エネルギー省、「リサイクル前のRe-Xプライズ」のフェーズ1受賞者を発表

エネルギー省(Department of Energy)の先端マテリアル及び製造技術局(Advanced Materials and Manufacturing Technologies Office: AMMTO)は6月17日、「リサイクル前のRe-Xプライズ(Re-X Before Recycling Prize)」のフェーズ1の受賞者を発表した。同プライズは、リサイクルする前に、リユース/リペア/リファービッシュ(改修)/リマニュファクチャリング(再製造)/リパーパス(再利用)を通じて製品またはそのパーツの寿命を延長する革新的な手法を特定するコンペである。コンペは3つのフェーズを通じてイノベーションを進展させ、ライフサイクルにおけるエネルギー使用や排出を削減し、新興のクリーン・エネルギー技術の循環サプライチェーンを強化し、新規原料の需要を低下させることを目指す。フェーズ1の参加者は、新規もしくは拡大されたRe-Xサプライチェーンに導入することで、環境及びコミュニティに大幅な恩恵をもたらすと考えられるイノベーションを競った。フェーズ1の受賞者は5万ドルの賞金と、国立研究所によるコンサルティング(最高5,000ドル)を受益する。また、フェーズ2の応募が開始され、フェーズ1の受賞者及び新規の参加者が応募できる。フェーズ2では、それぞれの概念を進展させることに取り組む。 Department of Energy “DOE Announces Phase 1 Winners of Re-X Before Recycling Prize To Extend Product and Part Lifetimes and Promote Circularity” (6/17/24)

ウィスコンシン州、1億ドルの投資ファンドを開始

ウィスコンシン州は、スタートアップ及びアントレプレナーに5,000万ドルを投資し、更に多くの企業が州内で成長することに期待している。今般、同州のトニー・エバース知事(Tony Evers)とウィスコンシン州経済開発コーポレーション(Wisconsin Economic Development Corporation: WEDC)の最高経営責任者(CEO)であるミッシー・ヒューズ氏(Missy Hughes)が、ウィスコンシン投資ファンド(Wisconsin Investment Fund)の創設を発表した。エバース知事によれば、ウィスコンシン投資ファンドは、連邦政府による「州中小企業クレジット・イニシアチブ(State Small Business Credit Initiative)」による5,000万ドルを使用すると共に、民間投資家が5,000万ドルを拠出し、合計1億ドルのファンドとなる。ファンドの主な焦点先は、バイオヘルスである。米国経済開発局(U.S. Economic Development Administration)は昨年、ウィスコンシン州を、パーソナライズト医薬とバイオヘルス技術の地域技術ハブ(Regional Technology Hub)として指名し、それによって新たに最高7,500万ドルの連邦研究開発資金への道が開かれた。同州は、州内及びイリノイ州にある5つのファンドをウィスコンシン投資ファンドの一部として選出しており、更にもう1つのファンドを近いうちに選出する予定である。 The Center Square “Wisconsin launches $100M Wisconsin Investment Fund” (5/29/24)

ミシガン州、より革新的なミシガン州を構築するための新措置を発表

ミシガン州のグレッチェン・ウィットマー知事(Gretchen Whitmer)は5月30日、マキナック政策会議(Mackinac Policy Conference)で基調講演を行い、ミシガン州の未来を構築するイノベーターやアントレプレナーを支援するための新たな措置を発表した。それらは次の通り。①ミシガン経済開発コーポレーション(Michigan Economic Development Corporation: MEDC)の新たなチームメンバーとして、最高イノベーション・エコシステム担当官(Chief Innovation Ecosystem Officer)職を新設し、ベン・マーキオンナ氏(Ben Marchionna)が就任する。②ミシガン州が直面している最大の問題に対処し、解決に取り組むイノベーターを支援することを目的として、売り込みコンペの「ピッチMI(PitchMI)」を開催する、③州内のインフラをイノベーションに活用すべく、州当局に、州内の技術/設備/施設をカタログ化し、それらを必要とするイノベーターが利用できるよう所有者と共に取り組むことを指示した行政命令に署名した。 Michigan Economic Development Corporation “Gov. Whitmer Announces New Actions to Build a More Innovative Michigan” (5/30/24)

