Category:その他
ローンスター・データ・ホールディングス、NASA と宇宙データインフラ構築で協力
ローンスター・データ・ホールディングス社(Lonestar Data Holdings Inc.)は5月11日、月面データ保管や宇宙空間における耐災害性を備えた計算インフラ、次世代宇宙通信アーキテクチャ開発を進めるため、航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)傘下のエイムズ研究センター(Ames Research Center)と宇宙法に基づく協力協定(Space Act Agreement)を締結したと発表した。同社は、安全性や耐災害性を整備したデータ保管や災害復旧インフラ拠点を地球軌道や月面へ確立することを目指しており、昨年実施されたフリーダム計画における月面エッジデータ運用の実証に続き、商用向け耐災害性を持つ宇宙空間デジタルインフラへのアクセス拡大を推進していく。まずは、商用・民生・科学分野の宇宙任務を支援する月面データインフラのコンセプトに関する技術協力と評価に重点を置くとし、地球圏外への活動を広げていく中で信頼できるデータ耐災害性と安全なデジタルインフラが、電力や通信と同等に重要になるとの認識を示している。 PR Newswire “Lonestar signs NASA Space Act Agreement to Advance Space Based Super Compute, Data Storage, and Spectrum for Resilient Space Infrastructure” (05/11/26) https://www.prnewswire.com/news-releases/lonestar-signs-nasa-space-act-agreement-to-advance-space-based-super-compute-data-storage-and-spectrum-for-resilient-space-infrastructure-302767759.html
商用車電化で電気料金を抑制 2035年に最大4.5%低下の試算
米国商業輸送支援(Powering America’s Commercial Transportation: PACT)は5月、中・大型商用車の電化促進により、住宅用電気料金が長期的に引き下げられるとの調査結果を発表した。カリフォルニア州北部のパシフィック・ガス・アンド・エレクトリック社(Pacific Gas & Electric: PG&E)営業区域では、2035年までに一般電気料金が最大で年間20ドル程度削減される見通しで、電力販売量増加による収益が送配電網の増強コストを上回り、平均料金は非管理充電環境下では4.4%、管理充電環境下では4.5%低下するという。一方で、ジョージア・パワー社(Georgia Power)の管轄区では電化普及の程度による違いから節約額は年間1ドル程度にとどまるなど、地域差も鮮明となった。報告書は、商用車の電化が社会全体のコスト負担を軽減する強力な手段になるとし、電力需要の低い時間帯への充電誘導や、戦略的拠点の選定、運送事業者と電力会社による早期連携を促している。 PACT “Electric Rate Impacts of Medium and Heavy Duty Vehicle Electrification Investments” (05/05/26) https://www.pactcoalition.org/news-resources/electric-rate-impacts-of-medium-and-heavy-duty-vehicle-electrification-investments 参照記事: Utility Dive “Electric truck fleets could push down residential rates by 2035: report” (05/07/26) https://www.utilitydive.com/news/electric-truck-fleets-could-push-down-residential-rates-by-2035-report/819590/
国際貿易裁、10%関税を違法と判断 最高裁判決に続き
アース・テクニカ(Ars Technica)は5月9日、国際貿易裁判所がトランプ大統領の10%追加関税を違法とする判決を下したと報じた。先月、連邦最高裁が緊急関税を違憲と判断したことに続くもので、トランプ関税に対する2度目の違法判決となった。1974年通商法第122条に基づく関税について、裁判所は米国が金本位制を放棄し変動相場制に移行したため、大規模かつ深刻な国際収支赤字は発生しないとし、国際収支赤字を名目にした大統領の権限行使は法的根拠を失っていると判断した。一方で、差し止め命令は要求せず、払い戻しは訴訟当事者である輸入業者に限定された。記事は、大統領による上告見通しも主要な通商政策への大きな打撃となるとし、中国との首脳会談を控えて交渉力の低下は避けられないと指摘している。また一部報道では、政権は同法第301条に基づく調査を行い、7月に新関税を発表する予定という。 Ars Technica “US Auto Industry Needs National Strategy to Meet China Challenge, ITIF Report Argues” (05/09/26) https://itif.org/publications/2026/05/11/us-auto-industry-needs-national-strategy-to-meet-china-challenge/
自動車産業、中国台頭で国家戦略策定が急務 ITIF報告
