ガラスをベースとした現行の地上及び宇宙望遠鏡には、地球の上空3万6,000キロメートルまでにある物体の高精細画像しか提供できないなどの限界があり、それだけの距離にある物体を効果的に追跡するのに十分な規模の複雑な光学望遠鏡は、製造と維持管理の費用が極めて高い。このため、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)の「ゼニス(Zenith)」プログラムでは、ガラスもしくはベリリウム光学の代替技術としての液体鏡について研究することになる。DARPAは、未来の地上及び宇宙システムを支援するため、拡張可能で、ガラス式望遠鏡に比べて損傷への対応力が高い「液体鏡望遠鏡(liquid-mirror telescope: LMT)」の構築を目指している。ゼニス・プログラムは、4年間のプログラムで3つのフェーズ(予備設計、ラボ実証、空中での実証)で構成されている。