Category:

その他

原子力規制委員会、ニュースケール社の電気出力増強版小型モジュール炉設計を承認

原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission: NRC)は、ニュースケール・パワー社(NuScale Power)による77メガワット電気出力(megawatt-electric: Mwe)の原子炉設計を承認した。同社による電気出力増強版のモジュール炉は、NRC承認を受けた2番目の小型モジュール炉(small modular reactor: SMR)設計で、米国原子力部門にとっては新たなライセンスのマイルストーンとなる。ニュースケール・パワー社は、2023年1月1日に標準設計の申請書をNRCへ提出し、1基あたりのモジュール炉の電気出力を77MWeへ増強し、発電所全体の電気出力を462MWeとすることを目指している。この設計は、同社の50MWeのSMR設計を基にしたもので、同設計は、2023年に承認され、NRCが米国内での使用を認めた7件目の原子炉設計となっていた。 Department of Energy “NRC Approves NuScale Power’s Uprated Small Modular Reactor Design” (05/30/25) https://www.energy.gov/ne/articles/nrc-approves-nuscale-powers-uprated-small-modular-reactor-design

エネルギー長官、デル社とエヌビディア社によるスパコン計画を発表

エネルギー省(Department of Energy)のクリス・ライト長官(Chris Wright)は5月29日、視察先のローレンスバークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory)(バークレー・ラボ)で、デル・テクノロジーズ社(Dell Technologies)との新たな契約を発表した。バークレー・ラボのエネルギー省ユーザー施設である国立エネルギー研究科学計算センター(National Energy Research Scientific Computing Center: NERSC)向けに新たなスパコン「NERSC-10」を開発する。2026年に完成予定で、バークレー・ラボを拠点とする生物化学者で2020年にノーベル化学賞(Nobel Prize for Chemistry)を受賞したジェニファー・ダウドナ氏(Jennifer Doudna)にちなんだ名称が付けられる予定である。新たなスパコンは、エヌビディア社(NVIDIA)の次世代プラットフォーム、べラ・ルービン(Vera Rubin)を搭載したデル・テクノロジー社のシステムで、分子動力学や高エネルギー物理学、人工知能(AI)の訓練及び推論などの大規模なスパコン業務を支援するよう設計される。 Berkeley Lab “DOE Announces New Supercomputer Powered by Dell and NVIDIA to Speed Scientific Discovery” (05/29/25) DOE Announces New Supercomputer Powered by Dell and NVIDIA to Speed Scientific Discovery

エネルギー長官、24件のプロジェクトを中止、30億ドル以上を節約

エネルギー省(Department of Energy)のクリス・ライト長官(Chirs Wright)は5月30日、クリーンエネルギー実証局(Office of Clean Energy Demonstrations: OCED)による24件のアワードの中止を発表した。エネルギー省は、個々の経済支援について厳正な審査をした結果、これらのプロジェクトは米国民が必要とするエネルギーの進展につながらず、経済的に実行可能ではなく、公的資金による投資に前向きなリターンをもたらさないと判断した。中止した24件のプロジェクトの約7割は大統領選挙投票日から1月20日の間に締結されたもので、主に炭素捕獲と隔離、脱炭素化イニシアチブが含まれていた。これらの中止により36億ドルの節約がもたらされるとエネルギー省は試算している。 Department of Energy “Secretary Wright Announces Termination of 24 Projects, Generating Over $3 Billion in Taxpayer Savings” (05/30/25) https://www.energy.gov/articles/secretary-wright-announces-termination-24-projects-generating-over-3-billion-taxpayer