情報技術イノベーション財団(Information Technology & Innovation Foundation:ITIF)は5月11日、中国による電動車(EV)・蓄電池・自動運転技術分野における覇権確立に対抗するための包括的な国家戦略を直ちに実行する必要があると発表した。これによると、国内自動車産業の世界生産シェアは1965年の46%から、過去数十年間で現在の14.7%へ、大手3社の米国市場シェアも92%から38%に低下した。年1.2兆ドル以上の経済効果をもたらし、国防産業とも連携する戦略産業であるにもかかわらず、海外競合他社によるより強力な生産システム構築や、低コストの製造拠点であるメキシコの台頭、また国内企業と政策立案者が国際競争の構造変化に十分迅速に対応しなかったと競争力低下の要因について触れた。一方の中国は2009年から2023年にかけてEV産業に2,309億ドルの補助金を投じて優位性を確保しつつあるとし、ITIFは研究開発税額控除の拡大や製造業のインフラ整備、供給網(サプライチェーン)強化などの対策が必要と強調している。 ITIF “US Auto Industry Needs National Strategy to Meet China Challenge, ITIF Report Argues” (05/11/26) https://itif.org/publications/2026/05/11/us-auto-industry-needs-national-strategy-to-meet-china-challenge/
ファイブ・アイズ、デジタル戦闘基盤の運用開始 オーストラリア、議長国へ
国防総省(Department of Defense)は5月11日、米国、英国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドからなる「ファイブ・アイズ(Five Eyes: FVEY)」が、デジタル戦能力の要となる「プロジェクト・アルカディア(Project Arcadia)」の運用を開始したと発表した。国防最高情報責任者フォーラム(Defence Chief Information Officer Forum: DCIOF)を始めとする各国機関は、人工知能(AI)と指揮統制データフローの中核インフラとして同基盤を位置づけることで合意し、膨大な情報を共通作戦図(Common Operating Picture: COP)へ高速統合することで、従来ネットワークでは成し遂げられない速度での情報優位性確立を実現する方針を示した。また、米国は次回開催地となるオーストラリアへ任務を継承するとし、力による平和実現には同盟国との結束が不可欠と強調した。同省は、11月のシドニー・サミットに向け、同基盤開発や試作品作成に向け迅速な取り組みを継続していく構えである。 Department of Defense “FORGING THE DIGITAL BATTLESPACE: Five Eyes Allies Accelerate ‘Project Arcadia’ at the Combined Digital Leadership Summit” (05/11/26) https://www.war.gov/News/Releases/Release/Article/4482984/forging-the-digital-battlespace-five-eyes-allies-accelerate-project-arcadia-at/
商務省、AI人材育成へ2,500万ドルを助成
商務省(Department of Commerce)経済開発局(Economic Development Administration: EDA)は5月11日、人工知能(AI)のスキル向上支援に向け、約2,500万ドルの資金を提供する「AIアップスキル・アクセラレーター・パイロット・プログラム(AI Upskill Accelerator Pilot Program)」の公募を開始すると発表した。地域経済における革新的な職業訓練モデルを構築するもので、昨年トランプ政権が策定した「AI行動計画」に基づく取り組みの一環である。地域の競争力強化と雇用創出を通じた持続可能な経済発展推進を支援するEDAは、AIが生産性向上と経済成長を基盤技術となっている現状について触れ、AIを活用できる能力を身につけることが地域の投資誘致や技術導入の鍵になると強調した。これに伴い、応募対象となる団体が持続可能で拡張可能なトレーニング体制を構築できるよう支援し、長期的な経済成長につなげていく方針を示しており、詳細は、EDA公式ウェブサイト(eda.gov/ai-upskill)で公開されている。 EDA “U.S. Department of Commerce Announces $25 Million Notice of Funding Opportunity to Upskill American Workers in Using Artificial Intelligence” (05/11/26) https://www.eda.gov/news/press-release/2026/05/11/us-department-commerce-announces-25-million-notice-funding
国家安全保障懸念を理由に165件の陸上風力発電所計画が膠着状態
