合同国防イノベーション・オフィス、テキサス州オースティンでのプレゼンスを拡大

国防総省(Department of Defense)が技術部門との関係や投資を築き、業界への調整的なアウトリーチに取り組む中、空軍研究所(Air Force Research Library: AFWERX)、国防イノベーション・ユニット(Defense Innovation unit: DIU)、NAVALXは、テキサス州オースティンで、 新たな合同国防イノベーション(Joint Defense Innovation)ワークスペースを立ち上げる。キャピタル・ファクトリー(Capital Factory)に位置する合同スペースは、陸軍応用研究所(Army Applications Laboratory)やその他の政府イノベーション部門に隣接し、様々な組織での共同作業の機会を提供できる他、スタートアップ企業へのアクセス性も高まる。キャピタル・ファクトリーの創立者兼最高経営責任者(CEO)は、「DIUが2016年にオースティンに最初の政府イノベーションのプレゼンスを確立した。それが協調的な政府環境へとつながり、それによって地元の技術コミュニティとの偶然的な相互やり取りが可能になった」と述べる。このワークスペースは、アクセス性の高い「国防総省への玄関口」となり、参入のための障壁を低減させ、国家安全保障向けの人材と技術を活用しようとするイノベーション・コミュニティの取り組みの一環である。 Defense Innovation Unit “Joint Defense Innovation Office Expands Presence in Austin” (3/8/24)

米国アカデミー、連邦データシステムの調整を要請

米国アカデミー(National Academies of Sciences, Engineering, and Medicine)は、「世帯の所得と消費と富に関するデータ及び統計の統合システムの創出(Creating an Integrated System of Data and Statistics on Household Income, Consumption, and Wealth)」と題する報告書を発表した。報告書は、世帯の所得と富と消費についてより正確かつ一貫したデータと統計を作るため、連邦機関は全国的なデータインフラを開発するべきであると提案している。連邦データを調整することで、経済格差に関する全国データは改良され、米国世帯の経済状況のパターンを理解するための研究や幸福度を向上させることを意図した政策の経済的影響を理解する上でより良い情報提供が行われると期待されている。多くの連邦機関が世帯の所得/支出/富に関するデータと統計を提供しているが、それらの機関が提供する情報はしばしば異なる元データや手法を使って作成されているため、貧困や不平等、富における水準やトレンドの試算が異なることが珍しくない。矛盾する統計は、政策議論の混乱につながる可能性がある。報告書は、全国的なデータ・インフラを開発するために、短期的及び長期的勧告を提示している。 National Academies “Report Calls for a Coordinated Federal Data System to Better Measure Economic Disparities and Inform Policy” (3/26/24)

ITIF、「中国がロボティクス・イノベーションで先導的役割を担うのは近い」と分析

情報技術・イノベーション財団(Information Technology & Innovation Foundation: ITIF)は3月11日、「中国はロボティクス業界でどれほど革新的なのか?(How Innovative Is China in the Robotics Industry?)」と題する報告書を発表した。それによれば、米国は先端産業のイノベーションで知られ、中国はそのフォロワーと考えられているが、ロボティクス・イノベーションに関しては、中国企業が先導的イノベーターになるのは時間の問題であるという。ITIFは、中国のロボティクス業界の詳細な分析を行い、ロボティクス・イノベーションに関する世界的データを評価し、中国のロボティクス企業大手4社についてケーススタディを行った。その結果、報告書は、「中国はまだロボティクス・イノベーションのリーダーではないが、中国国内での生産と導入は急速に増加しており、中国政府は同業界を優先付けていることから、中国のロボティクス企業が最先端に着くのは時間の問題と考えられる」と結論している。 Information Technology & Innovation Foundation “China Is Close to Leading in Robotics Innovation, New ITIF Analysis Finds” (3/11/24)

