現代の赤外線検出器によって暗視やマイクロエレクトロニクス設計など多様な応用が可能になっているが、これらの実用的分野で使用されているセンサーはスペクトル選択能力に欠け、雑音を消去しなくてはならないなどの問題があり、その性能は限定的である。一方、先端の赤外線センサーは超高感度で単光子レベルの検知が可能だが、極低温で冷却する必要や大型電源が必要となるなど、費用高で、国防総省(Department of Defense)もしくは商業分野での日常的な利用には適さない。国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の「光学赤外線画像(Optomechanical Thermal Imaging: OpTIm)」プログラムは、小型で常温作動し、量子レベルの性能を備えた新規の赤外線センサーの開発を目指す。非冷却型の赤外線検出器の限定的な能力と、高性能で極低温の光センサーの間の溝を塞ぐことが狙いである。