NIST、国家サイバーセキュリティ標準確立へ向け始動

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は2月14日、国内の重要インフラに関係するネットワークやコンピュータを保護するために、一連のベストプラクティスをまとめる「サイバーセキュリティ枠組み(Cybersecurity Framework)」の確立に向け、取り組みを開始した。サイバーセキュリティ枠組みは、オバマ大統領の意向を受けて開始されたもので、大統領は発電所や金融・輸送・通信システムをサイバー攻撃から守るための共通のコア標準や手順の確立を求めた行政命令を発表した。NISTによれば、この取り組みの第一歩はインフラの所有者や運営者、連邦機関、地方当局、標準確立団体に向けた情報要請を正式に行うことであるという。実際に何が効果的なのかを知るためにワークショップも開催する計画である。 ieee spectrum “U.S. Agency Issues Call for National Cybersecurity Standards” (2/15/13)

エネルギー省監察官、リチウムイオン電池メーカーのLGケム・ミシガンが連邦助成金を誤用と報告

エネルギー省の監察官室(Office of the Inspector General: OIG)が行った評価報告によれば、リチウムイオン電池メーカーのLGケム・ミシガン社(LG Chem Michigan)は2009年米国景気対策法(American Recovery and Reinvestment Act of 2009: ARRA)の下で受益した助成金を誤用したという。OIGの報告によれば、LGケムミシガン社は、様々な従業員が受益プロジェクトと関係のない活動を行ったことによって発生した労働費を不適切に申請し、その払い戻しを受けるなどしており、結果として労働費として払い戻された最大約84万2,000ドルが疑問視されるという。この他に、LGケム・ミシガン社へのグラント付与条件となった業務内容が効果的に管理されていなかった点や、エネルギー省によるグラントの監視が十分に行われていなかった点などが指摘されている。 Green Car Congress “DOE Inspector General review finds automotive Li-ion battery maker LG Chem Michigan misused Recovery Act funds; DOE management, low market demand contributory” (2/15/13)

GEウィンド社、風力タービン製造業者として世界一位に

B&Mナビガント社(B&M Navigant)が発表した「2012年世界市場更新版(World Market Update 2012)」の予備データによれば、GEウィンド社(GE Wind)は、2000年以来首位を維持してきたデンマークのべスタス社(Vestas)を抜いて、風力タービン製造事業者の世界1位になった。その大きな要因は、米国内で生産税控除(Production Tax Credit: PTC)が2012年12月末日で失効予定となっていたためにプロジェクトの完了が早急に行われたことが挙げられている(結果として、GEウィンド社は2012年の世界市場で15%を獲得)。2位はべスタス社で、3位は前回から順位を6つ上げたシーメンス社(Siemens)、4位はエネルコン社(Enercon)となっている。一方で、中国は風力エネルギー市場でリーダー的存在であり、上位10位以内に4社がランクインしているにもかかわらず、上位5位以内に1社も入っていない。 Cleantechnica.com “GE Wind Tops List Of Wind Turbine Manufacturers In Global Market” (2/15/13)

大統領府、クリーンエネルギー輸送の強化を目的として20億ドルの研究基金を要請

オバマ大統領が2月12日の一般教書演説で、「炭素燃料から排ガス・ゼロのエネルギー資源への移行を推進する」と述べた翌日、大統領府は本件を拡大する形で、議会に対して20億ドル規模のクリーンエネルギー輸送基金を設立するよう要請した。具体的に大統領府は、「クリーンかつ安全確実なエネルギー未来に向けたオバマ大統領の計画(President Obama’s blueprint for a clean and secure energy future)」と題する文書を発表し、「エネルギー安全保障信託(Energy Security Trust)」基金を設立するよう要請している。同基金は連邦用地における石油・ガス生産者から手数料を徴収し、それらの資金を電気自動車などの先端自動車や国産のバイオ燃料や天然ガスといった様々な費用効果の高い技術の研究支援に充当するというものである。ただしその規模は、2009年から2011年の間にエネルギー省(Department of Energy)が運営管理していた融資プログラムなどに比べると小さい。 Reuters “White House wants $2 billion to give cleaner transport a boost” (2/13/13)

大学、連邦政府による研究資金管理の新規則に進展を見出す

連邦政府は連邦グラント受益機関を支援するために大学や組織が費やした時間や費用を払い戻すことになっている。従来は「間接費」と呼ばれ、現在は「施設及び管理費」と呼称されている本件には、グラント申請に必要とされる行政手続きから動物ケアの維持管理、巨大望遠鏡の運営管理費などあらゆるものが含まれる。大学や組織は、行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)が定めた規則に基づいて個別にこの間接費回収率(recovery rate)を交渉するが、一部の規則について長年苦情を申し立てていた。OMBは2月1日付けの連邦公報(Federal Register)で最新の規則変更案を提示し、大学の運営管理者などは現在その内容を精査している。今回の変更案の一例として、グラント受益前後に連邦規制を遵守するために大学に必要とされる管理支援(administrative support)の費用は直接費としてみなされることになった他、従来大学側が「研究プロジェクトに不要あるいは障害となる」と指摘してきた「時間と取り組み」に関する報告義務について、これを満たすための選択肢を拡大することにOMBが同意した点などがある。 Science Insider “Universities See Progress in New Rules for Managing U.S. Research” (2/13/13)