アース・テクニカ(ARS Technica)は5月4日、トランプ政権が国家安全保障上の懸念を理由に陸上風力発電開発を膠着状態にさせており、再生可能エネルギーに対するトランプ大統領の攻撃姿勢が更に強まっていると報じた。米国クリーン電力協会(American Clean Power Association: ACP)及び情報筋によれば、現在、民間用地における約165件の陸上風力発電プロジェクトが国防総省(Department of Defense)によって停滞しており、この中には、最終的な締結直前であった案件や交渉半ばの案件、通常であれば国防総省の監督を必要としない案件等が含まれるという。風力発電プロジェクトは一般的に、レーダーシステムと干渉しないことを確実にするため、国防総省の承認が必要となり、それらの評価は早ければ数日で完了する。しかし2025年8月以来、風力発電プロジェクトの開発事業者は、国防総省からの連絡が途絶えたり、プロジェクト状況に関する協議が中止された上に再設定の機会も与えられないなど様々な困難に直面している。 ARS Technica “Trump administration cites national security in stalling 165 wind farms” (05/04/26) https://arstechnica.com/science/2026/05/trump-administration-cites-national-security-in-stalling-165-wind-farms/
ビザ規則の厳格化により研究者や米国科学への影響が増大
化学&工学ニュース(Chemical & Engineering News: C&EN)は5月5日、過去1年間で米国における海外研究者向けのビザ状況が非常に悪化していると報じた。国務省(Department of State)のデータを分析したクロニクル・オブ・ハイヤー・エデュケーション紙(Chronicle of Higher Education)によれば、米国内で博士号等の学位取得を目指す海外留学生向けのF-1学生ビザの発給件数は、2025年5~8月の間に前年比36%減少したという。また、教育組織のショアライト(Shorelight)によれば、F-1ビザ申請が却下される割合はここ10年で最高の35%に達し、ポスドク研究者等が取得するJ-1ビザの発給件数も減少し続け、2025年5月だけで13%減少したという。研究者や大学、移民問題専門家は、法的手段の駆使や海外拠点への配置等で対応しているものの、擁護団体は、たとえ政策が変更されたとしても、科学的人材が目指す目的地としての米国への信頼を回復するには数年を要する可能性があると警告している。 C&EN “As visa rules tighten, impacts to researchers and US science escalate” (05/05/26) https://cen.acs.org/articles/104/web/2026/05/us-visa-restriction-stem-research-innovation-patent.html
下院中国特別委員会、米国のスパコン保護を目的としたNSF改革を支持
下院中国特別委員会(House Select Committee on China)は5月5日、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)が、研究者にスパコン資源やデータサービスを提供する「先端サイバーインフラストラクチャ調整エコシステム:サービス&サポート(Advanced Cyberinfrastructure Coordination Ecosystem: Service & Support: ACCESS)」の安全対策を強化するため、迅速かつ断固たる措置を講じたことを支持するとの見解を発表した。特別委員会が1月にNSFに対して、米国の研究インフラが中国と関連のある事業体によって搾取されている可能性を指摘した後、NSFはACCESSシステム内に適格でないユーザーが複数存在していることを発見し、即座にそれらのアカウントを停止した。NSFは、海外の提携者に関する開示義務を厳格化するなど一連の安全強化措置を講じている。NSFはまた、海外ユーザー及びその所属組織について半年ごとに定期審査を実施する計画であり、これは重要な公的資金による研究の保護の大幅な前進となると特別委員会は発表している。 Select Committee on China “Select Committee Supports NSF Reforms to Protect U.S. Supercomputing” (05/05/26) https://chinaselectcommittee.house.gov/media/press-releases/select-committee-supports-nsf-reforms-to-protect-us-supercomputing
米政府、技術大手3社とのAIモデル安全評価試験に関する詳細をウェブサイトから削除
商務省(Department of Commerce)傘下の米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は5月5日、グーグル社(Google)、エックスエーアイ社(xAI)、マイクロソフト社(Microsoft)との間で人工知能(AI)モデルの国家安全保障評価試験に関する協定を締結したと発表したが、ロイター社(Reuters)は5月11日、この報道発表がNISTのウェブサイトから削除されたと報じた。アンソロピック社(Anthropic)のモデル「ミュトス(Mythos)」など、AIシステムが呈する国家安全保障リスクを巡る米政府の懸念が増大する中、米政府高官は、「先端モデルへの早期アクセスを確保することで、サイバー攻撃や軍事的誤使用など様々な脅威を特定することが狙いである」と述べていた。現時点では、報道発表が削除された理由は不明である。 Reuters “Microsoft, Google, xAI security test details deleted from US government website” (05/11/26) https://www.reuters.com/legal/litigation/microsoft-google-xai-security-test-details-deleted-us-government-website-2026-05-11/