米クリーン技術企業への投資、2010年は40億ドルに

会計事務所のアーンスト&ヤング社(Ernst & Young)が2月2日に発表した報告書によれば、米国クリーン技術企業が2010年に受けた投資額は前年比8%増の39億8,000万ドルに達したことがわかった。昨年の投資の特徴として、第2ラウンドへの投資資金の割合が2009年の18%から2010年は26%に増加し、より後期段階への投資は23億7,000万ドル(全投資額の62%)に上った点が指摘されている。約40億ドルの投資のうち、15億8,000万ドルがソーラー事業への投資で、これは前年比77%増加した。報告書は、「2010年におけるクリーン技術事業への投資の変化は、信用および資本市場の改善、景気刺激支出の実施、企業によるクリーン技術導入の増加によるもので、業界の転機を示している」としている。 CNET “U.S. clean-tech investing hit $4 billion in 2010” (2/3/11)

デルとIBMのCEOが政府に1兆ドルの節約計画を提出

デル社(Dell)のマイケル・デルCEO(Michael Dell, CEO)とIBM社のサミュエル・パルミサーノCEO(Samuel Palmisano)は2月1日、オバマ大統領と会談した後、政府の情報システムの合理化案をまとめた計画書「1兆件の理由(One Trillion Reasons)」を提出した。計画書は米テクノロジー企業のCEOで構成されるテクノロジーCEO評議会(Technology CEO Council)によって作成されたもので、今後9年間で1兆ドルを節約するための、ITインフラの統合や政府サプライチェーンの合理化、エネルギー消費量の削減など7つの勧告がまとめられている。 IndustryWeek.com “Dell, IBM CEOs Present Plan to Save Government $1 Trillion” (2/3/11)

NIH報告書、大学院生の研修内容を重視するよう勧告

国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の国立総合医科学研究所(National Institute of General Medical Sciences:NIGMS)は大学院生およびポスドク研究者の研修について、「これらの研修プログラムを通じて、学生がアドバイザーの後を追って学界の道に進むためのスキルだけでなく、科学分野における様々なキャリアを追求できるスキルを提供すべきである」と勧告する報告書を発表した。報告書は、「教員には、より多様な労働力の構築を支援する義務がある」とも指摘している。ただし、こうした目標をどのように達成するかについて具体的な提案は行われていない。大学院生やポスドク研究者の研修内容を見直すべきだとの声はこれまでにも上がっていたが、NIHによる報告書という点で注目されている。報告書を受け、関係者の間では、この新たなアプローチによりNIHの最も一般的なR01グラントなどで審査基準が変更するのではないかという懸念が示されている。 AAAS “NIH Report Urges Greater Emphasis on Training for All Graduate Students” (2/4/11)

DARPA、新軍事用車両開発をクラウドソーシングへ

米国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency:DARPA)は、ローカル・モーターズ社(Local Motors)と提携し、「試験的クラウド生成型戦闘支援車両設計チャレンジ(Experimental Crowd-derived Combat-support Vehicle Design Challenge: XC2V)」を開始した。XC2Vでは、新たな「戦闘偵察および戦闘・配達・避難用車両」のための設計を募集し、優れた設計者には1万ドルが提供される。応募には、ローカル・モーターズ社のチューブ状スチール胴体およびGM LS3 V8パワートレインを使用することや、最大5名を輸送できること(そのうち3名は横になれること)、最大1,200パウンドを輸送できることなどの条件を満たす必要がある。DAPRAでは、クラウドソーシングが軍事車両製造プロセスの効率化や人命救助、任務遂行の強化につながることを期待している。 WIRED “Challenge! Darpa Crowdsources New Military Vehicles” (2/3/11)

下院共和党、科学部門の大幅削減を含む2011年度歳出案を発表

下院共和党は2月3日、2011年度における連邦予算削減を発表した。これによれば、オバマ大統領の2011年度予算教書(2011年度予算は未成立で、現在は継続決議により運営)よりも740億ドル少なく、民間基礎研究に多くの資金提供を行う小委員会は10%以上の予算削減となっている。具体的には、国立科学財団(National Science Foundation:NSF)や航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)、商務省(Department of Commerce)を管轄する小委員会の予算は2010年度より16%減(オバマ大統領の2011年度予算教書より11%減)、エネルギー省(Department of Energy)を管轄する小委員会は2010年度より10%減(同15%減)、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)や教育省(Education Department)を管轄する小委員会は2010年度より4%減(同8%減)となっている。この、下院歳出委員会(House Appropriations Committee)によって発表された通称「302b予算割当」案は2月14日の週に本会議で審議される予定である。 ScienceInsider “Sciene Accounts Hit Hard by Planned House Budget Cuts” (2/3/11)