NTIA、国家スペクトル戦略の次なるステップを発表

米国電気通信情報局(National Telecommunications and Information Administration: NTIA)は3月12日、「国家スペクトル戦略実践計画(National Spectrum Strategy Implementation Plan)」を発表した。国家スペクトル戦略の目標に到達するためのロードマップである。実践計画は、国家スペクトル戦略の中で特定された2,786メガヘルツのスペクトルについて、その潜在的な利用方法への適合性を判断するための研究の日程やマイルストーン、責任機関を詳述している。実践計画はまた、国家スペクトル戦略の目標に到達するためのアウトカムや責務を持つ連邦機関、スケジュールについても具体的に記述しており、これには調整と計画の強化や研究開発、労働力開発のための戦略的目的も含まれる。 National Telecommunications and Information Administration “NTIA Unveils Next Steps for National Spectrum Strategy” (3/12/24)

エネルギー省、土壌から重要マテリアルを採鉱する研究に1,000万ドルを発表

エネルギー省(Department of Energy)は3月21日、植物を使って土壌からニッケルを抽出する(「ファイトマイニング(phytomining)」と呼ばれる)取り組みを模索するため、最高1,000万ドルの資金を提供すると発表した。競争的な国内サプライチェーンを確立し、従来型の採鉱手法の補完とし、ニッケル輸入を低減することが目的である。エネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy: ARPA-E)が、予備的トピック(Exploratory Topic)として「ニッケルが豊富な土壌から採鉱するための植物過剰蓄積(Plant Hyperaccumulations TO Mine Nickel-Enriched Soils: PHYTOMINES)」と題する資金提供公募(FOA)を発表した。エネルギー省の「重要マテリアル評価(Critical Materials Assessment: CMA)」内にある重要マテリアルの中で、ニッケルは、米国内でのファイトマイニングの実行可能性を検証する上で理想的なターゲットとなっている。PHYTOMINIESプログラムは、農家、科学者、電池製造事業者、鉄鋼、採鉱業界などによるパートナーシップを奨励している。 Advanced Research Projects Agency-Energy “U.S. Department of Energy Announces $10 Million to Explore Using Plants to Extract Critical Materials from Soil to Support Domestic Supply Chain” (3/21/24)

2023年、クリーン電力導入が過去最高を記録

米国クリーン電力協会(American Clean Power Association: ACP)が3月7日に発表した報告書「クリーン電力年間市場報告(Clean Power Annual Market Report)」によれば、米国は昨年、過去最高の発電能力導入を記録した。業界は合計で33.8ギガワット(GW)の新規のクリーンエネルギー・プロジェクトを実施し、過去最高の年間記録であった2021年を12.5%上回った。ソーラー発電と貯蔵がこの大幅増加を主導した。米国内でグリッドにエネルギー供給しているクリーンエネルギーは262GWで、これは米国の6,800万世帯の電力供給に相当する。米国は現在、電力の16%を風力及びソーラーから生産している。報告書のキーファインディングとして、①ソーラー、風力、エネルギー貯蔵は、新規に導入された発電能力全体の77%を占める、②ユーティリティ規模のソーラーの導入は19.6GWに急増した、③エネルギー貯蔵能力はほぼ2倍増となった、などが挙げられている。 American Clean Power ” NEW REPORT: Record Year for U.S. Clean Power Installations in 2023″ (3/7/24)

エネルギー省、米国製コミュニティ・エネルギー・イノベーション・プライズの受賞者発表

エネルギー省(Department of Energy)は3月26日、「米国製 コミュニティ・エネルギー・イノベーション・プライズ(American-Made Community Energy Innovation Prize)」の第一フェーズ「概念フェーズ(CONCEPT Phase)」で、クリーン・エネルギー・エコシステム・トラック(Clean Energy Ecosystem Track)と製造エコシステム・トラック(Manufacturing Ecosystem Track)における受賞者(23チーム)を発表した。各チームは10万ドルの賞金を受け取り、今後のフェーズを通じてメンターシップやその他の支援サービスを受益する。コミュニティ・エネルギー・イノベーション・プライズは、社会的に不利なコミュニティのためのクリーン・エネルギー及び気候に関連する能力強化やイノベーション、アントレプレナーシップ、経済開発を支援するもので、①クリーン・エネルギー・エコシステム、②製造エコシステム、③大学(Collegiate)の3つのトラックで構成され、それぞれに目標と提出要件が定められている。CONCEPTフェーズの大学トラックの受賞者は2023年12月に発表された。受賞チームは、次の段階である「進展フェーズ(PROGRESS Phase)」へと進む。 Department of Energy “U.S. Department of Energy Announces First Round of Community Energy Innovation Prize Winners for the Clean Energy Ecosystem and Manufacturing Ecosystem Tracks” (3/26/24)

