerging Health Innovators: EHI)」イニシアチブを発表した。米国内で政府の研究資金へのアクセスを高め、医療ケアの溝に対処することを目的とする。EHIイニシアチブは、キャリア早期の研究者やコミュニティのイノベーター、学術機関(少数派を対象とした学術機関やコミュニティ・ベースの機関を含む)の担当者から情報と洞察を得るための「ネットワーク・アンケート調査(Network Survey)」から始まる。ARPA-Hは、EHIネットワーク・アンケート調査を通じて、これらの新興の医療イノベーターの具体的なニーズや課題、懸念事項について学ぶ。アンケート調査の返答は、今後の資金提供公募(2024年後半に予定)への情報提供となる。ARPA-Hは、①技術主導型イノベーション(Technology-driven Innovation)(トラック1)と、②コミュニティ中心型イノベーション(Community-center Innovation)(トラック2)の2つのトラックで募集する予定である。 Advanced Research Projects Agency for Health “New initiative for early career researchers and community health centers” (9/16/24)

経済開発局とDIU、協力に向けてMOU署名

商務省(Department of Commerce)傘下の経済開発局(Economic Development Administration: EDA)と国防省(Department of Defense)傘下の国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は9月5日、覚書(memorandum of understanding: MOU)に署名した。このMOUは、両組織が全国的に持つ資産と結びつきを活用し、より多くの米国製イノベーションを拡張/商業化/調達へとつなげるよう支援することで、米国の競争力を強化することを狙いとしている。今回の協力により、EDAの技術ハブ(Tech Hubs)プログラムをDIUによる地域的なアウトリーチ・イニシアチブと統合し、それによってより効果的で一貫した手法を創出することを目指す。MOUは、①プライズ・コンペ、②契約及びグラントの機会、③アクセラレータ、④労働力開発、⑤サプライチェーン対応力、⑥技術実証、⑦試験及び評価プロジェクト、という7件の広範な活動について概説している。 Economic Development Administration “Economic Development Administration, Defense Innovation Unit Codify Partnership for Innovation, National Security, and Economic Growth” (9/16/24)

IPEFサプライチェーン評議会等の対面会合を初開催

商務省(Department of Commerce: DOC)は、「インド太平洋経済枠組み(Indo-Pacific Economic Framework for Prosperity: IPEF)」合意のサプライチェーン評議会(Supply Chain Council)会合を9月12日に、そして危機応答ネットワーク(Crisis Response Network)会合を9月13日にそれぞれ開催した。いずれも初の対面会合であった。IPEFサプライチェーン評議会会合は米国が議長を務め、IPEFの全加盟国の代表が出席した。7月に行われたオンライン会合に基づき、評議会は、初年度の活動計画を採択し、2つの小委員会(物流と物品の移動、データ及び分析)と3つの行動計画チーム(半導体、化学、重要マテリアル)を発足させた。IPEF危機応答ネットワークでは、IPEF内の協力を強化する方法について議論された。韓国が議長を務め、緊急のサプライチェーン混乱への対応に焦点が当てられた。 Department of Commerce “U.S. and IPEF Partners Hold First In-Person Meetings of the IPEF Supply Chain Council and the IPEF Crisis Response Network” (9/14/24)

2025年、ウーバー利用者はウェイモ社のロボタクシーが利用可能に

オースティン市とアトランタ市のウーバー利用者は、2025年初頭、ウーバー社(Uber)とウェイモ社(Waymo)の間のパートナーシップ拡大の一環として、ウェイモ社のロボタクシーを呼ぶことができるようになる。ウェイモ社のオートノマス車は、2023年10月からフェニックス市でウーバーのアプリを使って利用可能となっている。ウーバー社は、配車や配送企業との間で自動運転のパートナーシップを積極的に締結しており、先月にはGM社のクルーズ(Cruise)及び英国のウェイブ(Wayve)との提携を発表した。ウェイモ社は自社のオートノマス配車サービスとしてウェイモ・ワン(Waymo One)をサンフランシスコ、フェニックス、ロサンジェルスで実施しており、同社によれば毎週約10万件の利用があるという。同社は今年、アトランタ市でロボタクシーの試験を開始し、オースティン市で従業員向けのシャトルサービスを実施しており、これらはウェイモ社が新たな市場で配車サービスを提供し始める前の一般的な最初のステップである。ただし、ウェイモ社によれば、オースティン市とアトランタ市で、ウェイモ社の車両である「ジャガーI-PACE AV」の配車サービスを利用できるのは、ウーバーの利用者のみである。 Tech Crunch “Waymo robotaxis to become available on Uber in Austin, Atlanta in early 2025” (9/13/24)

連邦の研究公正局、不正に関する規則の変更点を撤回

連邦資金を受けるバイオメディカル科学者の研究不正について調査する研究公正局(Office of Research Integrity: ORI)(厚生省(Department of Health and Human Services)傘下)は、研究不正に関するポリシーについて、ここ20年間で初となる改訂版(最終版)を発表した。それによれば、従来、開示されていなかった大学による不正行為調査のファインディングをORIが公表できる権限が削除された。これは、多くの機関から、「過剰規制」といった批判を受けて決定されたもの。その他にも、①研究機関が不正の可能性に関する申し立てを初めて受けてから30日以内に調査を開始するという期限案を撤回した、②大学が、そうした不正行為は「真摯な誤り」の行為の結果であると判断した場合、完全な調査を省略できる権限を復活させた、③申し立ての初期レビューの間、入手した全ての声明を記録、書き起こすことを機関に求める義務付けを撤回した、といった点が挙げられている。 Science “Final U.S. misconduct rule drops controversial changes” (9/13/24)

ニューヨークの天然ガスシステムへの水素混合に電力48TWhが必要

環境防衛基金(Environmental Defense Fund: EDF)の委託を受けたシンクタンクのスイッチボックス社(Switchbox)が作成した報告書「水素と天然ガスの混合:ニューヨーカーにとって終点のない道(Blending Hydrogen & Natural Gas: A Road to Nowhere for New Yorkers)」によれば、水素を使って住宅の暖房を脱炭素化することは、実行可能な長期的戦略ではなく、エネルギー移行で水素混合が果たす役割に疑問が投じられている。ニューヨーク州の政策は、再生可能エネルギーと電気分解を用いて水から水素を生産するグリーン水素の使用に明確な優先性を示しているが、同州が現行の天然ガスシステムを、20%のグリーン水素と80%の天然ガスに置き換えようとする場合、新たに48テラワット時の再生可能エネルギーを構築することが必要になる。そして最終的に州の天然ガス供給を100%置換する場合、ニューヨーク州は2050年の再生可能エネルギー目標を4倍にする必要が生じる。「全ての天然ガスを水素と交換することは現実的に不可能となる可能性があり、暫定的な移行戦略として混合燃料を使用することは経済的に合理性がない」と、EDFは分析する。一方、混合燃料の代わりに、ヒートポンプを使うことで、電力の使用量は87.2%削減できる。 Utility Dive “Blending hydrogen in New York gas systems could require 48 TWh of electricity: EDF” (9/13/24)