カリフォルニア州、次世代地熱発電調査井へ資金拠出

環境NGOのクリーン・エア・タスクフォース(Clean Air Task Force: CATF)は7月1日、次世代地熱発電事業の展開に不可欠な調査井への段階的な資金拠出を含む予算案に、カリフォルニア州のギャビン・ニューサム知事(Gavin Newsom)が署名したと発表した。同州における地熱資源開発において地下資源への理解不足が事業展開の障壁となっていたが、今回の予算割り当てにより初期探査やマッピング、データ収集が加速されることとなった。CATFはこれに先立ち、同州における地熱開発に的を絞った投資により、州のクリーンエネルギー不足を解消する内容の報告書を発表していたこともあり、今回の資金拠出について、同州のクリーンエネルギー目標達成コストを大幅に削減し、天候に左右される風力や太陽光、蓄電池を補完する安定した電力供給につながると評価した。また、格安かつ信頼性の高い電力網構築にも寄与するとして、同知事や州議会の決断を歓迎している。 CATF “California commits to funding geothermal cost-share program essential to driving project deployment” (07/01/26) California commits to funding geothermal cost-share program essential to driving project deployment

国防総省、兵器調達プロセスが遅延 GAO報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は7月2日、国防総省(Department of Defense)による予算内での高額兵器システム開発・調達遅延が継続していると発表した。同局の年次報告書によると、開発に時間がかかる技術を迅速調達する形で一部プログラムを開始したことにより、兵器の納期遅延につながったという。主要防衛調達プログラム(Major Defense Acquisition Programs: MDAP)の兵器配備までにかかる期間は12年以上と長期化し、特に5年以内の配備を目指す迅速調達経路においては、未成熟な技術を組み込んだまま開始されたことで計画全体の遅延を招く要因になった。GAOは、確実な兵器の迅速配備実現に向け、開発開始時点で確立された成熟技術のみに限定すること、もしくは最先端手法の一貫した実践により開発速度を早めるなどに加え、未成熟な技術は別枠で開発を進めるよう提言しており、同省もこの勧告に同意している。 GAO “Weapon Systems Annual Assessment: Requiring Mature Technologies Could Enable Shift to Rapid Delivery” (07/02/26) https://www.gao.gov/products/gao-26-108457

DARPA、生物学的脅威を特定する競技会を開催

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency: DARPA)は7月1日、生物学的脅威の発生源を迅速に特定する計算ツールの開発競技会「バイオ・アトリビューション・チャレンジ(Bio-Attribution Challenge)」でチーム・クリツ-クリストフ&ハキム(Team Crits-Christoph & Hakim)が1位となり、最高栄誉賞も獲得したと発表した。自然発生や事故、人工的な遺伝子操作による病原体流出の特定は国家安全保障上の重要課題で、最終段階に進んだ8チームは24時間以内に600から800テラバイトの大規模データを処理し、ゲノム配列と地理空間などのメタデータを組み合わせた病原体の検出能力を競った。なお、安全性を確保した検証用データはローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory)が作成しており、実際の病原体を使うことなく、アルゴリズム試験が行なわれた。総額18万ドルを投じた同競技会について、DARPAは従来に比べて飛躍的な精度向上を実証できたと成果を強調した。 DARPA “Bio-Attribution Challenge yields tools to define biothreat origins at speed, scale” (07/01/26) https://www.darpa.mil/news/2026/bio-attribution-challenge-round-2

