NREL、企業調達による再生可能エネルギー導入進展について調査

電力システムの脱炭素化への移行には、クリーンエネルギーの発電、送配電、貯蔵に大幅な投資が必要となるが、投資資本の確保は主要な課題である。国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)の記事によれば、法規に従って再生可能エネルギーを購入するユーティリティ機関などの「コンプライアンス・バイヤー(Compliance buyers)」と並び、「オフテイカー(offtakers)」と呼ばれる企業投資家が、任意(自主)市場の一環として再生可能電力を直接購入するケースが増加している。これは、再生可能プロジェクトが初期の資本投資を行う上で必要となる価格の確実性をもたらす。このような企業の役割が急速に増大していることを受け、「自主市場の活動はどのようにして再生可能エネルギーの導入を促進しているのか」「自主市場の多様な手法は電力システムの運用にどのように影響しているのか」といった新たな研究上の疑問が浮上している。こうした研究の溝に対処するため、NRELは、再生可能エネルギーの世界的な購入企業大手であるメタ社(Meta)と提携し、企業による再生可能調達とクリーンエネルギー投資を可能にする状況について一連の報告書の作成に取り組む。その最初の研究プロジェクトとして、NRELは、研究コンサルタント会社と協力し、企業購入者に共通する特徴とこれらの企業が再生可能調達の未来で担う役割について調査する。 National Renewable Energy Laboratory “NREL Explores How Corporate Procurement Can Advance Renewable Energy Deployment” (10/22/24)

GAO、生成AIについて報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は10月22日、「人工知能:生成AIの訓練と開発と導入に関する検討事項(Artificial Intelligence: Generative AI Training, Development, and Deployment Considerations)」と題する報告書を発表した。生成AI技術の商業開発は加速し続け、業界は毎年、新しいモデルを複数回発表している。こうした加速は、懸念や潜在的な有害性をもたらしており、たとえば、モデルが事実誤認をし、誤った情報が拡散されるなどの懸念がある。本件は、生成AIの開発に共通する慣行について説明する技術評価報告書で、脆弱性の検査や検査の限界といった点も含まれる。GAOは今後、AIや連邦AI研究、その他の関連トピックについて、その社会的及び環境上の影響を評価する計画である。 Government Accountability Office “Artificial Intelligence: Generative AI Training, Development, and Deployment Considerations” (10/22/24)

ソーラー・インゴット及びウェハーの生産、25%の投資税クレジットの対象に

財務省(Department of the Treasury)は10月22日、ソーラー・インゴット及びウェハーの生産施設及び設備は、2022年CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act of 2022)の最終規則の下、48D条(25%の投資税クレジット(Investment tax credit: ITC))の対象として適格であることを明確にした。48D条の投資税クレジットは、半導体を生産する先端製造施設及び設備に適用される。ソーラー・エネルギー業界協会(Solar Energy Industries Association: SEIA)の社長兼最高経営責任者は、「財務省による最終規則は、ソーラー製造事業者に新たな機会をもたらし、ソーラーのサプライチェーンの初期段階の開発を奨励する」と語った。インゴットとウェハーの生産は複雑で、高度に特殊な生産設備が必要とされることから、米国ではまだその生産が行われておらず、これに関するインセンティブは、ウェハー生産事業者が検討する際の重要な要素となる。 Solar Energy Industries Association “Solar Ingot and Wafer Production Qualifies for 25% Investment Tax Credit Under CHIPS Act Final Rules” (10/22/24)

