ロボタクシー市場、ウェイモが首位 中国勢が台頭

アクシオス(Axios)は6月18日、ロボタクシー市場においてアルファベット社(Alphabet)傘下のウェイモ(Waymo)が首位を獲得したと報じた。自動運転車(Autonomous vehicles: AV)の調査会社のアウトンミー社(Autnmy AI)が新たに発表したデータベースに基づくもので、この後を中国の3企業、百度社(Baidu)のアポロ・ゴー(Apollo Go)、ポニー・エーアイ(Pony.ai)、ウイーライド(WeRide)が続き、テスラ社(Tesla)やズークス社(Zoox)を引き離した。独自のAIアルゴリズムを用いた評価で、収益ベースに基づいた完全AV商用化実績を重視した結果、週50万回以上の有料乗車実績を持つウェイモが1位となった。中国勢はウーバー社(Uber)などの配車大手と提携し、欧州やアジア、中東で有料サービスを展開して規模を拡大した。一方、テスラ社はオースティン、ヒューストン、ダラスの3都市で完全無人ロボタクシーを運行して5位につけたものの、規制の制約から急速な規模拡大には至っていない。 Axios “Robotaxi rankings show Waymo lead, China’s rise” (06/18/26) https://www.axios.com/2026/06/17/robotaxi-rankings-waymo-china

米国主導の国際的なAI安全基準策定へ G7でトップ会談

アクシオス(Axios)は6月18日、フランスで開催中の主要7カ国首脳会議(G7サミット)において、トランプ大統領が人工知能(AI)企業CEOらと米国主導のAI国際基準策定について議論したと報じた。デジタル時代をテーマとしたワーキング・ランチには、マルコ・ルビオ国務長官(Marco Rubio)ほか、オープンAI社(OpenAI)のサム・アルトマン氏(Sam Altman)やグーグル社(Google)のデミス・ハサビス氏(Demis Hassabis)、アンソロピック社(Anthropic)のダリオ・アモディ氏(Dario Amodei)といった業界トップらが参加した。最先端モデルへの継続的なアクセス確保に向け、民主主義を掲げる各国とAI研究所が安全基準確立に向けた「国際フォーラム」創設に向け連携を進めているとし、大統領は会見で「世界をリードしている」と成果を強調した。大統領はこれまで規制に寛容な環境を繰り返し求めてきたが、最近の動きを受け「非常に慎重になる必要がある」と述べるようになるなど、記事は、その姿勢が変化しつつあると指摘している。 Axios “Trump and AI CEOs discuss global AI rules” (06/18/26) https://www.axios.com/2026/06/17/trump-ai-ceos-global-ai-rules

ウエアラブル生体センサーの臨床展開へ課題特定 SEMI報告

国際半導体製造装置材料協会(Semiconductor Equipment and Materials Institute:SEMI)は6月17日、ウエアラブル生体センサーを日常の健康管理レベルから臨床現場で承認される医療ソリューションへと発展させるため、技術イノベーションと大規模臨床展開におけるシステム上の障壁を検証したと発表した。半導体技術やエッジコンピューティングと人工知能(AI)を融合したエッジAIの進歩でウエアラブル機器開発は急速に進んでいるものの、半導体部品の統合不全が臨床現場で要求される性能開発を阻んでいる。センサーの核となる両分野の測定技術は類似しているが、検証要件やデバイス用途、規制枠組みが異なる上、生体信号の取得精度のばらつきやソフトウェアの相互運用性、データプライバシー、不透明な経済的インセンティブ、後付けのサイバーセキュリティといった複雑な課題が統合を遅らせているという。データの信頼性と明確さが不可欠とし、構造的課題への対応が必要性を強調しており、SEMIは産学官一体での分野横断的な連携を呼びかけている。 SEMI “SEMI Smart MedTech Initiative Identifies Obstacles and Opportunities to Scale Wearable Biosensors for Clinical Use” (06/17/26) https://www.semi.org/en/semi-press-release/semi-smart-medtech-initiative-identifies-obstacles-and-opportunities-to-scale-wearable-biosensors-for-clinical-use

