Category:その他
NETL、炭素貯蔵評価ツールの改訂版を発表
国立エネルギー技術研究所(National Energy Technology Laboratory: NETL)は、地下の地質環境における潜在的な二酸化炭素貯蔵の試算をする際に利用できる、ユーザーフレンドリーで高度なデータベース「二酸化炭素貯蔵の見込み資源予測卓越分析(Carbon Dioxide Storage prospeCtive Resource Estimation Excel aNalysis: CO2-SCREEN)」の改訂版(第5版)を発表した。関係者が、二酸化炭素貯蔵事業の効率性と安全性と長期的な安定性を向上させるために、より多くの情報に基づいた意思決定をできるよう支援する。今回の改訂版では、貯蔵の効率性に関する新たな要素が複数加えられた。 National Energy Technology Laboratory “Carbon Storage Assessment Tool Upgraded, Released by NETL” (6/11/24)
国立半導体技術センター、ジャンプ・スタート・プロジェクトのR&Dトピックを発表
国立半導体技術センター(National Semiconductor Technology Center: NSTC)は、最近行ったNSTCのウェブセミナーで、研究開発(R&D)に関する最初の資金提供機会の詳細を発表した。資金提供の対象となるR&Dプロジェクトは、「ジャンプ・スタート・プロジェクト(Jump Start Projects)」と呼称され、①「人工知能を活用した無線周波数集積回路設計の実現(Artificial Intelligence Driven Radio Frequency Integrated Circuit Design Enablement: AIDRFIC)」と、②試験手段(Test Vehicles)の2つ。前者は、無線周波数集積回路(radio frequency integrated circuit: RFIC)の設計のためのAIベースの電子設計オートメーション・ツールの開発を模索する。ウェブセミナーでは、経験豊富なRFIC設計者が不足している点が指摘された。②は高度な試験手段(テスト・チップ設計や高度なテスト・チップ・プロセスなど)の不足に対処することを目指す。 SSTi “National Semiconductor Technology Center (NSTC) reveals R&D topics for Jump Start Projects” (6/13/24)
2024年イヤーマーク(特定用途向け予算)のトレンド
歳出法案において、議員が特定の地区や地元、機関のために支出を充当する方法があり、これは「イヤーマーク(earmarks)」と呼ばれている。連邦議会は2011年にこれを禁止したが、議員は2022年にこれを復活させた。下院では「コミュニティ予算プロジェクト(community funding projects)」、上院では「議会の指示に基づく支出(congressionally directed spending)」と改称され、透明性を強化する規則が設定されているが、米国科学振興協会(American Association for the Advancement of Science: AAAS)は双方を「イヤーマーク」と総称し、報告を行った。それによれば、2024年度に法制化までこぎつけ、予算を獲得したイヤーマーク事案(全体)は8,097件(146億ドル)となっている。これに対して2023年度は、7,234件(153億ドル)となっており、件数では12%増、金額では4.6%減となった。また、このうち、STEM(研究開発)に関するものは、2024年度は356件(6億5,000万ドル)、2023年度は656件(15億7,000万ドル)となっている。AAASは、「2024イヤーマーク:STEMプロジェクトのトレンド(Earmarks 2024: Trends in STEM Projects)」と題する報告書も発表している。 American Association for the Advancement of Science “Trends In Earmarks 2024″ (6/6/24)
一般調達局(GSA)、11名の新たな大統領イノベーション・フェローを発表、AIに焦点
一般調達局(General Services Administration: GSA)は6月17日、大統領イノベーション・フェロー(Presidential Innovation Fellows)の第2次コホートとして、11名の選出を発表した。人工知能(AI)技術に焦点を当てる最初のフェローとなる。11名のフェローは、民間の企業や組織から選出され、1年間の業務を通じて、AIが公的部門の事業において担う現在及び将来の役割について理解することを目指す。第2次コホートのプロジェクトには、司法・正義へのアクセスを拡大すること、消費者への有害性を最小限にすること、そして電力グリッドのインフラを向上させてクリーンエネルギーの更なる支援や混乱のないサービスを行うことを目的として、AIの可能性を増幅させることが含まれる。フェローは、司法省(Department of Justice)や国防総省(Department of Defense)、連邦住宅金融庁(Federal Housing Finance Agency)など8つの省庁で、戦略的上級顧問として連邦のリーダーシップを支える。 Nextgov “GSA announces 11 new Presidential Innovation Fellows to focus on AI” (6/17/24)
ミシガン州、より革新的なミシガン州を構築するための新措置を発表
ミシガン州のグレッチェン・ウィットマー知事(Gretchen Whitmer)は5月30日、マキナック政策会議(Mackinac Policy Conference)で基調講演を行い、ミシガン州の未来を構築するイノベーターやアントレプレナーを支援するための新たな措置を発表した。それらは次の通り。①ミシガン経済開発コーポレーション(Michigan Economic Development Corporation: MEDC)の新たなチームメンバーとして、最高イノベーション・エコシステム担当官(Chief Innovation Ecosystem Officer)職を新設し、ベン・マーキオンナ氏(Ben Marchionna)が就任する。②ミシガン州が直面している最大の問題に対処し、解決に取り組むイノベーターを支援することを目的として、売り込みコンペの「ピッチMI(PitchMI)」を開催する、③州内のインフラをイノベーションに活用すべく、州当局に、州内の技術/設備/施設をカタログ化し、それらを必要とするイノベーターが利用できるよう所有者と共に取り組むことを指示した行政命令に署名した。 Michigan Economic Development Corporation “Gov. Whitmer Announces New Actions to Build a More Innovative Michigan” (5/30/24)
エバーソース・エネルギー社のマサチューセッツ州にある地熱システムが稼働、米国初