トランプ政権、許認可技術行動計画を開始

環境諮問委員会(Council on Environmental Quality)は5月30日、許認可技術行動計画(Permitting Technology Action Plan)を発表した。道路や橋、採鉱、工場、発電所などが関連するインフラプロジェクトにおける連邦の環境審査及び許認可プロセスを改訂するものである。同計画は、技術を最適化して効果的かつ効率的な環境許認可の評価を行うために政府全体の戦略を提示するもので、機関どうしの円滑な情報共有、申請者とのやりとりの簡素化、環境審査と許認可スケジュールの透明性と予測可能性の強化などにつながる。許認可技術行動計画には、環境審査と許認可システムのための最低限の機能的要件、初期の国家環境政策法(National Environmental Policy Act: NEPA)及び許認可データと技術の標準などが含まれる。 White House “Trump Administration Launches Permitting Technology Action Plan” (05/30/25) https://www.whitehouse.gov/articles/2025/05/trump-administration-launches-permitting-technology-action-plan/

イーライ・リリー社とパーデュー大学が協力を拡大 最大2億5,000万ドルの投資

イーライ・リリー社(Eli Lilly and Company)とパーデュー大学(Purdue University)は5月9日、既存協力関係の大幅な拡大を発表した。リリー社は同大学との共同作業に今後8年間で最大2億5,000万ドルを投資し、製薬パイプラインの各段階におけるイノベーションの加速を目指す。リリー社とパーデュー大学が現在実施している「360イニシアチブ(360 Initiative)」は、医薬の発見と実現の加速、ラボの発見と臨床応用の間の溝の是正など複数の主要な目標を掲げ、2027年を期限としていたが、今回の拡大により、新たに4件の新規プロジェクトが加えられ、2032年まで延長される。 Purdue University “Lilly plans to expand Purdue University collaboration with up to a $250 million investment to accelerate pharmaceutical innovation” (05/09/25) Lilly plans to expand Purdue University collaboration with up to a $250 million investment to accelerate pharmaceutical innovation

エネルギー省、45ZCF-GREETモデルを更新 代替燃料市場へのアクセスを拡大

エネルギー省(Department of Energy)バイオエネルギー技術局(Bioenergy Technologies Office)は5月30日、国内のバイオエネルギー生産における障壁を排除するため、45ZCF-GREETモデリング・ツールを更新し、新たな原料及び生産方法を反映させた。これには、トウモロコシの湿式紛砕によるエタノールや炭鉱メタンガスによる天然ガスが含まれる。これらの措置により、広範な農家や企業は、米国で成長中の代替燃料市場での事業が可能になる。GREET(温室効果ガス/規制対象排出/技術におけるエネルギー使用(Greenhouse gases, Regulated Emissions, and Energy use in Technologies))モデル群はアルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)が1994年に開発したもので、サプライチェーンの様々な段階における技術や燃料、製品、エネルギーシステムによるライフサイクルの影響を評価するために使用される。45ZCF-GREETモデルは、輸送燃料生産者が45Z(税額控除)の適格性を評価することを支援するため、財務省(Department of the Treasury)が採用している。 Department of Energy “Energy Department Expands Access to Thriving Alternative Fuels Market” (05/30/25) https://www.energy.gov/eere/articles/energy-department-expands-access-thriving-alternative-fuels-market-0

国防総省、商用船向けの無人護衛プラットフォームを模索

米軍は、非武装の商業船舶を、主に無人の水上艇からの非対称な脅威から保護するため、半自動の護衛ソリューションを模索している。このような中、国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency: DARPA)は、プーリング・ガード(Pulling Guard)プログラムを通じて、誘導型ミサイル駆逐艦や空母打撃群など、高価で数が限定的な護衛策の代替案を模索することを発表した。これにはセキュアな接続を通じて人間が遠隔で監視する自律システムが含まれる。本プログラムで想定されている海上プラットフォームは、センサーやエフェクターが装備され、将来のソフトウェアやハードウェアのアップグレードを組み込むことができるモジュラー設計となる。プログラムは2つのフェーズで構成され、最初のフェーズ(18か月間)では、複数の実施企業によるプラットフォームとセンサーの開発が行われる。 The Defense Post “Pentagon Seeks Unmanned Escort Platform for Commercial Ships” (05/26/25) Pentagon Seeks Unmanned Escort Platform for Commercial Ships