対中影響力阻止に12億ドル、成果評価の徹底を GAO提言

政府説明責任局(Government Accountability Office:GAO)は6月17日、国務省(Department of State)と国際開発庁(U.S. Agency for International Development:USAID)が2020~2023年度に実施した中国の影響力に対抗するプログラムについて、約470事業に総額12億ドル近くを拠出したものの、包括的な成果評価が行われていないと報告した。2020年以降、世界における中国の影響力への対抗措置に議会は16億ドル以上の予算を命じ、両機関は経済的圧力や軍事輸出への対抗する事業へ資金を配分してきたが、事業の選定段階で専門家らの知見を義務付けていなかった。管理データにも誤りがあり、一部事業の実施期間や資金使途の詳細も把握できていないという。また、成果評価の枠組み構築も大統領令による外国援助資金の執行停止などを受けて初期段階で停滞しており、効果検証の仕組みが欠如していることが判明した。GAOは資金配分の最適化に向け、専門家意見の反映や包括的なデータ収集、成果評価プロセスの開発などを勧告し、同省はこれに同意している。 GAO “Countering China: Agencies Provided Over $1 Billion but Have Not Assessed Overall Results of Projects” (06/17/26) https://www.gao.gov/products/gao-26-107822

政府職員が11%減、大統領令で25万人超削減 GAO報告

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は6月17日、2024年12月から2026年1月にかけての連邦機関全体の職員数が11%減の25万6,000人となったと発表した。連邦職員数の削減を目指す2025年の大統領令を受け、各機関が自主退職や早期退職への優遇措置、人員削減の実施、大半のポストでの採用制限といった措置を進めてきたことによるもので、2025年の主要22連邦機関における離職数は約37万8,000人に上り、採用数も一時雇用職員を含めて約12万7,000人にとどまった。特に22機関中18機関で10%以上の減少となり、その規模は機関ごとに異なるものの、国土安全保障省(Department of Homeland Security)が約1%、教育省(Department of Education)の45%超に及んだ。なお、人事管理局(Office of Personnel Management: OPM)は職員データの収集と公開を進めており、2026年に開設したウェブサイトを通じて、月次データ提供やユーザー独自のカスタムレポート作成機能の拡充を行なっている。 GAO “Federal Agency Workforce Changes: Update for July 2025 to January 2026” (06/17/26) https://www.gao.gov/products/gao-26-108583

ISS退役後の民間移行、低軌道での有人活動に空白リスク GAO指摘

政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は6月17日、航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)が計画する国際宇宙ステーション(International Space Station: ISS)から民間ステーションへの移行について、地球低軌道(low-Earth orbit: LEO)での有人活動が一時的に途絶えるリスクがあると報告した。2030年のISS退役を見据え、民間企業6社と後継ステーションの開発を進めているが、開発が想定より長期化し、その遅れから運用の空白期間が生じる可能性があるという。LEO上における国のプレゼンス確保にも影響することから、GAOは空白期間の発生確率や継続時間評価や、2030年以降のISS運用延長を視野に入れた場合の予算への影響やリスクを含む意思決定プロセスを明確に文書化するようNASAに勧告した。これに対しNASAは、追加の輸送機を確保するための予算編成期間を考慮し、2027年に移行への準備状況を見極める評価を行う必要があると回答している。 GAO “Low-Earth Orbit: NASA Faces Impending Decisions for Replacing International Space Station with Commercial Stations” (06/17/26) https://www.gao.gov/products/gao-26-107805

内務省、インベナジー社関連会社と和解合意 天然ガスと地熱開発へ充当

内務省(Department of the Interior)は6月17日、独立系電力インフラ大手のインベナジー社(Invenergy)関連会社との和解合意に達したと発表した。同社は総額7億6,500万ドルに上るニューヨーク湾、カリフォルニア州中央沿岸、メイン湾における洋上風力発電リース契約4件を自発的に解約し、インディアナやウィスコンシン、アイオワ、カンザス、ミズーリの5州における天然ガス火力発電所の開発や、西部における地熱発電プロジェクトにその資金を再投資する。トランプ大統領の「エネルギー支配政策(Energy Dominance Agenda)」の推進を反映した動きで、ダグ・バーガム内務長官(Doug Burgum)は、高コストで不安定な洋上風力リースを終了し、ベースロード電源となる確実なエネルギーインフラへ投資を回すことで消費者のコスト削減につなげたいと説明した。同省は、今後も市場環境の変化に対応しつつ、商業的に合理的なスケジュールで顧客需要を満たす事業への資本投入を進めるとし、国内エネルギーの活性化を図る意向を示している。 Department of Interior “Interior Announces New Energy Agreement to Strengthen American Energy Security and Lower Costs” (06/17/26) https://www.doi.gov/pressreleases/interior-announces-new-energy-agreement-strengthen-american-energy-security-and-lower

