オバマ政権下における石炭輸出増を受け、環境保護団体が反発

ペンシルバニア州のエックスコール・エネルギー・アンド・リソース社(XCoal Energy & Resources LLC)は5月30日、米国輸出入銀行(U.S. Export-Import Bank)による運転資本保証の最終承認を受けた。これにより、同社による日本、韓国、中国への石炭輸出が増加することになる。輸出入銀行はこれまでに石炭輸出増につながる9,000万ドルの融資を行っており、環境保護団体は「オバマ政権は石炭が大気や健康にもたらすリスクを無視している」などと批判している。米国内では天然ガス価格の下落に伴い、石炭の国内需要が低下しており、石炭の輸出は2009年から2011年の間に2倍以上増加している。 Bloomberg “Obama Boosts Coal Exports, Prompting Allies’ Complaints” (5/31/12)

カリフォルニア州エネルギー委員会、州内のグリーン輸送プロジェクトに3,500万ドル以上を提供

カリフォルニア州エネルギー委員会(California Energy Commission)は、州内における環境に優しい燃料及び技術の開発を加速させることを目的に、7社・機関に対して合計3,500万ドル以上を助成すると発表した。受益企業・機関は今後、多様な代替燃料及び車種、天然ガス自動車技術、ハイブリッド及びプラグイン式自動車、E85(エタノール混合)燃料給油所などの開発に関連する事業を行う。これらの助成は、同委員会の「代替・再生可能燃料及び自動車技術プログラム(Alternative and Renewable Fuel and Vehicle Technology Program)」を通じて行われる。 Green Car Congress “California Energy Commission awards more than $35M for green transportation in California” (6/1/12)

科学・工学分野における大学院入学者数が過去10年間で大幅に増加

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が発表した報告書「科学・工学における大学院生及びポスドク調査(Survey of Graduate Students and Postdoctorates in Science and Engineering)」によれば、2010年秋に科学・工学・医療系のプログラムに入学した大学院生の数は63万2,700人で、これは2000年の49万3,000人から30%の大幅増加となった。フルタイムの大学院生数においては増加率が更に上昇し、2000年の7万8,400人から2010年には約11万8,500人と50%増加した。科学・工学分野で大学院生数が急上昇しているのは生物医学工学(biomedical engineering)部門である。 National Science Foundation “NSF Releases Report Detailing Substantial Growth in Graduate Enrollment in Science and Engineering in the Past Decade” (6/1/12)

NRGエナジー社、EV充電プロジェクトを通じてカリフォルニア州に1,500人の雇用を創出

NRGエナジー社(NRG Energy)は、カリフォルニア州における電気自動車充電インフラプロジェクト「EVフリーダム・ステーション(EV Freedom Station)」を通じて、同州に1,500人の雇用を創出する計画を発表した。同プロジェクトでは、電気自動車の充電技術及び建設、充電ステーションの設計やマーケティング、広告サービスを提供する。州内で少なくとも200カ所のフリーダム・ステーションが設置され、15分間で50マイル相当の充電が可能となる他、充電用配線を備えた駐車スペースが1万カ所設置される予定である。 Daily Tech “NRG Energy Creating 1,500 Jobs in California with EV Charging Project” (6/1/12)

IMDが2012年世界競争力順位を発表

スイスの国際経営開発研究所((International Institute for Management Development: IMD)は5月31日、2012年の世界競争力年鑑(World Competitiveness Yearbook: WCY)を発表した。対象となった59カ国・地域のうち、1位は香港で、次いで米国、スイスとなっている。米国は様々な問題を抱えているにもかかわらず、その独特な経済力、事業のダイナミズム、イノベーション能力ゆえ、世界競争力の要として存在し続けている。欧州では、スイス(3位)の他、スウェーデン(5位)、ドイツ(9位)が上位となった他、アイルランド(20位)、アイスランド(26位)、イタリア(40位)が昨年から順位を上げた。一方、新興経済地域も世界的不安の影響を受け、中国(23位)、インド(35位)、ブラジル(46位)が昨年から順位を下げた。アジア経済地域では、香港、マレーシア(14位)、韓国(22位)以外は皆順位を下げた(カッコ内は全て2012年度の順位)。 IMD “IMD announces its 2012 World Competitiveness Rankings” (5/31//12)

