NIST長官、1月に退任へ

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)のローリー・ロカシオ長官(Laurie Locascio)が、年末まで同長官を務めた後、来年1月に退任することが明らかになった。同氏は、米国規格協会(American National Standards Institute: ANSI)の次期社長兼最高経営責任者(CEO)として選出された。ANSIは、米国内のセクター全般で任意の標準採択を調整する非営利事業体。ANSIは10月8日、ANSI理事会の特別会合後、ロカシオ氏が次期社長兼CEOに選出されたと発表していた。現社長兼CEOであるジョー・バーティア氏(Joe Bhatia)の後任として2025年1月に就任する。 Nextgov “NIST director to exit in January” (10/17/24)

商務省、宇宙関連の輸出管理の現代化を目的とした規則を発表

商務省(Department of Energy)の産業安全保障局(Bureau of Industry and Security: BIS)は10月17日、BISによる宇宙関連品目の輸出管理を現代化するため、3つの規則(最終規則1件、暫定最終規則1件、提案規則1件)を発表した。発表された規則は次の通り。①最終規則(BISは、遠隔検知や宇宙関連の物流、宇宙船の組み立てまたはサービスにかかわる特定の品目でオーストラリア、カナダ、英国を目的地とする輸出のライセンス要件を廃止)、②暫定最終規則(BISは、40以上の同盟国やパートナーを目的地とする特定の宇宙船部品の輸出に関するライセンス要件を廃止し、ほとんどの目的地を対象として最もセンシティブでない部品のライセンス要件を緩和し、米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)の追加共同プログラムを支援するため、ライセンス例外措置を拡大)、③提案規則(BISは、軍事上または諜報上の重要な優位性をもはや提供しない特定の宇宙関連防衛品目の管轄を米国軍需リスト(U.S. Munitions List: USML)から移行することを提案)。 Bureau of Industry and Security “Commerce Announces Series of Rules to Modernize Space-Related Export Controls” (10/17/24)

インフレ低減法、再生可能エネルギー開発事業者を収益率の低下から保護

経営コンサルタントのバリンガ社(Baringa)が発表した報告書「再生可能市場の洞察報告(Renewables Market Scanning Report)」によれば、世界中の再生可能エネルギー開発事業者が経費の増加と共に収益率の低下に直面しているが、米国企業の収益率は、インフレ低減法(Inflation Reduction Act: IRA)のおかげで多少安定した状態が続いている。IRA施行以前は、米国の再生可能エネルギープロジェクトの収益率は欧州の類似企業より平均14%低かったが、現在は欧州のプロジェクトより9%高いという。バリンガ社は、世界の再生可能エネルギーの収益率は今後数か月以内に回復すると予測しているが、米国の大統領選挙がオフショア風力や電気自動車といった一部の部門の回復を鈍化させる可能性はあると見ている。 Utility Dive “IRA likely insulated US renewables developers from falling profit margins: Baringa” (10/17/24)

メタ社、炭素排除に3,500万ドルを誓約

メタ社(Meta)は10月11日、来年、炭素排除プロジェクトに少なくとも3,500万ドルの契約を行うことにコミットした。同社によれば、これは、エネルギー省(Department of Energy)が3月に立ち上げた炭素排除購入プログラムへの直接的な応答となる投資である。この資金提供のコミットメントは、炭素排除クレジットの購入に3,500万ドルを投ずるというエネルギー省独自のパイロット事業にマッチングし、「任意の二酸化炭素排除購入チャレンジ(Voluntary Carbon Dioxide Removal Purchasing Challenge)」に基づくものである。エネルギー省は本チャレンジを通じて、炭素排出の削減に取り組む組織に対して、より大きくかつ大胆な購入のコミットメントをすることで任意の炭素市場の拡大を支援するよう呼び掛けている。メタ社は、「炭素排除市場への参入は、2030年までにサプライチェーンの正味ゼロ排出を目指すというゴールを含め、持続可能性に関する目標への到達を助ける」と発表した。 Utility Dive “Meta joins DOE initiative, pledges $35M for carbon removal projects” (10/17/24)

