米政府による複数の研究プログラムは、グラントや新たな機器の調達費用を申請する際、参加機関による経済的な負担を義務付けている。こうした費用分担(アワードの金額の半分に達することもある)の目的は、連邦資金を最大限に活用することと、全ての受益者がプロジェクトにコミットすることを確実にすることであるが、農村地域にある機関や科学分野で少数派の学生を対象とした機関を中心に、多くの機関がグラント獲得で競争するための資金を調達することができずにいる。こうしたことから、連邦議会は今年、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)に、費用分担を義務付けているNSFの5つのプログラムのうち、2つのプログラムでその義務付けを廃止し、様子を見ることを指示した。今後5年間、NSFによる大型研究機器(major research instrumentation: MRI)プログラムのアワードに義務付けられている30%の負担と、数学と科学の教員を訓練する「ロバート・ノイス教員スカラーシップ・プログラム(Robert Noyce Teacher Scholarship Program)」の一部に義務付けられている50%の費用負担が廃止される。費用分担廃止の提唱者は、今回の措置を歓迎しているが、一部の専門家は、NSFがMRIとノイス・プログラムの費用を全て負担することになり、議会が各プログラムの予算を引き上げない限り、グラントの件数もしくはその金額が減少するのではと懸念している。
Science “NSF to end cost-sharing mandate for some grants to level the playing field” (10/28/22)