国防総省、製造業人材育成へ1,000万ドル投資

国防総省(Department of Defense)は7月2日、人材育成構想「ビルド・フリーダム米国(BuildFreedom.US)」開始に伴い、技能職の人材育成活動を行うマイケル・ロウWORKS 財団(mikeroweWORKS Foundation)の奨学金プログラム支援に向け1,000万ドルを付与すると発表した。防衛産業基盤における深刻な人材不足に対処するため、政府や産業界、教育機関が連携し、若者や退役軍人らに技能職の魅力を伝えていく取り組みで、同財団は全額を次世代の育成と防衛産業の求人充足に充てると発表した。一方、同省は技能格差の解消を安全保障上の課題と位置付けており、同事業が才能と機会の架け橋となり、将来の課題に備える労働力確保につなげると説明した。また、次世代の製造業者や革新者を支援することで、国内の製造能力と経済的な回復力、そして長期的な国家安全保障につなげていくとしている。 Department of Defense “DOW Launches BuildFreedom.US, Announces $10M Skilled Trades Investment With Mike Rowe and Forge the Next-Generation Industrial Workforce” (07/02/26) https://www.war.gov/News/Releases/Release/Article/4532101/dow-launches-buildfreedomus-announces-10m-skilled-trades-investment-with-mike-r/

エネルギー省、省エネ規制の永久廃止へ

エネルギー省(Department of Energy)は7月2日、家電製品・機器への省エネ義務を永久に廃止する規則案を公表した。エアコンやガスコンロ、洗濯機・乾燥機、給湯器、冷蔵庫などの日用品の省エネ基準策定に用いられる同省の手順書を改定するもので、規制緩和により消費者の自由な選択肢とコスト削減を目指す大統領令に沿う内容となっている。クリス・ライト長官(Chris Wright)は声明で、国民に対し安価で確実に機能する家電を選ぶ権利を守ると強調し、過去政権による規制が国民に負担を強いてきたと批判した。同省は、官報への掲載後30日間に亘り、今回の提案についての意見を募集するほか、基準策定の手法に関する情報提供要請(Request for Information : RFI)もあわせて発行し、こちらは期限を60日間とした。一連の取り組みにより、同省は手頃な価格での提供、プロセスの透明性を維持していく方針を改めて示す形となった。 Department of Energy “Trump Administration Moves to Permanently End Green New Scam Appliance Mandates” (07/02/26) https://www.energy.gov/articles/trump-administration-moves-permanently-end-green-new-scam-appliance-mandates

エネルギー省、風力・太陽光発電向け新規税額控除を終了

エネルギー省(Department of Energy)は7月2日、政府の「勤労世帯減税(Working Families Tax Cut)」政策に基づき、新規風力・太陽光発電事業への連邦税額控除支援を7月4日の期限をもって終了すると発表した。約35年以上継続してきた同セクターへの税額控除支援終了について、クリス・ライト長官(Chris Wright)は声明で歓迎の意を表明し、電力生産が天候に左右される両発電の国内一次エネルギー総消費量に占める割合は約3%のみだったと言及した。また、他の発電方法と同じ量のエネルギーを生産するのに風力・太陽光発電は100倍の土地を必要とする点にも触れたほか、電力生産拠点と需要地を結ぶための送電線建設により、鉄鋼やセメント、ポリシリコンといったエネルギー集約型資材を大量に消費するとも言及した。これら要因がシステム全体のコストを押し上げ、電気料金を引き上げる要因になっていたと説明しており、同長官は、今後価格引き下げに尽力していくと意欲を見せた。 Department of Energy “Secretary Wright Applauds End of New Federal Wind and Solar Subsidies” (07/02/26) https://www.energy.gov/articles/secretary-wright-applauds-end-new-federal-wind-and-solar-subsidies

ブルックヘブン国立研究所、AIデータセンターの系統接続に向けAWS社と提携

ブルックヘブン国立研究所(Brookhaven National Laboratory)は6月30日、アマゾン・ウェブ・サービス社(AWS)と人工知能(AI)データセンターの系統接続を迅速化するソリューションの共同開発で提携したと発表した。同社の先端クラウド・コンピューティング基盤とAI機能を活用し、同研究所が開発するAI主導システム「グリッドサーチ(GridSearch)」の展開を加速する。AIがAIをさらに発展させる(AI4AI)仕組みが特徴で、従来のシミュレーション手法では数ヶ月から数年かかっていた系統接続の審査プロセスをわずか数分に短縮する。また、最適な接続地点の事前スクリーニングも可能にし、AIデータセンターやエネルギー生産施設、先端製造工場などの新しいインフラを迅速かつ低コストで電力網に統合できるようになるという。同省は、民間との連携により、省全体における高度コンピューティング開発を推進する枠組みを確立し、国の優先事項の直接支援につなげたい考えで、AIを活用した取り組みにより研究生産性を倍増させていく方針を示している。 BNL “Brookhaven Lab, Amazon Web Services Partner to Connect AI Data Centers” (06/30/26) https://www.bnl.gov/newsroom/news.php?a=123017