2008年、研究開発を行う米国企業の5社に1社が米国特許を申請

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が発表した「事業研究開発及びイノベーション調査(Business R&D and Innovation Survey: BRDIS)」によれば、2008年には、研究開発を行う米国企業の5社に1社が米国特許商標局(U.S. Patent and Trademark Office:USPTO)に特許を申請したという。これらの企業は少なくとも13万6,751件の特許を申請し、少なくとも6万5,879件の特許が付与された。業界別では、コンピュータ・電子機器製品(computer and electronic products:北米工業分類システム(North American Industrial Classification: NAICS)334)、ソフトウェア出版(software publishing、NAICS5112)、化学(chemicals、NAICS325)が、BRDISに報告された特許申請の56%を占めた。全体的には特許申請1件あたりの世界研究開発支出は240万ドルとなっており、この比率は業界によってばらつきがある。報告書ではこの他、企業の規模や業界ごとの特徴、これらの企業による海外での特許申請の動きなどについてまとめられている。 National Science Foundation “One in Five U.S. Businesses with R&D Applied for a U.S. Patent in 2008” (February 2013)

オバマ大統領、製造業を推進

オバマ大統領は一般教書演説を終えた翌日の2月13日、ノースカロライナ州にあるエンジン部品工場を訪れ、「製造部門の活性化は中流階級の再建に貢献する」と発言した。オバマ大統領は、米国を拠点とする製造事業者や労働者の技術及び能力を強化するために10億ドルをかけて15件の製造イノベーション研究所のネットワークの構築や、国内製造を奨励するために国内製造事業者への減税、そして、外国製造の収益に対するオフショア税といった、一般教書演説で提示した内容を繰り返した。そして、米国に対する自らのビジョンを実現するためには、議会の助けが必要であると訴えた。 Politico “Obama pushes manufacturing” (2/13/13)

教育省、大学スコアカードを公表

教育省(Department of Education)は2月13日、「大学スコアカード(College Scorecard)」を公表した。同スコアカードは、学生や家族が進路大学を決定する上で必要とする重要な情報を提供するもので、利用者は双方向的なツールを使い、様々なニーズ(所在地や規模、キャンパスの概要、学位、専攻プログラムなど)を基に閲覧することができる。各スコアカードには、学費や卒業率、債務不履行率、平均融資額、雇用といった5つの鍵となる点が含まれている。大学スコアカードは、「大学に学費や価値、質に関する説明責任を持たせる」というオバマ大統領の取り組みによって生まれた。 Department of Education “Education Department Releases College Scorecard to Help Students Choose Best College for Them” (2/13/13)

EPA、スマート成長実践支援プログラムへの応募受付を開始

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は2月13日、スマート成長実践支援(Smart Growth Implementation Assistance: SGIA)プログラムへの応募受付を開始した。SGIAプログラムは、対象となるコミュニティが地域経済や環境、人々の健康を向上させながら成長するのを支援するため、技術的支援を提供するものである。部族や地方自治体、州政府、行政機関とパートナーを組んだ非営利組織などが応募できる。SGIAプログラムは、①災害及び気候変動対策、②質の高い雇用増加につながる産業支援、③人口や経済の急速な成長に対応するプレハブ住宅やモジュラー住宅の利用、④医療や社会サービスなど質の高いコミュニティ・サービス施設、の4分野で応募を受け付けている。 Environmental Protection Agency “EPA Invites Communities to Apply for Smart Growth Assistance” (2/13/13)

連邦科学機関、自動歳出削減措置に備える

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)や米国科学財団(National Science Foundation: NSF)といった連邦科学機関は、3月1日に予定されている自動歳出削減措置(sequestration)で歳出予算の5.1%急減に備えている。直前になって議会が同措置の実施を回避或いは遅延させる案で合意に達する可能性はまだあるものの、議会観測者は妥協案への意欲はほとんど見られないと指摘している。こうした中、科学者達は通常であれば既に受益しているはずのグラントが保留にされるなど、差し迫った予算削減の影響を既に感じ始めている。予算の行き詰まりはオバマ大統領の2014年度予算教書にも影響しており、例年であれば2月初旬に発表される予算教書は3月に発表される見通しとなっている。 Nature “Science agencies prepare for cuts” (2/12/13)