ローレンス・リバモア国立研究所、フィンランドのVTT技術研究センターと覚書に署名

ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory: LLNL)とフィンランドのVTT技術研究センター(VTT Technical Research Centre)は10月1日、両事業体の科学技術(S&T)能力を強化することを定めた覚書(memorandum of understanding: MOU)に署名した。具体的には、バイオテクノロジー、重要な原材料、エネルギー貯蔵と転換のためのマテリアル、構造及び核融合エネルギー・マテリアル、量子情報システムの分野での活動が提案されている。MOUによれば、LLNLとVTTの間で実施される活動は、国立核安全保障局(National Nuclear Security Administration: NNSA)の重要なS&T能力を進展させてLLNLの広範なミッションを支えると共に、北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty Organization: NATO)同盟国との整合という米政府の広範な利益を支援する上で世界の戦略的パートナーとの関係を強化する。VTTは欧州の大手研究機関の一つで、フィンランド政府が所有している。 Lawrence Livermore National Laboratory “LLNL signs MOU with Finland’s VTT Technical Research Centre” (10/22/24)

エネルギー省、旧石炭コミュニティにおける国内クリーンエネルギー製造を加速

エネルギー省(Department of Energy)は10月22日、米国内の15の石炭コミュニティにおいてクリーンエネルギー製造を加速させることを目的とした14件のプロジェクトに4億2,800万ドルを発表した。エネルギー省の製造及びエネルギー・サプライチェーン局(Office of Manufacturing and Energy Supply Chains: MESC)が採択したこれらのプロジェクトは、石炭施設が閉鎖したコミュニティの中小企業が主導し、エネルギー・サプライチェーンの重要な脆弱性に対処する。5件のプロジェクトは社会的に不利なコミュニティ内に存在または隣接し、全てのプロジェクトが、石炭コミュニティにおける経済、健康、環境の恩恵を最大限にする計画を有している。選出されたプロジェクトは5つの主要なサプライチェーン(グリッド部品、電池、低炭素マテリアル、クリーン電力発電、エネルギー効率製品)に対応している。 Department of Energy “Biden-Harris Administration Announces Nearly $430 Million to Accelerate Domestic Clean Energy Manufacturing in Former Coal Communities” (10/22/24)

エネルギー省、炭素汚染貯蔵インフラ強化に5億1,800万ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)の化石エネルギー及び炭素管理局(Office of Fossil Energy and Carbon Management: FECM)は10月21日、全国的な脱炭素化に必要なインフラを開発し、気候変動対策に取り組む23件のプロジェクト(19州)を支援するため、5億1,800万ドル以上を発表した。プロジェクトは、超党派インフラ法(Bipartisan Infrastructure Law)から資金拠出を受け、商業規模の炭素貯蔵インフラの開発と検証を行い、産業活動及び発電所、大気中のレガシー排出から二酸化炭素を大幅かつ責任のある形で削減すると同時に、地元のコミュニティにおける良好雇用と環境的優先事項を支援する。受益する23件のプロジェクトは、「炭素貯留確証施設事業(Carbon Storage Assurance Facility Enterprise: CarbonSAFE)」イニシアチブを支援するもので、そのうち12件が、CarbonSAFEのフェーズII、9件が同フェーズIII、1件が同フェーズIII.5、1件が同フェーズIVでの選出となっている。エネルギー省はまた、本資金提供機会の次回の発表に向けてCarbonSAFEイニシアチブを見直すにあたり、関係機関からの情報の提供を求めた。 Department of Energy “DOE Invests $518 Million to Strengthen Nation’s Infrastructure for Permanent, Safe Storage of Carbon Pollution” (10/21/24)

CSET、中国科学院に関する報告書を発表

セキュリティ・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は今般、「中国のイノベーションの加速:中国科学院と同学院が中国の科学技術エコシステムで担う役割(Fueling China’s Innovation: The Chinese Academy of Sciences and Its Role in the PRC’s S&T Ecosystem)」と題する分析報告書を発表した。中国科学院(CAS)は、研究機関や大学、企業、シンクタンクによるネットワークを通じて、中国の科学技術(S&T)イノベーション・エコシステムの中核的存在となっており、中国だけでなく、世界的にも最も重要な科学研究組織の一つである。報告書は、中国のS&Tの発展におけるCASの歴史的重要性を追跡し、現在のCASを形成し続ける主要な改革を概説した上で、S&T研究の進展や重要新興技術の商業化育成などにおけるCASの中核的な機能について詳述している。そして、「CASは、STEM分野で世界的なリーダーであり、中国のS&T開発エコシステムの柱である。世界的に競争力のある技術企業の台頭を促進し、中国のS&T政策に影響を及ぼし続けている。それと同時に、研究組織、商業事業体、政府的役割という一連の広範な責務は、そのミッションを複雑にしている」と分析している。 Center for Security and Emerging Technology “Fueling China’s Innovation: The Chinese Academy of Sciences and Its Role in the PRC’s S&T Ecosystem” (October 2024)

