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下院科学小委員会、連邦助成研究の公的アクセスに関する公聴会開催

下院の科学・宇宙・技術委員会(Committee on Science, Space, and Technology)の調査・監督小委員会(Subcommittee on Investigations and Oversight)は3月29日、連邦助成を受けた研究の論文は一定期間後に無料公開を義務付けるべきか否かを審議する公聴会を行った。論争となっているのは、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)が2008年以来受益者に義務付けている政策で、受益者はピアレビューを受けた論文を専門誌に掲載後、最長12ヶ月を待ってオンラインの無料アーカイブに掲載しなければならない。29日の公聴会で科学界の代表として証言した2名はNIHの義務付けに懐疑的で、「12ヶ月の待機期間があるとはいえ、無料で入手できるようになったら購読キャンセルが増える」と警告した。一方で、「NIH政策は出版社の事業を損なうことなく、記事へのアクセス増大につながっている」と、NIHの政策を支持する見解を示す証言者もいた。議会では現在、連邦助成研究の論文への無料アクセス義務付けについて、それを支持する法案と阻止しようとする法案がそれぞれ提出され議論を呼んでいる。 Science Insider “House Science Panel Examines Public-Access Policies” (3/29/12)

バイオセキュリティ国家科学諮問委員会(NSABB)、懸案となっていた鳥インフルエンザ論文の発表を勧告

バイオセキュリティ国家科学諮問委員会(National Science Advisory Board for Biosecurity: NSABB)は昨年12月、H5N1型鳥インフルエンザに関連した実験研究論文について、バイオテロなどの危険性から詳細の発表を控えるよう勧告していたが、その後提出された改訂論文を見直し、3月30日に、研究論文の全面的発表を勧告した。NSABBのポール・ケイム委員長代理(Paul Keim)は、「改訂原稿により、実験は当初見られていたほど危険ではないこと、そして研究を発表する方が恩恵が大きいことが明らかになった」と説明した。世界保健機関(World Health Organization: WHO)は2月に、「本インフルエンザ研究は、理論的なリスクよりも公衆衛生への効果の方が大きいことから全面的に発表されるべきである」との見解を示していた。 New York Times “Panel Says Flu Research Is Safe to Publish” (3/30/12)

オバマ政権と五大湖周辺州、オフショア風力プロジェクトの開発促進で合意

オバマ政権と五大湖周辺州(イリノイ、ミシガン、ミネソタ、ニューヨーク、ペンシルバニアの各州)は3月30日、五大湖におけるオフショア風力資源の効率的かつ責任ある開発の合理化を目的とした覚書(Memorandum of Understanding: MOU)に署名した。この取組みは、米国産エネルギーやエネルギー自立の強化、雇用創出に対するオバマ大統領のコミットメントに沿うものである。MOUにより連邦政府と五大湖周辺州の当局はオフショア風力プロジェクト提案の審査を協力して加速化することになる。具体的には、両当局により効率的かつ責任あるプロジェクト評価のための優先案件と勧告をまとめた行動計画が策定される計画である。五大湖周辺のオフショア風力エネルギー資源を開発することで、700ギガワット以上のオフショア風力発電の可能性を含め、様々な経済的・環境的効果の可能性が期待されている。 Energy.Gov “Obama Administration and Great Lakes States Announce Agreement to Spur Development of Offshore Wind Projects” (3/30/12)

国務省等、創造的な廃棄物管理解決策を募集

国務省(Department of State)及び「開始:無駄を超えて(LAUNCH: Beyond Waste)」フォーラムのパートナー機関は、現行の廃棄物管理制度や慣行を変革する可能性のある革新的なイノベーションを見つけることを目的として、コンペの実施を発表した。「開始:無駄を超えて」では、破壊的なイノベーションや行動変化、制度設計、政策や管理の改良などを通じて廃棄物問題の解決につながる革新的解決策を募集する。4月1日から5月15日までアイデアの受付が行われ、選出された10件のイノベーターが7月20日から22日まで米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)主催で行われる「開始:無駄を超えて」持続可能性フォーラムで技術ソリューションを発表する。「開始(LAUNCH)」は、世界的な持続可能性問題への革新的対処を特定し、提示し、支援する取り組みとして、国務省、NASA、米国国際開発庁(US Agency for International Development: USAID)、ナイキ社(NIKE)が合同で行っている事業である。 Department of State “U.S. Department of State and Partners Solicit Creative Waste Management Solutions” (4/3/12)

NIH、国立心臓・肺・血液研究所の新所長にゲーリー・ギボンズ氏を選出

国立衛生研究所(NIH)のフランシス・コリンズ所長(Francis S. Collins)は4月5日、NIHの国立心臓・肺・血液研究所(National Heart, Lung, and Blood Institute: NHLBI)の新所長として、ゲーリー・ギボンズ氏(Gary Gibbons)を選出したと発表した。ギボンズ氏は、ジョージア州アトランタ市にあるモアハウス医科大学(Morehouse School of Medicine)の心臓血管研究所(Cardiovascular Research Institute)の創設者及び所長、生理学部(Department of Physiology)学長、生理学・医薬教授を務めている。ギボンズ氏が所長を務める心臓血管研究所は、少数派民族の心臓血管医療に関連した優れた発見で知られている。ギボンズ氏は、2012年夏からNHLBI所長を務める予定である。NHLBIはNIH内で3番目に大きい機関で、年間予算は30億ドル以上、917名の連邦職員を抱える。ギボンズ氏はまた、NIHで自身の研究室を有し、少数派民族における予測医療やゲノム医療を中心とした研究を行う。現在、所長代理を務めているスーザン・シュリン氏(Susan B. Shurin)はギボンズ氏の就任後、NHLBI副所長に戻る。 NIH “NIH names Dr. Gary H. Gibbons director of the National Heart, Lung, and Blood Institute” (4/5/12)

