原子力科学諮問委員会(NSAC)、ニューヨーク州にある重イオン衝突型加速器の閉鎖を勧告

エネルギー省(Department of Energy)における物理学研究予算削減を受け、同省の原子力科学諮問委員会(Nuclear Science Advisory Committee: NSAC)は、3件の高額研究プロジェクトのいずれを廃止すべきかについて検討する任務を負った。対象となったのは、ニューヨーク州にある重イオン衝突型加速器(Relativistic Heavy Ion Collider: RHIC)、バージニア州で現在改装中の連続電子ビーム加速器施設(Continuous Electron Beam Accelerator Facility: CEBAF)、ミシガン州で建設中の希少同位体ビーム施設(Facility for Rare Isotope Beams: FRIB)で、CEBAFには既に資金拠出が行われており、FRIBはミシガン州から多額の資金を得ていることなどから、RHICの閉鎖勧告が決定された。これが最終決定とはならないが、エネルギー省は従来、委員会の勧告に従う傾向がある。 Phys.org “NSAC to recommend closing BNL Relativistic Heavy Ion Collider facility” (1/30/13)

スティーブン・チュウ・エネルギー長官が退任へ

エネルギー省(Department of Energy)のスティーブン・チュウ長官は2月1日、同省の職員向けに書簡を発表し、過去4年間における様々な進展を強調すると共に、退任する意向を明らかにした。書簡の中でチュウ長官は、4年前はビジョンに過ぎなかったエネルギー高等研究局(Advanced Research Projects Agency-Energy:ARPA-E)を実現したことや、サンショット・チャレンジ(SunShot Challenge)や電気自動車チャレンジ(EV Everywhere Challenge)などの大型コンペの実施などを過去4年間の成果として挙げた。福島県での原発事故への対応も触れられている。チュウ長官は基本的には2月末まで在任するとしているが、次期長官が決まるまで在任する可能性も示唆している。 Department of Energy “Letter from Secretary Steven Chu to Energy Department Employees Announcing His Decision Not to Serve a Second Term” (2/1/13)

スマートグリッド市場は2018年までにほぼ2倍に成長するとの予測

ブルームバーグ・ニュー・エネルギー・ファイナンス(Bloomberg New Energy Finance)によれば、米国のスマートグリッド市場は2012年に収縮(2011年の51億ドルから2012年は43億ドル)したものの、世界的には7%増の139億ドルに成長したという。この成長を牽引したのは中国市長で、14%増の32億ドルとなった。中国は2013年に米国を抜いて世界最大市場になると予測されている。また、スマートグリッド市場の成長率は今後、年間10%と予測されており、2018年にはほぼ2倍の252億ドルに達すると予測されている。 Smart Grid News “Smart grid market will nearly double by 2018, with main growth in China” (1/30/13)

国土安全保障省、31億ドル規模のバイオウォッチ・プログラムで提案要請の草案を発表

国土安全保障省(Department of Homeland Security:DHS)は、31億ドル規模となることが予想されているバイオウォッチ・第3世代プログラム(BioWatch Gen-3 program)の第一段階について、提案要請(request for proposals: RFP)の草案を発表した。草案に対するコメントを2月11日まで受け付ける。DHSの健康問題局(Office of Health Affairs)が本プログラムを運営しており、大気を監視して生物学的及び化学的脅威を検知するバイオ検知器の自律ネットワークの構築を目指している。本プログラムは2003年に開始され、第3世代となる今回のプログラムでは、屋内外の対象範囲の拡大や検知時間の短縮などを狙いとする。最終的なRFPは今年第3四半期に発表される予定である。 Washington Technology “DHS releases first draft for $3.1B BioWatch program” (1/28/13)

スマートグリッド投資グラントの効果に関する報告書が発表される

エネルギー省(Department of Energy)の配電・エネルギー信頼性局(Office of Electricity Delivery and Energy Reliability)は、米国景気対策法(American Recovery and Reinvestment Act of 2009: ARRA)の資金によって行われたスマートグリッド投資グラント(Smart Grid Investment Grant: SGIG)プログラムの効果に関する4件の報告書を公表した。今回発表された報告書は、「配電自動化技術及びシステムの適用による信頼性向上」などスマートグリッドで鍵となる4つの応用分野を対象にしており、今年後半には5件目となる報告書の発表が予定されている。 Department of Energy “Reports on the Impact of the Smart Grid Investment Grant Program Now Available” (1/29/13)

