サイエンス誌(Science)は7月10日、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)による米国人研究者と中国研究機関との共同研究を全面的に禁止する決定について報じた。政府が指定する「制限対象リスト」に基づくもので、中国とのあらゆる交流が国家安全保障を脅かすとする共和党や国防総省(Department of Defense)の動きに足並みを揃える形となった。大統領府の行政管理予算局(Office of Management and Budget: OMB)も助成改革案として中国やロシアなどの懸念国との共同研究を広く禁止する規則を提案しており、全米の大学関係者が対応に追われている。研究者側からは、共同研究がもたらす相互利益を無視した決定との批判や、共同研究の定義が曖昧といった指摘が上がっている。NSFは共同研究に伴うリスク軽減策では不十分と判断したが、10月1日の助成先向け指示書の改定に向け、新方針に関する意見も募っている。しかし、現在の情勢下で、バランスを重視したNSFの従来方針維持は、もはや困難であると指摘する声も上がっているという。
Science “New NSF policy would ban almost all collaborations with Chinese scientists” (07/10/26)
https://www.science.org/content/article/new-nsf-policy-would-ban-almost-all-collaborations-chinese-scientists