NASA、2013年X-Habイノベーション・チャレンジの参加5大学を選出

航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)及び米国宇宙グラント財団(National Space Grant Foundation)は、「2013年生息地探査大学イノベーション・チャレンジ(Exploration Habitat Academic Innovation Challenge: X-Hab)」に参加する5大学を選出したと発表した。選出された大学は、カリフォルニア州立工科大学(California State Polytechnic University)、オクラホマ州立大学(Oklahoma State University)、テキサスA&M大学(Texas A&M University)、アラバマ大学ハンツビル校(University of Alabama in Huntsville)、コロラド大学ボルダー校(Universityof Colorado, Boulder)の5大学である。これらの大学チームは今後1年にわたり、NASA先端探査システム(Advanced Exploration Systems: AES)プログラムの生息地システム・プロジェクト・チーム(Habitation Systems Project team)と協力し、生息地のシステムや概念の設計、製造、組み立て、試験などに取り組む。本チャレンジは、宇宙飛行関連の学問分野の研究奨励を狙いとした、大学参加型の探査取り組みである。 NASA “NASA Selects Five Universities For 2013 X-Hab Innovation Challenge” (5/21/12)

ビッグ・データ研究のハブを目指すマサチューセッツ州

マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)のコンピュータ科学・人工知能研究所(Computer Science and Artificial Intelligence Laboratory: CSAIL)は5月30日、金融や医療、ソーシャルメディア、安全保障といった業界で発生する膨大なデータを整理・合理化することを目的とした新プログラム、「ビッグデータ@CSAIL(bigdata@CSAIL)」を発表した。これと同時に、インテル社(Intel)がビッグデータ@CSAIL向けに「インテル科学技術センター(Intel Science and Technology Center: ISTC)」を設立することも発表された。ISTCの誘致には50件以上の大学が名乗りを挙げ、これの獲得に成功したMITは今後年間250万ドルを最高5年に亘って受益するという。更に、マサチューセッツ州のパトリック知事は、同州がビッグ・データ研究のハブとなることを目指すと述べ、そのための取り組みとして、マッチング・グラント・プログラム、インターンシップ制度などを発表している。 CIO “Massachusetts to Tackle Big Data with MIT, Intel” (5/30/12)

大統領府と業界団体がボットネット対策でパートナーシップ

大統領府と、9つの業界団体及び非営利組織で構成される「業界ボットネット・グループ(Industry Botnet Group: IBG)」は5月30日、ボットネット(botnets:ハッカーがウィルス感染を通じて乗っ取るコンピューター・ネットワーク)対策に関する新イニシアチブを発表した。ホワイトハウスで行われた会見では、ボットネットによって増大するサイバーセキュリティ脅威への対策として一連の自発的原則が示された。大統領府のサイバーセキュリティ調整官であるハワード・シュミッド氏(Howard Schmidt)は、「ボットネット問題は一つの業界や国を超えた問題となっている。それゆえこうしたパートナーシップが重要である」と述べた。 PHYS.ORG “White House, industry joins to secure cyberspace” (5/30/12)

オバマ政権、複数省庁による先端製造クラスター強化を狙いとした2,600万ドルのコンペを開始

オバマ政権は5月29日、イノベーション主導型雇用の創出育成を目的としたコンペ、「先端製造雇用及びイノベーションの加速チャレンジ(Advanced Manufacturing Jobs and Innovation Accelerator Challenge)」を発表した。2,600万ドル規模の同コンペには、商務省経済開発局(Department of Commerce’s Economic Development Administration: EDA)、米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)、エネルギー省(Department of Energy)など6連邦機関が出資する他、農務省(Department of Agriculture: USDA)や教育省(Department of Education)など8機関が支援を提供する。加速チャレンジ・コンペの募集は今回が3回目となる。コンペを通じて、民間資本の活性化を促し、起業を奨励するエコシステムを作り、クラスター・ベースの地域開発を推進することが狙いである。今回のコンペでは約12件のプロジェクトが選出される予定となっている。 Department of Energy “Obama Administration Launches $26 Million Multi-Agency Competition to Strengthen Advanced Manufacturing Clusters Across the Nation” (5/29/12)

上院委員会が軍によるバイオ燃料購入禁止を可決

上院軍事委員会は5月24日、来年度の国防総省(Department of Defense)予算の修正条項として、軍による代替燃料購入を禁止することを可決した。下院軍事委員会(House Armed Services Committee)は同様の条項を今月初旬に可決している。下院は代替燃料に関する取り組みに概ね懐疑的である共和党が多数党であるのに対し、上院では民主党が多数党でありながら、今回、代替燃料購入禁止の判断が下されている。この決定が法制化された場合、海軍(Navy)が進める「大グリーン艦隊(Great Green Fleet、バイオ燃料を主な燃料源とする空母)」への取り組みが頓挫するだけでなく、新興のバイオ燃料業界を支える5億ドル規模のプログラムが困難になる。下院案と同様、今回の上院案は、国防総省が従来型の燃料よりも高価な再生可能燃料を購入することを禁止する内容となっている。更に、「具体的に法で承認されていない限り、国防総省がバイオ燃料精製所建設を支援することを禁止する」との内容も盛り込まれている。 Wired “Senate Panel Cuts Off Navy’s Biofuel Buys” (5/24/12)