レイ・ラフード運輸長官が退任へ

オバマ政権で唯一の共和党員であるレイ・ラフード運輸長官(Ray LaHood)は1月29日、同長官を退任することを発表した。携帯電話を使用しながらの運転の危険性を強く主張し、安全第一を信念とし、全ての州を訪問するという決意を示していたラフード長官は、これまでの運輸長官に比べて注目される運輸長官となった。イリノイ州選出下院議員であったラフード長官は、オバマ大統領との親交も厚い。大統領府はラフード長官の後任について明言していないが、候補としは、ロサンゼルス市のアントニオ・ビヤライゴーサ市長(Antonio R. Villaraigosa)や元ペンシルバニア州知事のエドワード・レンデル氏(Edward G. Rendell)らの名前が上がっている。ラフード長官は、次の長官が決まるまで留任する。 Washington Post “Ray LaHood stepping down as U.S. transportation secretary” (1/29/13)

8名の上院議員、広範な超党派移民改革計画を発表

8名の上院議員による超党派グループは1月28日、米国内で違法滞在となっている学生を対象に市民権取得への道を容易にし、米国の大学院を卒業した外国人学生が米国内で労働することを容易にする移民改革計画「超党派による包括的移民改革の枠組み(Bipartisan Framework for Comprehensive Immigration Reform)」を発表した。これに参加した上院議員は、民主党議員4名、共和党議員4名となっている。ただし、同計画に基づく法案が議会で支持を得られるかどうかは不明である。 The Chronicle “8 Senators Unveil a Broad, Bipartisan Plan for Immigration Overhaul” (1/28/13)

ハーキン上院議員の引退でNIHは強力な支持者を失う

上院のトム・ハーキン議員(Tom Harkin、アイオワ州選出民主党)は1月26日、2014年11月の選挙には出馬しないと発表し、議員生活から引退することを明らかにした。現在、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の予算を設定する委員会と医療や教育、労働における連邦政策を監督する委員会の長である同議員は、長年にわたってNIHの擁護者であり、NIHはそれを失うことになる。ハーキン議員は共和党議員(当時)の同僚であったアーレン・スペクター議員(Arlen Specter、ペンシルバニア州選出)と二人三脚でNIHの擁護に取り組み、1998年から2003年の間にNIHの予算を2倍にすることなどに成功した。今後の議会における(非公式な)中心的NIH支援議員としては、バーバラ・ミクルスキー議員(Barbara Mikulski、メリーランド州選出民主党)の名前が挙がっている。 Science Insider “With Senator Harkin’s Retirement, NIH Loses a Champion” (1/28/13)

カリフォルニア大学バークレー校総長、引退後は全国的な公立大学向けイニシアチブを主導へ

カリフォルニア大学バークレー校(University of California at Berkeley)のロバート・バージュノー総長(Robert J. Birgeneau)は、6月に総長を引退した後、政策研究センターであるアメリカン・アカデミー・オブ・アーツ・アンド・サイエンス(American Academy of Arts and Sciences)による「リンカーン・プロジェクト:公立高等教育における卓越性とアクセス(the Lincoln Project: Excellence and Access in Public Higher Education)」を主導する。同プロジェクトは、公的資金の削減や新技術の台頭、学生の人口層が変化する中で、連邦政府や民間業界、財団は公立大学をどのように支援すべきか、また公立大学が実施できる改革案の開発などに取り組む。バージュノー総長は、リンカーン・プロジェクトによる最初の提案は1年以内に行いたいと述べた。 Los Angeles Times “UC Berkeley chancellor to head initiative for public universities” (1/28/13)

連邦巡回裁判所、「EPAの非現実的なバイオ燃料目標が精製所に打撃」と裁定

環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)は毎年再生可能燃料予測に基づき、精製所や輸入業者、混合業者が利用すべき燃料量を定めた「再生可能燃料基準(Renewable Fuels Standard)」を発表しているが、米国コロンビア特別区巡回控訴裁判所(U.S. Court of Appeals for the D.C. Circuit)は1月25日、EPAが定めたセルロース系バイオ燃料の利用義務付け基準は過度に楽観的で誤っていると裁定し、提訴した米国石油研究所(American Petroleum Institute)の訴えを認めた。裁判所は、「EPAは、イノベーション促進を意図しながら未来の技術に基づき基準を設定する法的権限を有しているが、本件ではEPAは燃料の購入を余儀なくされる『捕虜的消費者』である精製所に圧力を与える一方で、生産者側は専門性や施設、収益の機会を維持していることになる」と指摘した。 Politico “Court: EPA’s unrealistic biofuel goal hurt refiners” (1/28/13)