エネルギー省、バイオ燃料及びバイオ製品のための混合藻類を開発

エネルギー省(Department of Energy)のバイオエネルギー技術局(Bioenergy Technologies Office: BETO)と化石エネルギー及び炭素管理局(Office of Fossil Energy and Carbon Management: FECM)は11月14日、低炭素のバイオ燃料及びバイオ製品向けの混合藻類の開発進展に取り組む10件のプロジェクトに2,020万ドルを発表した。受益するのは7州に所在する大学と業界のプロジェクトで、海草やその他の湿った廃棄物原料などの藻類を低炭素の燃料や化学剤、農業製品に転換することに焦点を当てた高インパクトな研究開発(R&D)に取り組み、国内の輸送及び産業の脱炭素化に活用する。これらの種類の原料は、バイオ燃料及びバイオ製品の開発の新興な資源であり、重要であるが、その変動性や独自の化学構成、貯蔵の不安定性などから、転換が困難で十分に活用されていない。今回の受益プロジェクトは原料の転換における課題を克服し、バイオマスのサプライチェーン構築を支援し、最終的に二酸化炭素の藻類への転換を向上させ、より大量の持続可能な航空燃料の実現を目指す。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Announces $20.2 Million in Projects to Advance Development of Mixed Algae for Biofuels and Bioproducts” (11/14/24)

エネルギー省、AIとオートノマス・ラボを統合して産業脱炭素化を加速

エネルギー省(Department of Energy)傘下のエネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)は11月14日、人工知能(AI)と自律型ラボを組みあわせて低炭素燃料及び商品化学剤の創出を実現する取り組みに3,500万ドルを発表した。「ハイスループット実験とモデリングを通じた効果的な加速型化学学習のための触媒応用試験(Catalytic Application Testing for Accelerated Learning Chemistries via High-throughput Experimentation and Modeling Efficiently : CATALCHEM-E)」と題するプログラムで、原材料を航空燃料などの商品に変革するために使用される物質(産業触媒)の発見と開発に要するワークフローの時間を10分の1に短縮することを目指す。ARPA-Eのエベリン・ワン長官(Evelyn N. Wang)は、「触媒は多くの産業プロセスにとって重要な要素であるが、大規模に開発するには最大10年を要することもある。CATALCHEM-Eは、より持続可能な燃料や化学剤、マテリアルを創出するための開発時間を劇的に削減する」と述べる。 Advanced Research Projects Agency-Energy “U.S. Department of Energy Announces $35 Million Initiative that Combines AI and Autonomous Labs to Accelerate Industrial Decarbonization” (11/14/24)

GAO、一部の連邦省庁を対象にクラウド・コンピューティングについて報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は11月13日、「クラウド・コンピューティング:一部の連邦機関は制約的なライセンス管理のガイダンス更新を実践する必要がある(Cloud Computing: Selected Agencies Need to Implement Updated Guidance for Managing Restrictive Licenses)」と題する報告書を発表した。クラウド・コンピューティングは、ネットワークやサーバーなど共通のIT資源へのオンデマンド型アクセスを提供する。連邦機関は、可能な場合は、データやソフトウェアをクラウドに移行しなくてはならないが、ソフトウェアのライセンスや制約的なベンダーの慣行は、こうした取り組みを制限または阻止する可能性がある。例えば、一部のベンダーは、第三者のクラウド・コンピューティング上でソフトウェアを使用する場合、追加の手数料を課している。GAOが調査した6つの連邦機関のうち5つは、こうした制約的な慣行は一般的にクラウド・サービスの費用やクラウド提供事業者の選択に影響するとしている。GAOは、連邦省庁に対して、責務を割り当て、ソフトウェアのクラウド移行に関する制約の影響を弱めるため、ガイダンスを更新及び実践するよう勧告している。 Government Accountability Office ” Cloud Computing: Selected Agencies Need to Implement Updated Guidance for Managing Restrictive Licenses” (11/13/24)

