ハリス大統領が誕生した場合のエネルギー長官予測

カマラ・ハリス氏が11月の大統領選挙で勝利した場合、エネルギー省(Department of Energy)のジェニファー・グランホルム長官(Gennifer Granholm)は留任するかどうかに注目が集まっている。グランホルム長官は、「長官職に留まることを検討するか?」と問われた際、「自分はどのような状況にもオープンである」と述べている。グランホルム長官が退任した場合の有力な後任候補として、①アルン・マジュムダール氏(Arun Majumdar)(スタンフォード大学(Stanford University)の学部長(dean)でグランホルム長官の諮問委員会に在籍)、②アリ・ザイディ氏(Ali Zaidi)(バイデン政権の気候担当補佐官)、③デイビッド・ターク氏(David Turk)(現エネルギー副長官)、④西部州の知事(コロラド州のジェアド・ポリス知事(Jared Polis)(民主党)など)、の名前が挙がっている。 E&E News “Who would lead Harris’ DOE?” (9/30/24)

CEO、脱炭素化の難しさから正味ゼロ排出目標の達成で障害に直面

KPMG社が先般発表した報告書「KPMG 2024年米国CEOの見通し(KPMG 2024 U.S. CEO Outlook)」によれば、わずかに過半数(54%)の企業最高経営責任者(CEO)が、2030年までに正味ゼロ目標を達成するに向けた自身の能力に自信を持っている。2つの主要な障害が立ちはだかっており、24%がサプライチェーンを脱炭素化することの複雑さ、同じく24%がこれらのソリューションを実践するために必要なスキルと専門性が欠けている点を挙げた。こうした障害にも関わらず、企業CEOはESG投資と経済的リターンを結びつけようとしており、調査対象となった米国企業のCEO(400名)の60%が、「今後3~5年にESG投資の大幅なリターンを期待している」とし、24%が「1~3年以内のリターンを期待している」と回答した。また、調査の対象となった全CEO(1,325名)の70%が、気候戦略にコミットし続けつつ、変化し続ける株主のニーズに対応するため、これらの戦略のコミュニケーション方法を適用させているとした。 Utility Dive “CEOs face hurdles in meeting net-zero targets due to decarbonization challenges: KPMG” (9/30/24)

商務省の「宇宙交通調整システム」、初期の運用開始

商務省(Department of Commerce)の傘下の米国海洋大気庁(National Oceanic and Atmospheric Administration:NOAA)は9月30日、「宇宙交通調整システム(Traffic Coordination System for Space: TraCSS)の初期フェーズとして、衛星運用事業者のベータ・グループ向けに宇宙飛行安全サービスの提供を開始したと発表した。対象となる衛星運用事業者は、基本的な宇宙状況認識(space situational awareness: SSA)データ及び宇宙交通調整(space traffic coordination: STC)サービスを商務省から受け取る。TraCSSは、現代的なクラウドベースのITシステムで、衝突の危機の可能性を衛星に警告通知する。衛星や軌道上のゴミの増加を受け、宇宙交通情報と安全性に関する通知は、世界の宇宙飛行の安全と宇宙環境の長期的な持続可能性にとって重要である。衛星運用事業者のベータ・グループには、NOAA、テレサット(Telesat)、インテルサット(Intelsat)、ジョージア工科大学(Georgia Institute of Technology)など9つの事業者が含まれる。 Office of Space Commerce “Commerce Department’s New Traffic Coordination System for Space Launches Initial Capabilities” (9/30/24)

国防総省、米国産業基盤強固に向け最初の資金有用通知を発表

国防総省(Department of Defense)の戦略的資本局(Office of Strategic Capital: OSC)は9月30日、初となる「資金有用通知(Notice of Funding Availability: NOFA)」を発表した。OSCの融資への応募資格基準を概説し、これを開始するものである。重要技術の商業化の加速及び生産の拡大を目的としたOSCとして最初の公募となる。OSCは、国防総省のロイド・オースティン長官(Lloyd J. Austin)が2022年12月に設立し、国家安全保障上の優先事項に民間資本を引き付け、拡大することをミッションとする。議会は2024年度の国防授権法(National Defense Authorization Act:NDAA)でOSCの設立を正式に法制化し、融資及び融資保証を提供する権限を付与した。議会はまた2024年3月に、今回のNOFAで適格の企業に最大9億8,400万ドルを融資できるよう、OSCに予算を割り当てた。 Department of Defense “Office of Strategic Capital Announces First Notice of Funding Availability to Secure the U.S. Industrial Base” (9/30/24)

OSTP、「2024年4年周期科学技術レビュー」を発表

大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は今般、「2024年4年周期科学技術レビュー(2024 Quadrennial Science and Technology Review)」を発表した。連邦政府内の科学技術に関する継続的な取り組みについてテーマ別に示したものである。頑強な連邦研究開発は、対応力があり野心的かつ競争的で機会に満ちた米国を創出する上で重要である。本報告書は、重要な科学技術部門で米国の世界的なリーダーシップを進展させ、創造性とイノベーションを育成する米国のユニークな能力を進展させるための、バイデン政権による積極的な政府全体の手法を概説したものである。 White House “2024 Quadrennial Science and Technology Review” (9/30/24)