系統接続待機案件、2025年はやや緩和 LBNL報告

ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory: LBNL)は7月1日、国内発電・蓄電施設の系統接続待機に関する年次報告書を公表した。2025年末時点での接続待機新規発電・蓄電設備の総容量は前年比10%減の2,061ギガワット(GW)となり、新規接続の増加傾向により、相互接続待ちが相殺される形となった。また、連邦エネルギー規制委員会(Federal Energy Regulatory Commission: FERC)による規制改革や各地域での許認可プロセスの合理化・自動化、人工知能(AI)ソフトの導入、さらには特定の迅速化プログラムの実装などにより、一部地域で記録的な数の接続合意が交わされたという。ただ、実際の接続には承認プロセス遅延などで商業運転開始までのタイムラインが長期化しているほか、相互接続申請全体の75%が撤回され、実際の稼働はわずか13%のみとなっている状況についても触れており、需要が急増する中、電力網信頼性や費用負担に関する課題が継続していることについても指摘している。 LBNL “Backlog of power plants seeking transmission grid connection eased somewhat in 2025 amidst high withdrawals” (07/01/26) https://emp.lbl.gov/news/backlog-power-plants-seeking-transmission-grid-connection-eased-somewhat-2025-amidst

OMB、政府方針に反する助成特定AIツール導入を検討

Fedscoopは7月1日、行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)による政府優先事項に沿わない助成を特定する人工知能(AI)技術の導入模索について報じた。下院歳出委員会小委員会の公聴会で、ラッセル・ボート局長(Russell Vought)が、各省庁の政策担当者と連携し、政府支出を広範囲に監督するAIツールの開発を進めていることを認めた。同局長は、AIの分析結果をあくまで人間の意思決定を支援する助言的な位置づけとし、人間の判断に取って代わるものではないとしながらも、政権方針に反する事業に税金が費やされるのを防ぐ狙いがあることを説明した。これに対し、議会への説明責任や監査の不透明性を懸念する声も上がっているが、政府効率化省(Department of Government Efficiency: DOGE)が既に1万5,000件以上の助成を打ち切るなど、政権による支援削減の動きは本格化している。政府内でのAI活用は昨年以降急増しており、一部の省庁では書類審査の自動化やコンプライアンス違反を検知するツール導入が進んでいる。 Fedscoop “OMB eyes AI tool to flag grants that don’t align with Trump’s agenda ” (07/01/26) OMB eyes AI tool to flag grants that don’t align with Trump’s agenda

空軍、次世代長距離攻撃ミサイル開発で民間企業を募集

ディフェンス・ポスト(The Defense Post)は6月30日、1,000海里(約1,852キロメートル)以上離れた標的を攻撃できる兵器開発事業への民間参画を、空軍が呼びかけていると報じた。政府が近年注力している無人機への精密爆弾搭載や、陸海軍における長距離偵察ドローン、低コスト長距離ミサイルの開発など、あらゆる領域における長距離攻撃能力を拡張する主要事業強化策の一環で、調達前の情報収集として、8月25日と26日にフロリダ州エグリン空軍基地での「インダストリー・デー(業界説明会)」開催を予定している。次世代空対空・空対地・空対艦兵器「空軍長距離兵器(Air Force Long-Range Weapon: AFLRW)」開発プログラムを運営・管理する空軍ライフサイクル管理センター(Air Force Life Cycle Management Center)兵器局(Armament Directorate)は、同事業を機密扱いとしており、空対空兵器を優先事項としつつも、ミサイルシステム全体を提供する企業だけでなく、政府や他社製のサブシステムを統合できる企業の参加も募っている。 TheDefensePost “US Air Force Invites Defense Firms to Shape Future Long-Range Strike Missile” (06/30/26) https://thedefensepost.com/2026/06/30/us-long-range-weapon/