NIST、AIを活用した半導体材料開発に5億ドル支援

米国標準技術研究所(National Institute of Standards and Technology:NIST)は6月17日、サンドボックスAQ社(SandboxAQ)と5億ドルの資金提供に関する正式契約を締結したと発表した。CHIPS・科学法(CHIPS and Science Act)に基づく人工知能(AI)を活用した革新的な半導体材料の開発加速に向けたもので、物理・化学シミュレーションとAI最適化を組み合わせた同社の材料探索基盤開発により、開発期間の大幅短縮につなげる。特に次世代半導体製造に不可欠な4つの分野に焦点を当てており、環境毒性が懸念されている有機フッ素化合物「PFAS」の代替品開発や、中国が世界生産の多くを支配するネオジウム磁石に対抗するレアアース(希土類)を使わない磁石の創出、工場用バックアップ電源用代替バッテリーや高純度触媒の開発を行う。なお、今回の投資に伴う政府による同社の少数株式取得については、国民への利益還元が目的と説明した。同研究所は引き続きマイクロエレクトロニクス技術に関する提案募集を行なうとし、申請を募っている。 NIST “Department of Commerce Announces Definitive Agreement with SandboxAQ for a $500 Million CHIPS R&D Award to Accelerate Al-Driven Semiconductor Materials Discovery” (06/17/26) https://www.nist.gov/news-events/news/2026/06/department-commerce-announces-definitive-agreement-sandboxaq-500-million

NTIA、建国250年記念でロボット工学会議開催 競争力強化へ

国家電気通信情報局(National Telecommunications and Information Administration:NTIA)は6月16日、建国250年を記念したロボット工学会議を開催したと報告した。今春に開催された会合には業界、政府関係者約100名が集まり、ロボット及びドローン製造の国内開発における障壁特定に向けた取り組みや同産業が直面する課題などについて議論を展開した。同分野は2033年までに190億ドル規模の成長が予測されており、参加者からは投資の促進や税制優遇、最先端のデジタルインフラ整備を求める声が相次いだ。また、サイバーセキュリティなどの高度専門人材の不足や、海外依存といった供給網の脆弱性に関する指摘もあり、国内生産支援や教育訓練拡充が強調された。さらに、敵対国によるロボット産業の急速な成長対応に向け、連邦政府の研究優先順位やそれに合わせた規制の調整を求める意見が挙がった。NTIAは今年後半にドローンに関する同様の会合を予定しており、無人システムの能力向上に向けた連邦政策のあり方について意見を募る方針である。 NTIA “NTIA’s Robotics Convening in Commemoration of 250 Years of U.S. Innovation” (06/16/26) https://www.ntia.gov/blog/2026/ntia-s-robotics-convening-commemoration-250-years-us-innovation

CSET、AI開発労働力の推計に関する報告書を公開

安全保障・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology: CSET)は6月、国内の人工知能(AI)開発労働力を特定し、その雇用規模を推計した報告書を発表した。AIシステムの設計や訓練、最適化(ファインチューニング)、拡張、展開に直接携わる人材を「AI人材」と定義して分析した。これを元にCSETが開発した機械学習ツールを用いて、2010年1月から2026年2月までの米国求人データを分析したところ、2010年以降のAI開発関連の求人は約160万件(うち2025年は33万1,445件)に上り、2026年3月時点のAI開発労働者数は約51万9,000人となることが明らかになった。これは米国の総労働需要及び総雇用の1%未満にとどまり、AIシステムを構築する技術労働力は、従来想定よりも小規模かつ専門化している実態が浮き彫りとなった。CSETは今後、独自の人材追跡ツール「パスワイズ(PATHWISE)」などにこの定義を組み込んで、実証的な根拠を提供し、効果的な教育パイプラインや人材育成政策策定への提言に役立てる方針である。 CSET “Identifying the AI Development Workforce” (06/XX/26) Identifying the AI Development Workforce