バイデン政権、連邦の科学的完全性の慣行を強化

科学に裏打ちされ、データ主導の連邦政策は、米国民の健康/安全保障/安全/平等/福利の向上にとって重要である。バイデン大統領は就任1週目に、「科学的完全性と証拠ベースの政策策定を通じて政府への信頼を回復する(Restoring Trust in Government through Scientific Integrity and Evidence-Based Policymaking)」という通達を行った。そして、入手可能な最良の科学とデータに基づいて証拠ベースの意思決定を行うことへの米政権のコミットメントを継続するため、大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)は9月30日、19の連邦機関が科学的完全性に関する計画を更新または強化したと発表した。「連邦の科学的完全性に関する政策と慣行の実践の現状に関する隔年報告(Biennial Report on the Implementation Status of Federal Scientific Integrity Policy and Practice)」と題する報告の中で、OSTPは、「バイデン=ハリス政権は、連邦政府内に科学的完全性の文化を定着させるという約束を実行している」と明言している。 White House “Biden-⁠Harris Administration Strengthens Federal Scientific Integrity Practices” (9/30/24)

GAO、SBIR「オープン・トピック」について報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は9月30日、「中小企業研究プログラム:連邦機関は広範にアイデアを募集しているが、国防総省はより明確なガイダンスによって取り組みを改善できる(Small Business Research Programs: Agencies Broadly Solicit Idea, but Clearer Guidance Could Improve DOD Efforts)」と題する報告書を発表した。本報告書は、連邦機関が中小企業技術革新制度(SBIR)及び中小企業技術移転制度(STTR)を通じて、どれぐらいの頻度で「オープン・トピック」の下、中小企業へのアワードを提供しているかについて調査したものである。オープン・トピックによるアワードは、中小企業が広範なトピックの中で問題を定義し、革新的なソリューションを売り込むことを可能にする。これは、事前に定義された問題に対するソリューションのみを募集するのとは異なり、より多様な応募を引き付け、競争を推進する。調査によれば、全てのSBIR/STTRの40%がオープン・トピックによる募集であった(2022年度)。GAOはまた、国防総省(Department of Defense)による2023年度のオープン・トピックの使用についても調査し、そのファインディングとして、「国防総省は、一部のオープン・トピックを狭義に定義しすぎ、革新的なプロポーザルを集める機会を逃している」と指摘している。GAOは、国防総省にガイダンスを見直し、本件に対処することを勧告している。 Government Accountability Office “Small Business Research Programs: Agencies Broadly Solicit Ideas, but Clearer Guidance Could Improve DOD Efforts” (9/30/24)

NREL、米戦闘車両の次世代パワー・インバーターを設計

米軍の軍用地上戦闘車両に変革をもたらすことを目的として、国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)は、トラクション・インバーター(車両の電池とモーターとドライブトレインの間の電流を制御する)という重要なコンポーネントの再設計を行う組織として選出された。シリコン・カーバイド(SiC)ベースの推進システムにより、陸軍の車両は、従来車両に比べて、走行距離は2倍になり、車両面積は4分の1に小さくなる。3年間で600万ドルのプロジェクトで、資金は運用エネルギー能力改善基金(Operational Energy Capability Improvement Fund: OECIF)から拠出される。NRELのパワー・エレクトロニクス研究者は、この分野で世界的なリーダーと広くみなされており、SiCベースのパワー・インバーター「PICHOT(発音はピーコ)」の開発を先導する。インバーターは、NREL内で、設計、製造、特性付けされた後、米軍地上車両システムセンター(U.S. Army Ground Vehicle Systems Center)の試験ラボで評価される。 National Renewable Energy Laboratory “NREL Selected To Design Next-Generation Power Inverters for US Combat Vehicles” (9/30/24)

エネルギー省、クリーン水素を対象とした排出価値要請プロセスを開始

エネルギー省(Department of Energy)は9月30日、財務省(Department of the Treasury)によるクリーン水素生産税クレジット(Clean Hydrogen Production Tax Credit)(45V)の実践を支援する一環として、「排出価値要請プロセス(Emissions Value Request Process)」を開始した。同税クレジットは、インフレ低減法(Inflation Reduction Act: IRA)によって施行された。本日開設されたプロセスは、水素生産技術や原料が最新の「45VH2_GREET」モデルに含まれていない納税者が対象。該当する納税者は、排出価値要請プロセスを使って、内国歳入庁(Internal Revenue Service: IRS)に暫定排出率の判断を請願する際に必要な排出価値をDOEに要請することができる。 Department of Energy “Department of Energy Opens Emissions Value Request Process for Clean Hydrogen Production” (9/30/24)

運輸省、モビリティ平等研究センターを設立

運輸省(Department of Transportation)は9月30日、フロリダA&M大学(Florida A&M University)に設立されるモビリティ平等研究センター(Mobility Equity Research Center)の研究資金として297万ドルを発表した。新たなセンター、「モビリティにおけるコミュニティ中心の平等システム及びソリューション(Advancing Community-Centric Equitable Systems and Solutions in Mobility: ACCESS-M)」は運輸省との共同契約を通じて設立され、同省の「社会的に不利なコミュニティ(障害者、高齢者、部族国家、農村地域を含む)のためのアクセス性とモビリティを拡大する」という目標を支援する。ACCESS-Mは、政策と技術と運用という3本柱の中核的研究手法を通じて歴史的に恵まれていないコミュニティのための輸送及びインフラを改善する研究と技術を進展させる。 Department of Transportation “Biden-Harris Administration Announces New Award for Florida A&M University to Establish Mobility Equity Research Center” (9/30/24)