GAO、社会に影響する可能性がある科学技術トレンド3つについて報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は11月13日、「オン・ザ・ホライズン:社会に影響する可能性がある3つの科学技術トレンド(On the Horizon: Three Science and Technology Trends that Could Affect Society)」と題する報告書を発表した。科学技術は継続的に進化しており、米国民の生活に大きな影響を及ぼす可能性がある事態に備える一助として、将来の新興トレンドについて分析する必要があるとの認識から、GAOは、科学技術のトレンドに関する本報告書を発表した。その中で、次の3つの新興技術について報告している。①遺伝子編集(疾病の治療と予防を改善する可能性、寿命の延長といった恩恵をもたらす可能性がある)、②宇宙における製造(宇宙独自の環境で、より質の高い半導体マテリアルのより効果的な製造が可能になり、人工知能(AI)などの技術の需要に対応する一助となるかもしれない)、③バイオ分解性バイオプラスティック(バイオ分解性マテリアルを原料とするプラスティック)。 Government Accountability Office ” On the Horizon: Three Science and Technology Trends that Could Affect Society” (11/13/24)

NREL、計算効率に優れたハイブリッド型発電所の分析を実証

先端コンピューティングは、国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)における科学的研究を加速させており、NRELのコンピュテーショナル科学センター(Computational Science Center)のモデリング/シミュレーション/最適化能力(Modeling, Simulation, and Optimization Capability: MSOC)チームは、NRELのその他の研究者と定期的にパートナーを組み、先端コンピューティングを活用している。最近では、エネルギー省(Department of Energy)の国家送電計画研究(National Transmission Planning Study)とのパートナーシップにおいて、米国の送電システムの一部について効率的かつ迅速に分析することを目的として、NREL内の別の研究者とチームを組み、オフグリッドの風力・ソーラー発電所のパフォーマンスをシミュレーションするためのソフトウェアの効率性と拡張性を拡大した。また、最適なハイブリッド型発電所の設計に関する水素費用を分析するようエネルギー省のある局から委託を受け、NRELの研究者は、NRELのオープンソースの「ハイブリッド最適化及びパフォーマンス・プラットフォーム(Hybrid Optimization and Performance Platform: HOPP)」を使って、5万件以上のハイブリッド発電所候補地について分析を行うこととなった。しかし、5万件の拠点の分析には膨大なコンピュータ能力と時間が必要になるため、担当の機械工学研究者はMSOCの応用数学研究者に協力を依頼し、高性能コンピューティングを利用してその分析に役立てた。 National Renewable Energy Laboratory “NREL Partnership Demonstrates Computationally Efficient Analysis of Hybrid Plants” (11/13/24)

エネルギー省、持続可能な航空燃料の商業化経路を発表

エネルギー省(Department of Energy)は11月13日、「商業化発進への経路(Pathways to Commercial Liftoff)」シリーズの新たな報告書を発表した。航空部門の有意義な脱炭素化を目的とした持続可能な航空燃料(sustainable aviation fuel: SAF)の短期的な可能性を浮き彫りにした内容である。「商業化への経路:持続可能な航空燃料(Pathways to Commercial Liftoff: Sustainable Aviation Fuel)」報告書は、複数のSAF生産経路の技術的及び商業的な準備状況について分析し、早ければ2030年にも米国をSAF生産の世界的リーダーとするために官民が講じることができる具体的かつ実施可能な措置を提示している。主なキーファインディングとして以下が挙げられている。①これまでに発表されたプロジェクトは、2030年までに年間30億ガロン以上のSAFが国内生産されることを示しており、米国のSAFグランド・チャレンジ目標を上回る、②2030年までにSAFを発進するには、現在容易に入手可能な原料と生産技術の加速的な導入が求められると同時に、新興のSAF技術への投資が重要となる、③SAFの拡大における最大の障害は費用。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Releases New Report on Pathways to Commercial Liftoff for Sustainable Aviation Fuel” (11/13/24)

州政府機関による2023年度R&D支出、前年比14%増の30億ドル

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の米国科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics: NCSES)の発表によれば、州政府機関は2023年度に、研究及び実験的開発(R&D)に30億ドルを支出した。前年度(27億ドル)から14.3%の増加となる。この増加率は、2015年度(前年比18.9%増)以来、最大の増加幅である。増加を牽引したのは、単一の州または州政府機能(農業/エネルギー/環境及び天然資源/医療/輸送/その他)ではなく、州政府及び機能全般で広範に増加した。インフレ調整後で見ると、2023年度の州政府機関によるR&D支出は合計25億ドル(2017年を基準とするドル)で、前年比10.2%増。州政府は、R&Dの資金提供者であると同時に実施者でもあるが、支出の過半数(76%)は、所外のR&D活動を支援し、それらの所外資金の最大の受益機関は高等教育機関である(所外研究資金の54%を受益)。次いで、企業及び個人(26%)、非営利組織(14%)となっている。州政府機関による所内R&D活動費(7億4,200万ドル)の67%を5つの州が占め、金額の多い順に、ニューヨーク州、カリフォルニア州、フロリダ州、サウスカロライナ州、コネチカット州となっている。記事はこの他に、所外R&D活動、州政府の機能別のR&Dなどについて報告している。 National Center for Science and Engineering Statistics ” State Government Agencies’ Expenditures for R&D Total $3.0 Billion in FY 2023, an Increase of 14% from FY 2022″ (11/13/24)