内務省、公有地での地熱開発を加速

内務省(Department of the Interior)は10月17日、公有地における地熱エネルギーを拡大させる大幅な取り組みを発表した。豊富なクリーンエネルギー資源である地熱エネルギーは、バイデン政権の「2035年までに電力部門を炭素汚染フリーにする」という目標の達成の助けとなる大きな可能性を秘めている。まず、内務省の土地管理局(Bureau of Land Management: BLM)は、ユタ州ビーバー・カウンティにおけるファーボ・ケープ地熱発電プロジェクト(Fervo Cape Geothermal Power Project)を承認した。革新的技術を用いて最大2ギガワット(GW)のベースロード電力を生産する計画で、全面的に開発されれば200万世帯以上に電力供給できる。次に、BLMは、公有地における地熱エネルギー資源の発見を加速させる一助となる新たなカテゴリー除外(categorical exclusion: CX)を提案した。提案の内容は近日中に連邦広報(Federal Register)に記載され30日間のパブコメを受け付ける。今回の許認可に関する提案は、西部全般で新たな地熱資源の発見を加速させるものとなる。 Bureau of Land Management “Biden-Harris Administration takes major steps to accelerate clean energy geothermal development on public lands” (10/17/24)

一部の技術クラスター、他と比べてイノベーション支援に優れる

最近発表された全米経済研究所(National Bureau of Economic Research: NBER)の論文「米国の技術クラスターにおけるイノベーションの波及(Innovation Spillovers across U.S. Tech Clusters)」によれば、複数の技術クラスターで活動を行っている企業は、導管のような役割を担い、遠隔地の間での知識の移転や生産性の押し上げをもたらしている。しかし、一部の企業は他の企業に比べ、そうしたことを容易に行うことができているという。こうした洞察は、「イノベーションの恩恵はどのようにして地理的に拡散するのか」に関する理解に問いかけをするものである。NBERの研究者は、米国特許商標庁(United States Patent and Trademark Office: USPTO)と国勢調査局(U.S. Census Bureau)のプラント・レベルのデータを組み合わせ、技術クラスター間のイノベーションの波及効果の範囲と影響について調査した。分析結果は、技術クラスター間の相互の結びつきに大きな変動があることを明らかにした。最も結びつきのあるプラントは平均11.3件のクラスターと結びつきがあり、8,000人以上の発明家の知識に触れる機会がある。一方、最も結びつきの少ないプラントは、わずか1件のクラスターとの結びつきしなかく、接する機会がある外部の発明家はわずか32人であった。NBERの論文によれば、結びつきのあるクラスター内の発明家の数が多ければ多いほど、発明家の生産性(特許数で測定)とプラント・レベル全体の生産性が大幅に向上する。 SSTI “Recent research: Some tech clusters are better than others for encouraging innovation” (10/17/24)

国土安全保障省、国家サイバーセキュリティ強化にAI活用

国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)の科学技術総局(Science and Technology Directorate: S&T)は10月17日、人工知能/機械学習(AI/ML)の研究開発(R&D)活動に特化した新たな論説シリーズの第一弾として、「国家サイバーセキュリティの強化にAIを活用(Leveraging AI to Enhance the Nation’s Cybersecurity)」を発表した。これによると、S&Tは、AI及びその新たな応用によって、DHSのAIロードマップと、「AIシステムをサイバーセキュリティの脅威から守り、AIを利用したサイバー攻撃を防ぐ」という優先事項に整合する形で国家安全保障のミッションを支援できる数多くの方策を模索している。S&Tは、サイバーセキュリティ・インフラ安全保障局(Cybersecurity and Infrastructure Security Agency: CISA)のAI戦略への情報提供となることを意図した様々なイニシアチブに取り組んでおり、その一例として、重要インフラに対するサイバー脅威のリアルタイム管理を可能にする先端手法について研究するプロジェクトを進めている。S&Tはまた、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)と協力し、「エージェント・ベースのサイバー脅威インテリジェンス及びオペレーションに関するAI研究所(AI Institute for Agent-Based Cyber Threat Intelligence and Operation: ACTION)」を始動した。設立からわずか1年であるが、ACTIONの研究開発がS&TのAIロードマップへの情報提供となり、未来へ向けたプログラム開発を推進する一助となることをS&Tは期待している。 Department of Homeland Security “Feature Article: Leveraging AI to Enhance the Nation’s Cybersecurity” (10/17/24)