ユーティリティ企業のエバーソース・エネルギー社(Eversource Energy)がマサチューセッツ州フラミングハムに所有するネットワーク化された地熱システムが6月4日、稼働した。米国で初めての地熱システム・ネットワークの稼働となる。約1,500万ドルの地下ヒートポンプによるネットワークは、36件の建物を、化石燃料を使用せずに冷暖房することができるという。全国の意思決定者が、近隣地域全体を脱炭素化できる可能性を持つ技術として地熱システム・ネットワークに注目しており、2年間のパイロットとして実施される今回のプロジェクトは、その他のコミュニティに教訓を提供することを狙いとしている。地熱システム・ネットワークは、一定した地中温度(華氏55度前後)に依存している。埋設されたパイプは、冬季には暖気を住宅へ移送し、夏季には暖気を住宅から移送する他、一つの建物で超過した暖気を別の建物で利用できるよう移送したりする。地熱システム・ネットワークは、一部の大学構内や開発拠点で利用されているが、ユーティリティ機関による導入はさほど進んでいない。その理由は、ユーティリティ部門は規制が厳しいためである。しかし、地熱エネルギー・ネットワークの専門家によれば、一部の地域では変化しつつあり、6州では、ユーティリティ機関による地熱エネルギー・ネットワークのパイロットを認可または義務付ける法律が可決されており、6州でそうした法案が提出されている。 Utility Dive “Eversource Energy’s Massachusetts geothermal system is a US first” (6/6/24)
イリノイ州の再生可能エネルギー計画、グリッド強化技術を奨励
イリノイ州商務委員会(Illinois Commerce Commission)は5月30日、「再生可能エネルギー・アクセス計画(Renewable Energy Access Plan: REAP)」を最終的に採択した。これは、ユーティリティ機関及び地域の送電事業者に、今後の送電計画には、送電線のダイナミック・レーティング(Dynamic Line Rating)(気象条件などを基にリアルタイムで送電可能容量を算出する)などのグリッド強化技術のより良い統合を検討するよう要請するもので、同技術の推進派にとっては後押しとなる。REAPは、送電と相互接続が、イリノイ州の2050年までの脱炭素化目標にとって障害にならないようにするためのロードマップとして機能する。州の規制当局がグリッド強化技術の使用について規定したのは、今回のイリノイ州が初めてであるが、そうした動きは近隣州を中心に今後も広がると、環境法と政策の法律専門家は見ている。 Utility Dive “Illinois renewables plan encouraging grid-enhancing technologies could be national model, group says” (6/6/24)
9GWのオフショア風力により、ニューイングランド地域の電力利用者は年間6.3億ドルを節約
シナプス・エネルギー・エコノミクス社(Synapse Energy Economics)が作成し、シエラ・クラブ(Sierra Club)が6月4日に発表した報告書によれば、マサチューセッツ州、コネチカット州、ロードアイランド州が2030年までに合同で9ギガワット(GW)のオフショア風力を導入した場合、ニューイングランド地域の利用者(料金支払者)は平均で年間6億3,000万ドルを節約できる可能性がある。更に、中程度の天然ガス価格のシナリオの場合、年によっては正味節約が13億ドルを超える可能性がある。北東部の大手開発事業者であるオーステッド社(Ørsted)の幹部は、「ニューイングランドの南部沖は、世界でも有数のオフショア風力に有利なエリアの一つである」と述べる。コネチカット、マサチューセッツ、ロードアイランドの3州は、昨年10月に覚書に署名して以来、合同でオフショア風力を調達することに取り組んでいる。各州におけるオフショア風力の導入目標は異なるが、最近の合同公募では合計6GWを目指している。 Utility Dive “9 GW of offshore wind could save New England ratepayers $630M on average a year: report” (6/6/24)
グリッド運用者、地域間連携を効果的に利用できておらず
国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)が6月4日に発表した報告書「地域間送電のシステム価値を実現するための障害と機会(Barriers and Opportunities To Realize the System Value of Interregional Transmission)」によれば、米国のユーティリティ機関及びグリッド運用者は、地域間の相互接続送電の利点を十分に活用できずにおり、それは電力費用の上昇と、潜在的なグリッドの信頼性の低下につながっている。グリッド運用者の間で資源を共有するための枠組みを策定することは、既存の地域間送電をより効果的にするソリューションの一つであると、報告書は分析している。また、地域間の送電の長期的かつ変革的な選択肢として、全国的な地域間送電計画を実施すること、国家グリッド運用機関を創出してネットワーク計画やスケジューリング、資源の適切性の監督を行うことなどを挙げている。 Utility Dive “Grid operators fail to effectively use interregional ties, increasing costs, hurting reliability: NREL” (6/7/24)
米国発明者アカデミー、2023年の米国の上位100大学を発表
米国発明者アカデミー(National Academy of Inventors: NAI)は、「米国の特許を取得した米国の上位100大学(Top 100 U.S. Universities Granted U.S. Utility Patents)」(2023年版)を発表した。NAIが発表する年間ランキングで、米国内でイノベーションと発明の進展で大きな役割を担っている米国の大学を称賛するものである。ランキングによれば、1位から順に、カリフォルニア大学理事会(The Regents of the University of California)(取得した特許数546件)、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology)(365件)、テキサス大学システム(The University of Texas System)(235件)、パーデュー大学(Perdue University)(201件)、スタンフォード大学(Stanford University)(199件)となっている。NAIは2013年から「世界の上位100大学(Top 100 Worldwide Universities)」ランキングを発表しており、昨年から、同ランキングを補完するものとして、「米国の上位100大学」ランキングが発表された。 National Academy of Inventions “2023 Top 100 US Universities Announced by NAI” (6/4/24)