アマゾン社、生成AIのスタートアップに2億3,000万ドルを投資

アマゾン社(Amazon)は、生成AIを用いたアプリケーションの構築に取り組むスタートアップに最高2億3,000万ドルを投資することにコミットすると表明した。この投資(そのうち約8,000万ドルは、同社の第2回「AWS生成AIアクセラレータ・プログラム(AWS Generative AI Accelerator program)」に支出)を通じて、AWSを、製品やアプリ、サービスのための生成AIモデルを開発するスタートアップにとっての魅力的なクラウド・インフラ選択肢として位置付けることを狙いとしている。新しい資金の大半は、アクセラレータ・プログラムのための資金全体も含め、AWSインフラのコンピューティング・クレジットという形態で提供されるため、グーグル・クラウド(Google Cloud)やマイクロソフト・アジュール(Microsoft Azure)など、その他のクラウド・サービス・プロバイダへ移行することはできない。また、今年の生成AIアクセラレータ・プログラムのコホートとなるスタートアップは、プログラムのパートナーであるエヌビディア社(Nvidia)の専門家及び技術へのアクセスも得られる。 Tech Crunch “Amazon says it’ll spend $230 million on generative AI startups” (6/13/24)

BARDA、ネクストジェン・プロジェクトの下、ワクチン臨床試験に最高5億ドルを提供

厚生省(Department of Health and Human Services: HHS)の戦略的準備・対応局(Administration for Strategic Preparedness and Response)の一部であるバイオメディカル先端研究開発局(Biomedical Advanced Research and Development Authority:BARDA)は、ネクストジェン・プロジェクト(Project NextGen)の下、最高5億ドルを提供すると発表した。新型コロナ(COVID-19)の症状を防ぐ点鼻スプレーもしくは錠剤として投与される新規のワクチンの評価を行うフェーズ2bの臨床試験を計画及び実施するための資金として提供される。今回、BARDAをサポートする「ラピッド・レスポンス・パートナーシップ・ツール(Rapid Response Partnership Vehicle: RRPV)」コンソーシアムを通じて受益するのは、①経口錠剤ワクチン候補の開発に取り組むヴァクサート社(Vaxart)(最高4億5,300万ドル)、②経鼻ワクチン候補の開発に取り組むキャッスルバックス社(Caslevax)(約3,400万ドル)、③経鼻ワクチン候補の開発に取り組むサイアンヴァク社(Cyanvac)(約4,000万ドル)の3社。 Department of Health and Human Services “BARDA awards up to $500 million in Project NextGen funding for vaccine clinical trials” (6/13/24)

米国発明者アカデミー、2023年の米国の上位100大学を発表

米国発明者アカデミー(National Academy of Inventors: NAI)は、「米国の特許を取得した米国の上位100大学(Top 100 U.S. Universities Granted U.S. Utility Patents)」(2023年版)を発表した。NAIが発表する年間ランキングで、米国内でイノベーションと発明の進展で大きな役割を担っている米国の大学を称賛するものである。ランキングによれば、1位から順に、カリフォルニア大学理事会(The Regents of the University of California)(取得した特許数546件)、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology)(365件)、テキサス大学システム(The University of Texas System)(235件)、パーデュー大学(Perdue University)(201件)、スタンフォード大学(Stanford University)(199件)となっている。NAIは2013年から「世界の上位100大学(Top 100 Worldwide Universities)」ランキングを発表しており、昨年から、同ランキングを補完するものとして、「米国の上位100大学」ランキングが発表された。 National Academy of Inventions “2023 Top 100 US Universities Announced by NAI” (6/4/24)

グリッド運用者、地域間連携を効果的に利用できておらず

国立再生可能エネルギー研究所(National Renewable Energy Laboratory: NREL)が6月4日に発表した報告書「地域間送電のシステム価値を実現するための障害と機会(Barriers and Opportunities To Realize the System Value of Interregional Transmission)」によれば、米国のユーティリティ機関及びグリッド運用者は、地域間の相互接続送電の利点を十分に活用できずにおり、それは電力費用の上昇と、潜在的なグリッドの信頼性の低下につながっている。グリッド運用者の間で資源を共有するための枠組みを策定することは、既存の地域間送電をより効果的にするソリューションの一つであると、報告書は分析している。また、地域間の送電の長期的かつ変革的な選択肢として、全国的な地域間送電計画を実施すること、国家グリッド運用機関を創出してネットワーク計画やスケジューリング、資源の適切性の監督を行うことなどを挙げている。 Utility Dive “Grid operators fail to effectively use interregional ties, increasing costs, hurting reliability: NREL” (6/7/24)