連邦最高裁、国家環境政策法による環境審査を制限

連邦最高裁は5月29日、国家環境政策法(National Environmental Policy Act: NEPA)に基づいて環境審査を実施する連邦機関は、許可申請評価対象となる輸送及びエネルギーインフラ・プロジェクトの影響についてより限定的な見方を取ることができるとの裁定を下した。本件は、ユタ州でワックス状の原油を輸送する88マイルの鉄道の許認可が関与しているもので、連邦最高裁の裁定(8対0)の前には、下級審が過去数年に亘り、液化天然ガスの輸出ターミナルプロジェクトや鉄道・パイプラインなどのエネルギー輸送プロジェクトの影響について、輸送された後に燃焼される化石燃料が気候に及ぼす影響などを広範に考慮するよう求める裁定を下していた。ブレット・カバノー判事(Brett Kavanaugh)は、「NEPAは広範囲なものではなく、一般的に連邦当局の最終判断を決定するものではない。NEPAの目的は、当局の意思決定への情報提供であり、それを麻痺させることではない」との意見を出している。業界や共和党員、そして一部の民主党員は長年に亘り、NEPAの審査は大規模化され、一部においては法的障害となっていると苦情を申し立てていた。 POLITICO “Supreme Court limits agency environmental reviews” (05/29/25) https://www.politico.com/news/2025/05/29/supreme-court-limits-agency-environmental-reviews-00374122

ヘグセス国防長官、国防総省試験局の人員を半減、新たなリーダーを任命

ピート・ヘグセス国防長官(Defense Secretary, Pete Hegseth)は、国防総省(Department of Defense)の上級指導部宛ての通達(5月27日付け)の中で、運用試験評価担当部長室(Office of the Director of Operational Test and Evaluation: ODOT&E)の規模を削減すると共により広範な組織再編の一環として新たに暫定部長を任命することを発表した。通達によれば、ODOT&Eの人員は、非軍人30名、軍人15名、上級リーダー1名になる。組織再編以前の人員は94名(非軍人82名、軍人12名)であり、今回の措置により50%以上削減される。国防総省は、今回の変更により、年間3億ドル以上を節約できると試算している。ODOT&Eは、国防総省内の兵器やプラットフォームの検証プロセスを監督する局で、軍にはそれぞれ試験チームがあるが、省レベルの局として政策の設定や、主要プログラムの監督などの責務を持つ。ヘグセス長官はまた、現在海軍の試験評価担当副部長(deputy for test and evaluation)であるキャロル・クエイド氏(Carroll Quade)をODOT&Eの部長職の実行者として任命した。 Defense News “Hegseth cuts Pentagon’s testing office in half, appoints new leader” (05/28/25) https://www.defensenews.com/pentagon/2025/05/28/hegseth-directs-reorg-of-pentagon-testing-office-appoints-new-leader/

カリフォルニア州、余剰の系統接続を使用することで発電容量倍増可能

カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)の研究者が発表した作業論文によれば、カリフォルニア州は、既存発電所の未活用系統接続地点に発電・蓄電設備を追加することで、クリーンエネルギーの導入を加速させ、数十億ドルを節約できる可能性があるという。論文は、「一般的に、再生可能エネルギー・火力発電所の双方において系統接続は十分に活用されていない」とし、州内の数百の既存の再生可能エネルギー及び火力発電所を分析した結果、余剰の系統接続を通じて、53ギガワット(GW)のクリーンエネルギー(風力、ソーラーを含む)と23GWの蓄電容量を追加できる可能性を特定した。本研究を有望視する専門家がいる一方、カリフォルニア独立系統運用機関(California Independent System Operator)は、本論文は、商業上の関心と実現可能性を大幅に誇張している可能性が高いとする。 Utility Dive “California could nearly double generation capacity using surplus interconnection: UC Berkeley report” (05/29/25) https://www.utilitydive.com/news/california-could-nearly-double-generation-capacity-using-surplus-interconnection-berkeley/749236/