NIHフォガティ国際センター、次世代医療研究者教育のため2,000万ドルを助成へ

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の国際部門であるフォガティ国際センター(Fogarty International Center: FIG)は、発展途上国における若手医師、獣医、歯科医、科学者のキャリア支援を目的として、メンター制度に基づく研究体験を提供する米国学術機関ネットワークを構築するべく、今後5年間で2,40万ドルを提供する計画を明らかにした。対象となるのは世界27の低・中所得国出身の若手医療研究者400人で、約1年に亘る研究フェローシップが提供される。「フェロー及び学者のためのフォガティ世界医療プログラム(Fogarty Global Health Program for Fellow and Scholars)」により、メンター制度に基づく医療研究教育を提供する5つの大学コンソーシアムに5年間で2,030万ドル(1コンソーシアムあたり約400万ドル)が提供される。また、NIHのその他の17機関も、この取り組みに資金提供を行う計画である。 NIH “NIH awards $20M over five years to train next generation of global health researchers” (4/4/12)

USPTOとNISTがIP理解評価ツールを公表

特許商標局(U.S. Patent & Trademark Office: USPTO)と米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)の製造拡大パートナーシップ(Manufacturing Extension Partnership: MEP)は3月30日、製造事業者や中小企業、アントレプレナー、個人発明家が各自の知的財産(IP)に関する知識を容易に評価できるウェブベースのツール、「IP理解評価ツール(IP Awareness Assessment Tool、http://www.uspto.gov/inventors/assessment/)」を公表した。多くの中小企業所有者や個人発明家達は知的財産権に関する認識が不十分で、それによってもたらされる機会を逃していることがしばしばある。そこでUSPTOとNISTのMEPは、知的財産権に関する知識の普及を目的として、IP理解評価ツールを開発した。利用者は、それぞれのプロジェクトや事業目標に沿った形でIP問題に関する認識を測定し、強化することができるようになる。 USPTO.Gov “USPTO and NIST Unveil New IP Awareness Assessment Tool” (3/30/12)

NSF、「コンピューティング探求」アワードで新たに4件の助成を発表

国立科学財団(National Science Foundation: NSF)のコンピューター・情報科学工学局(Directorate for Computer and Information Science and Engineering: CISE)は4月3日、「コンピューティング探求(Expeditions in Computing)」アワードとして、新たに4件のプロジェクトへの助成を発表した。各受賞チームは今後5年間で1,000万ドルを受益し、これはNSFによるコンピューター科学研究への投資としては最大規模となる。コンピューティング探求アワードは2008年に最初の助成が発表されて以来、これまでに14件の助成が行われ、その分野は多岐に渡る。今回助成が発表された研究分野は、ロボット工学及びスマートシステム(2件)、ビッグデータ関連の新技法及び手法(1件)、拡張的なプログラム設計及び検証(1件)となっている。今回の受益チームの主幹大学は、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology: MIT)、カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)、ペンシルバニア大学(University of Pennsylvania)、イェール大学(Yale University)となっている。 NSF “NSF Announces New Expeditions in Computing Awards” (4/3/12)

米政府、デュアルユースの可能性がある生物研究について新たな審査を義務付け

米国政府は3月29日、連邦政府機関に対して、重要性の高い病原体や毒素15件が関与する連邦助成研究について、その潜在的リスクを体系的に審査することを義務付ける新たな方針を公表した。これには、H5N1型鳥インフルエンザも含まれる。この新たな審査体制は、その利用方法に善悪の二面性がある研究について、「懸念対象研究のデュアルユース利用(dual use research of concern: DURC)」のリスク削減を意図したものである。今回の新DURC政策により、既にDURC政策を実施している国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)と疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention: CDC)ではその内容が拡大される他、機密扱いとなっていない生物研究への助成を行っているその他の連邦機関でも新DURC政策が導入されることになる。対象となる全ての連邦政府機関は、プロジェクト(提案中及び既に実施中のもの)を審査し、DURCの可能性が見つかれば、当該連邦機関、研究所、主席研究者は「リスク緩和計画」を策定することが求められる。 Science Insider “U.S. Requires New Dual-Use Biological Research Reviews” (3/29/12)

エネルギー長官、政権によるビッグデータ・イニシアチブの一環として新研究所設立を発表

エネルギー省(Department of Energy)のスティーブン・チュウ長官(Steven Chu)は3月29日、オバマ政権による「ビッグデータ研究開発イニシアチブ(Big Data Research and Development Initiative)」の一環として、500万ドルを投じてスケーラブル・データ管理・分析・視覚化(Scalable Data Management, Analysis and Visualization: SDAV)研究所」を設立すると発表した。ローレンス・バークレー国立研究所(Lawrence Berkeley National Laboratory: LBNL)が中心となり、6つの国立研究所と7つの大学が、スパコンによるデータの管理や視覚化を支援する新手法の開発に取り組む。これにより、科学者がエネルギー省の研究施設を使い、新たな発見につながることが期待されている。「科学的発見は、あらゆる研究や様々な分野において、新たな見識を求めて膨大なデータセットを効率的に管理、検索することが鍵となりつつある」とチュウ長官は述べた。 Wall Street Journal “U.S. Energy-Efficiency Program Falls Short, Report Says” (3/20/12)