商務省、インフィネラ社との間で半導体技術開発を支援する予備的規約を発表

商務省(Department of Commerce)は10月17日、インフィネラ社(Infinera)との間で、CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act)の下で提案されている最大9,300万ドルの直接資金の提供を目的として、拘束力のない予備的規約覚書(preliminary memorandum of terms: PMT)に署名したと発表した。これは、カリフォルニア州サンノゼにおける新たな工場と、ペンシルバニア州ベツレヘムにおける新たな先端検査及び梱包施設の建設を支援するものである。提案されているプロジェクトは、インフィネラ社の既存の国内製造能力を約10倍(試算)拡大し、最大で500名の製造雇用と1,200名の建設雇用を創出する見込みである。米国が大量データへの依存を高め、エネルギー使用が増大する中、インフィネラ社のインジウム・リン・ベースの光集積回路(indium phosphide-based photonic integrated circuits)はますます重要になっている。米国ベースのチップ製造事業者大手として、同社の能力は、米国の経済及び国家安全保障にとって重要である。 Department of Commerce “Biden-Harris Administration Announces Preliminary Terms with Infinera to Support Development of Semiconductor Technology Important for Communications and National Security” (10/17/24)

米国のバイオ燃料生産能力、2023年に7%増

エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)の発表によれば、米国内のバイオ燃料生産能力は2023年に7%増加し、2024年1月時点で年間240億ガロンに達した。これは、EIAの分類で「再生可能ディーゼル及びその他のバイオ燃料」と呼ばれるカテゴリーの44%増が主な要因である。「その他のバイオ燃料」には、再生可能煖房油、再生可能航空燃料、再生可能ナフサ及びガソリンが含まれる。州及び連邦税インセンティブや、規制政策、プラント拡大が継続していること、新たなプラント建設が計画されていることから、EIAは、米国のバイオ燃料生産能力は今後も増加し続けると予測している。再生可能ディーゼル及びその他のバイオ燃料の米国生産能力は、年間43億ガロン(2024年1月)で、前年より13億ガロン増加した。米国のバイオ燃料生産能力の大半を占めるのは、燃料エタノールで、同カテゴリーは2023年に約2%増加し、2024年1月時点の生産能力は、年間180億ガロンに達した。州別のバイオ燃料生産能力で見ると、最大はアイオア州で年間54億ガロン。その他14州が主に中西部、メキシコ湾岸沿い、西海岸地域に位置しており、全バイオ燃料生産能力の90%を占める。 Energy Information Administration “U.S. capacity to produce biofuels increased 7% in 2023” (10/17/24)

IDC、政府へのAI導入についてガイダンスを提供

グーグル・クラウド社(Google Cloud)がスポンサーとなり、IDC社が作成した白書は、今後、安全かつ効果的に人工知能(AI)及び機械学習を事業のフローに取り入れたいと考えている公共部門の事業体のAI担当高官(chief artificial intelligence officer: CAIO)が果たす役割について説明している。白書は、政府部門でAIを責任ある形で進展させる上で、特に重要な4つの分野を強調している(AI成熟度の評価、リスクへの対処、ガバナンスと順守のニーズ、AIに対応できる労働力、AIの使用事例を拡大するためのイノベーションへの投資)。白書の執筆者は、「AIは、現在、最も強力な技術の一つである。(中略)CAIOは、当局のミッションに対応するためにAIの革新的な使用を組み立て、ガイドする上で、重要な役割を担う」と述べる。CAIOの役割は、官民部門で同様に新しいものであることから、白書は、報告書で強調した4つの主要分野がAIの政策及び技術導入の初期段階でどのように進められているのかを理解するため、連邦当局にアンケート調査を実施し、その結果を白書にまとめている。 Nextgov “A new playbook offers guidance for AI leadership” (10/16/24)