商務省、アカシュ・システムズ社との予備的規約を発表

11月13日、商務省(Department of Commerce)は、アカシュ・システムズ社(Akash Systems)との間で、拘束力のない予備的規約覚書(preliminary memorandum of terms: PMT)に署名したと発表した。CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act)の下、提案されている1,820万ドルの直接資金を提供することが目的。提案されている投資によって、カリフォルニア州ウェスト・オークランドにある現行のビル内に4万平方フィートのクリーン・ルームを建設し、半導体製造用施設へ転換することを支援する。このCHIPS資金は、アカシュ社の資金、ベンチャーキャピタルやその他の民間投資家からの資金と共に、1億2,100万ドルの投資を支援し、アカシュ社が、通信や国防産業基盤などの重要な最終市場向けに知的財産と半導体技術開発の経験を活用できるようにし、400件以上の製造及び建設雇用を創出する。 Department of Commerce “Biden-Harris Administration Announces Preliminary Terms with Akash Systems to Support Development and Production of Emerging Semiconductor Technology” (11/13/24)

エネルギー省、SKシルトロンCCS社に4億8,150万ドル融資

エネルギー省(Department of Energy)は11月12日、電気自動車(EV)のパワーエレクトロニクス向けに高品質の炭化ケイ素(silicon carbide: SiC)ウェハーの国内製造拡大に取り組むSKシルトロンCCS社(SK Siltron CCS, LLC)に、5億4,400万ドルの融資を発表した(4億8,150万ドルの元本と6,250万ドルの資本化利息)。このプロジェクトの拠点はミシガン州ベイ・シティにあるSKシルトロンCSS社施設で、世界で5本の指に入るSiCウェハーの製造事業者となることが期待されている。また、これによって米国製造業の競争力を高め、未来のクリーエネルギー技術における米国の世界的なリーダーシップを拡大する。プロジェクトを通じて、最高500件の建設雇用と、本格的な製造体制下で最高200件の有技能かつ高賃金の運用雇用の創出が見込まれている。SKシルトロンCCS社は更に、ミシガン新規雇用訓練プログラム(Michigan New Jobs Training Program)を通じて、プロジェクト拠点近くにあるデルタ・カレッジ(Delta College)と提携し、地元の労働者にSiCウェハー製造に関する訓練を提供する。 Department of Energy “DOE Announces $481.5 Million Loan to SK Siltron CCS to Expand Manufacturing of Electric Vehicle Semiconductor Materials” (11/12/24)

NCSES、米企業による重要新興技術の使用やR&D資金・活動について報告

大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy: OSTP)が2020年10月に発表した「重要新興技術に関する国家戦略(National Strategy for Critical and Emerging Technologies)」には、優先的な重要新興技術(Critical and emerging technologies: CETs)の初期リストが含まれていた。これを受けて、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics:NCSES)と国勢調査局(Census Bureau)は、共同で実施した2022年年間企業調査(Annual Business Survey: ABS)の中において、OSTPによる初期優先リストに記載された14のCETの使用及び研究開発(R&D)活動・資金状況について調査した。それによれば、「使っている」と回答した企業が最も多かったCETは「先端コンピューティング」(回答企業の25%)で、次いで「通信及びネットワーキング技術」(同9%)であった。全体的に、調査の対象となったCETを利用する企業の割合は低い傾向にあったが、サブセクターや業界グループ別に見るといくつかの違いが見られる。なお、記事は、業界別、企業の規模別、業界別のR&D資金または活動、企業の規模別のR&D資金または活動について報告している。 National Center for Science and Engineering Statistics “Critical and Emerging Technologies by U.S. Businesses: Use and R&D Funding and Performance” (11/12/24)