GM社、リチウム生産能力に6億2,500万ドルを投資

ゼネラル・モーターズ社(General Motors)が10月16日に発表したところによれば、同社はネバダ州にあるサッカー・パス(Thacker Pass)鉱山に6億2,500万ドルを投資する。GM社は、電気自動車及び電池のサプライチェーン全般の管理を強化しようとしている。投資取引の一環として、GM社は重要鉱物企業のリチウム・アメリカス社(Lithium Americas)との間で合弁事業会社を設立し、鉱山の資金提供、開発、建設、運用に取り組む。今回の取引は、両社が2023年1月に交わした同意に代わるもので、GM社は既に、当初の総額6億5,000万ドルの2回にわたる投資取引のうち、1回目として3億2,000万ドルを鉱山に投資している。多くの自動車メーカーが、インフレ低減法(Inflation Reduction Act)の順守及び電気自動車の税クレジットの対象として適格になるためにリチウムの国内調達を目指しており、GM社もその一つ。リチウム・アメリカス社との契約で、最大20年間にわたり、鉱山での生産量の最大100%を購入することにコミットしている。 Utility Dive “‘GM invests $625M in lithium production capacity” (10/21/24)

商務省、半導体向けポリシリコンの生産能力拡大に向け予備的規約覚書を発表

バイデン政権は10月21日、商務省(Department of Commerce: DOC)とヘムロック・セミコンダクター社(Hemlock Semiconductor: HSC)が、CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act)の下、提案されている最大3億2,500万ドルの直接資金を提供することを目的として、拘束力のない予備的規約覚書(preliminary memorandum of terms: PMT)に署名したと発表した。半導体級のポリシリコン生産における米国リーダーシップを確固たるものにすることを目指す。提案されている資金は、ミシガン州ヘムロックにあるHSCの既存のキャンパスで、超高純度の半導体級ポリシリコンの生産と精製に特化した新たな製造施設の建設を支援する。プロジェクト期間を通じて、約180件の製造雇用と1,000件以上の建設雇用が創出される見込みである。HSCは、1961年に設立され、米国を拠点とする唯一の超高純度ポリシリコン製造事業者で、先端の半導体市場に必要な純度レベルでポリシリコンを生産している世界でわずか5社のうちの1社である。 Department of Commerce “Biden-Harris Administration Announces Preliminary Terms with Hemlock Semiconductor to Significantly Expand U.S. Production Capacity of Semiconductor-Grade Polysilicon” (10/21/24)

エネルギー省と内務省、オフショア再生可能エネルギーに1,700万ドルを投資

エネルギー省(Department of Energy)と内務省(Department of the Interior)は10月21日、持続性があり環境的に責任のある米国のオフショア風力エネルギー及び海洋エネルギーの導入を更に支援するため、14件のプロジェクトに約1,700万ドルを投資すると発表した。選出されたプロジェクトのトピック分野は次の2つ。①浮体式オフショア風力及び海洋エネルギーシステムのための信頼性の高い係留装置(7件のプロジェクト。一例として、浮体式オフショア風力エネルギー・プラットフォームの係留システムの完全性の向上を目的とした技術研究)、②底部固定型オフショア風力設置の騒音削減(7件のプロジェクト。一例として、底部固定型オフショア風力エネルギーの土台の設置中に発生する騒音を削減または回避するための研究)。 Department of Energy “U.S. Departments of Energy and the Interior Invest $17 Million to Enhance the Sustainability and Reliability of Offshore Renewable Energy Deployments” (10/21/24)