チャージXコンソーシアム、公共のEV充電スタンドにおける支払いの信頼性問題に対処

公共の電気自動車(EV)充電が広く利用されるようになる中、支払いプロセスが滞りなく行われることは重要である。EV充電の関係者によるトラブルシューティングを支え、信頼性の高い支払いプロセス・システムを確立するため、「全国充電経験コンソーシアム(National Charging Experience Consortium: ChargeX Consortium)」は、「公共のEV充電スタンドにおける支払いシステムのベスト・プラクティス(Best Practices for Payment Systems at Public Electric Vehicle Cyarging Stations)」と題する報告書を発表した。報告書は、EV充電の異なる支払い手法を調査した上で、ネットワーク問題や、ハードウェアの頑強さに関する問題、維持管理問題といった潜在的な問題について、業界が支持する複数のソリューションを提案している。チャージXコンソーシアムは、エネルギー/輸送合同局(Joint Office of Energy and Transportation: Joint Office(合同局))の資金提供を受け、アルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)を含む3つの国立研究所とEV充電業界の専門家、消費者提唱者、主要な関係機関の間で行われている共同作業。 Joint Office of Energy and Transportation “ChargeX Consortium Addresses Payment Reliability at Public EV Charging Stations” (3/5/24)

運輸省、EV充電器の標準の潜在的更新について情報を要請

運輸省(Department of Transportation)の連邦高速道路局(Federal Highway Administration: FHWA)は、便利で信頼性が高く、米国製で構成される全国電気自動車(EV)充電器ネットワークの構築に取り組むバイデン政権の活動の一環として、EV充電スタンドの最低標準と要件の更新について「情報の要請(Request for Information: RFI)」を発表した。米国自動車技術者協会(Society of Automotive Engineers: SAE)によるEV充電の新標準である「J3400」の実装により、いかなるサプライヤーもしくは製造事業者も、テスラ社(Tesla)が開発した「北米充電標準規格(North America Charing Standard: NACS)」のコネクターを利用、導入できるようになる。今回のRFIは、J3400のような新技術やイノベーションが、連邦資金を受益しているEV充電スタンドの最低標準及び要件に取り入れられることを確実にし、EV充電器ネットワークが消費者のニーズに対応することを確実にする助けとなる。 Joint Office of Energy and Transportation “New RFI to Gather Feedback from Consumers, Local Governments on Potential Update to EV Charging Standards.” (3/6/24)

米国の天然ガス生産、2023年に4%増加

米エネルギー情報局(Energy Information Administration: EIA)の「月間天然ガス(Natural Gas Monthly)」によれば、米国の天然ガス生産は2023年に4%(5.0Bcf/d)増加し、平均125.0Bcf/dとなった。2023年には、アパラチア(北東部)、バーミアン(テキサス州西部とニューメキシコ州)、ヘインズビル(ルイジアナ州及びテキサス州)の3地域が、米国内の天然ガス生産全体の59%を占めた。これは2022年と似た傾向である。一方、2024年は緩やかな生産縮小が予想されており、EIAの短期エネルギー概況(Short-Term Energy Outlook)によれば、乾性天然ガス生産は平均約103Bcf/dと予想されている。これは、天然ガスの低価格と、比較的安定したリグ数が要因である。 Energy Information Administration “U.S. natural gas production grew by 4% in 2023, similar to 2022” (3/27/24)