9GWのオフショア風力により、ニューイングランド地域の電力利用者は年間6.3億ドルを節約

シナプス・エネルギー・エコノミクス社(Synapse Energy Economics)が作成し、シエラ・クラブ(Sierra Club)が6月4日に発表した報告書によれば、マサチューセッツ州、コネチカット州、ロードアイランド州が2030年までに合同で9ギガワット(GW)のオフショア風力を導入した場合、ニューイングランド地域の利用者(料金支払者)は平均で年間6億3,000万ドルを節約できる可能性がある。更に、中程度の天然ガス価格のシナリオの場合、年によっては正味節約が13億ドルを超える可能性がある。北東部の大手開発事業者であるオーステッド社(Ørsted)の幹部は、「ニューイングランドの南部沖は、世界でも有数のオフショア風力に有利なエリアの一つである」と述べる。コネチカット、マサチューセッツ、ロードアイランドの3州は、昨年10月に覚書に署名して以来、合同でオフショア風力を調達することに取り組んでいる。各州におけるオフショア風力の導入目標は異なるが、最近の合同公募では合計6GWを目指している。 Utility Dive “9 GW of offshore wind could save New England ratepayers $630M on average a year: report” (6/6/24)

イリノイ州の再生可能エネルギー計画、グリッド強化技術を奨励

イリノイ州商務委員会(Illinois Commerce Commission)は5月30日、「再生可能エネルギー・アクセス計画(Renewable Energy Access Plan: REAP)」を最終的に採択した。これは、ユーティリティ機関及び地域の送電事業者に、今後の送電計画には、送電線のダイナミック・レーティング(Dynamic Line Rating)(気象条件などを基にリアルタイムで送電可能容量を算出する)などのグリッド強化技術のより良い統合を検討するよう要請するもので、同技術の推進派にとっては後押しとなる。REAPは、送電と相互接続が、イリノイ州の2050年までの脱炭素化目標にとって障害にならないようにするためのロードマップとして機能する。州の規制当局がグリッド強化技術の使用について規定したのは、今回のイリノイ州が初めてであるが、そうした動きは近隣州を中心に今後も広がると、環境法と政策の法律専門家は見ている。 Utility Dive “Illinois renewables plan encouraging grid-enhancing technologies could be national model, group says” (6/6/24)

エバーソース・エネルギー社のマサチューセッツ州にある地熱システムが稼働、米国初

ユーティリティ企業のエバーソース・エネルギー社(Eversource Energy)がマサチューセッツ州フラミングハムに所有するネットワーク化された地熱システムが6月4日、稼働した。米国で初めての地熱システム・ネットワークの稼働となる。約1,500万ドルの地下ヒートポンプによるネットワークは、36件の建物を、化石燃料を使用せずに冷暖房することができるという。全国の意思決定者が、近隣地域全体を脱炭素化できる可能性を持つ技術として地熱システム・ネットワークに注目しており、2年間のパイロットとして実施される今回のプロジェクトは、その他のコミュニティに教訓を提供することを狙いとしている。地熱システム・ネットワークは、一定した地中温度(華氏55度前後)に依存している。埋設されたパイプは、冬季には暖気を住宅へ移送し、夏季には暖気を住宅から移送する他、一つの建物で超過した暖気を別の建物で利用できるよう移送したりする。地熱システム・ネットワークは、一部の大学構内や開発拠点で利用されているが、ユーティリティ機関による導入はさほど進んでいない。その理由は、ユーティリティ部門は規制が厳しいためである。しかし、地熱エネルギー・ネットワークの専門家によれば、一部の地域では変化しつつあり、6州では、ユーティリティ機関による地熱エネルギー・ネットワークのパイロットを認可または義務付ける法律が可決されており、6州でそうした法案が提出されている。 Utility Dive “Eversource Energy’s Massachusetts geothermal system is a US first” (6/6/24)