オバマ大統領、商業ビルの省エネ化を目指す「より良い建造物イニシアチブ」を発表

一般教書演説で画期的なクリーンエネルギー技術への投資やクリーンエネルギー源からの電力供給の割合を2035年までに倍増する計画を発表したオバマ大統領は、国内の商業ビルにおけるエネルギー効率向上を目的とした新イニシアチブ「より良い建造物イニシアチブ(Better Buildings Initiative)」を発表した。オフィスや店舗、学校、その他の施設を改良するため様々なインセンティブを提供して民間投資を促進し、2020年までに商業建造物におけるエネルギー効率を20%向上させることを目標としている。この目標に向け、予算教書では税インセンティブや設備改良のための資金アクセスの強化などを提案している。 The White House “President Obama’s Plan to Win the Future by Making American Businesses More Energy Efficient through the ‘Better Buildings Initiative’” (2/3/11)

バイデン副大統領、2015年までに100万台の先端技術自動車を走行させる計画を発表

オバマ大統領が1月25日の一般教書演説で「米国は2015年までに100万台の先端技術自動車が走行する最初の国になる」という目標を語った翌日、バイデン副大統領が先端リチウムイオン電池システムを製造するエナー1社(Ener1, Inc. インディアナ州)の工場を訪問し、目標の実現に向けた計画について発言した。オバマ政権による先端技術自動車計画は3部構成(①世界で初めて100万台の先端技術自動車が走行する国になる、②先端技術自動車を支援するための新イニシアチブの実施、③進展の強化)になっており、手厚い消費者リベートや研究開発への投資、電気自動車インフラへ投資を行うコミュニティへのグラント提供などを通じて電気自動車の製造および米国における普及を支援していくという。 U.S. DEPARTMENT OF ENERGY “Vice President Biden Announces Plan to Put One Million Advanced Technology Vehicles on the Road by 2015” (1/26/11)

医療ITベンチャー投資額が2010年に増加

ダウジョーンズ・ベンチャーソース(Dow Jones VentureSource)の発表によれば、医療情報技術(IT)企業が2010年に調達したベンチャー投資額は4億6,000万ドルで、これは2009年より19%増加したという。医療電子記録やその他の医療IT市場の成長がその要因とされている。医療業界全体のベンチャー投資調達額は2010年に前年比7%減の74億ドル(702件)であった。同業界の最小部門である医療サービスは12億ドルを調達し、業界内で最も強い成長を見せた。一方、業界最大のベンチャー投資額を調達したのは引き続きバイオ製薬企業で、調達額は34億ドル(317件)であった。 WTN NEWS “Health IT venture investments up in 2010” (2/2/11)

TIPコンペの今後の方向性を示す計画書発表

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、技術イノベーション・プログラム(Technology Innovation Program:TIP)を通じた研究開発支援について、今後可能性のあるコンペ分野を概説した「3年計画(Three-Year Plan)」を発表した。具体的には、2014年までのコンペの可能性のある分野として、①公共インフラ(先端感知技術および先端修復素材)、②製造(先端材料、バイオ製造、製造加工、ロボット工学および知的オートメーション)、③エネルギー(スマートグリッドを可能にする技術)、など7分野が挙げられている。 NIST “New TIP Three-Year Plan Outlines Future R&D Grant Directions for NIST” (2/2/11)

EU、イノベーションパフォーマンスにおいて米国と日本に遅れ

欧州委員会(European Commission: EC)が発表した「イノベーション連合スコアボード(Innovation Union Scoreboard)」によれば、欧州連合(European Union: EU)は依然として米国および日本とのイノベーション・パフォーマンス格差を埋められずにいる。インドやロシアといった新興経済国と比べれば明らかな優位にあるものの、ブラジルは確実に成長しており、中国は急速に追いつきつつあるという。米国および日本との格差が最も大きい点は、官民共同論文や企業の研究開発支出、そして日本と比較した場合は特許協力条約(Patent Cooperation Treaty:PCT)における特許数となっており、こうしたことから報告書は、「民間投資を奨励し、企業による研究成果を活用するために、規制およびその他の枠組みを整備することを優先すべきである」とまとめている。 Euroalert.net “EU still lagging behind US and Japan on innovation performance” (2/1/11)