Category:ニュース
エネルギー省、Hプライズの主題アイデアを募集
エネルギー省(Department of Energy)の燃料電池技術プログラム(Fuel Cell Technologies Program: FCT)は、Hプライズ(H-Prize)の主題となるアイデアや、水素・燃料電池技術の広範な商業化につながる進展のための基準を募集している。本件は、情報の要請(request for information: FRI)であり、Hプライズ・コンペの発表ではない。Hプライズの主題は、①水素の生産、②水素の流通、③水素の活用、という3つの主要分野に関連した技術やコンポーネント、システムの進展に関するものとなる。具体例としては、「従来型のガソリン内燃機関よりも安価で性能面での目標に合致する燃料電池」「最新のスマートフォンと同様のサイズ及び費用で水素駆動型の携帯電話」などが挙げられている。 Green Car Congress “DOE soliciting ideas for H-Prize topics” (3/22/12)
アレン脳科学研究所、人の「認知」に関する研究プロジェクトに乗り出す
マイクロソフト社(Microsoft)の共同創立者であるポール・アレン氏(Paul G. Allen)が2003年に設立したアレン脳科学研究所(Allen Institute for Brain Science)は3月21日、同氏から寄付された3億ドルを基に、人の脳における認識の基本的回路をマッピングする取り組みに乗り出すと発表した。同研究所では、科学者や技術者を倍増し、今後10年間をかけて一連の「脳観測所(brain observatories。神経作用をマッピングするコンピュテーショナル・ツール)」を構築する計画である。本計画の狙いは、視覚や記憶、認識の重要な役割を担う大脳皮質にある数十億の細胞やシナプスを分析することで、視覚や意思決定の根底を体系的に研究することである。 Wall Street Journal “Project to Explore Human Perception” (3/22/12)
全米ナノテクノロジー調整局(NNCO)に新局長が就任
全米ナノテクノロジー調整局(National Nanotechnology Coordination Office: NNCO)は、ロバート・ポハンカ博士(Robert Pohanka)がNNCOの新局長に就任すると発表した。ポハンカ氏は、国防総省(Department of Defense)の国防ベンチャー触媒イニシアチブ(Defense Venture Catalyst Initiative: DeVenCI)の部長(director)を務め、民間部門における技術を発見するための戦略を主導し、それらを国防総省の研究・開発・調達向けに移行するなどしていた。その前には、海軍研究局(Office of Naval Research: ONR)の原料・物理化学部(Materials and Physical Sciences Department)部長を務め、空母用のナノメートル・スケール工学ソリューションとして、基礎物理学から化学にいたる様々な科学技術投資の戦略指揮、計画、実行を担当した。 Nano Werk “National Nanotechnology Coordination Office welcomes new director” (3/21/12)
NIST、新規の半導体研究に260万ドルの助成計画を発表
米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、米国電子機器業界の未来にとって重要な次世代半導体技術に関する長期的研究を支援するため、プロジェクトの募集を行っている。NISTは受益プロジェクトに対し、初年度は最高260万ドルを給付する計画で、最長5年間の継続給付の可能性がある。受益するには、非連邦機関によるコスト負担(最低25%)が義務付けられる。今回の新たな取り組みは、現在のコンピューターチップであるCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor、 相補型金属酸化膜半導体)技術とは大きく異なる新規の技術開発を狙いとしている。CMOSは部品の縮小化が進み、今後10~15年以内に物理的限界に達すると予測されており、NISTは、業界主導で学術機関や非営利団体、政府機関などが参加するパートナーシップ・プログラムへの支援を行いたいとしている。 NIST “NIST Announces $2.6 Million in Funding for Novel Semiconductor Research” (3/20/12)
米政府、中国のソーラーパネル企業に予想以上の低率関税を課す
米国政府は3月20日、中国から輸入されるソーラーパネル製品に対し予想以上に低い予備的懲罰関税(2.90~4.73%)を導入することを発表した。今回の懲罰関税により、クリーンエネルギー部門における両国の貿易摩擦は高まり、協力が脅かされることになるとも懸念されている。商務省(Department of Commerce)は今後、5月に中国製品のダンピング問題について予備的関税を発表することになっており、中国政府による違法な助成に対処するよう米国政府に求める米ソーラーパネル業界は、追加関税が引き上げられることを期待している。一方、中国企業や懲罰関税に反対する米国企業は、今回の低率関税の発表を受け、「我々の正当性が認められたと感じている」と発表している。 xReuters “U.S. sets “surprisingly low” China solar panel duties” (3/20/12)
米国の宇宙観光業は2014年に発進の可能性
連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)の商業宇宙運輸局担当副長官(associate administrator for the Office of Commercial Space Transportation)は3月20日、議会で証言を行い、オバマ政権は宇宙観光業の始動に向けて準備していること、その規模は今後10年以内に10億ドルとなると予想していることを明らかにした。乗客を大気圏外へと運ぶロケット開発計画が現在進行しており、商業飛行サービスは2013年か2014年の開始を目標としているという。航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)は宇宙飛行に関して2つの民間企業と契約しており、その一つ、SpaceX社(Space Exploration Technologies)は4月30日に国際宇宙ステーション(International Space Exploration)への打上げ試験を実施する予定である。 Reuters “U.S. space tourism set for takeoff by 2014, FAA says” (3/20/12)
超党派の上院議員グループが生産税控除(PTC)の延長を提案
超党派の上院議員グループが3月15日、連邦生産税控除(Production Tax Credit: PTC)の2年間延長を提案した。提案したのは、チャック・グラスレー議員(Chuck Grassley、アイオワ州選出共和党)、マーク・ユーダール議員(Mark Udall、コロラド州選出民主党)、スコット・ブラウン議員(Scott Brown、マサチューセッツ州選出共和党)、トム・ハーキン議員(Tom Harkin、アイオワ州選出民主党)など7名の議員である。グラスレー議員はPTCの延長に関して、「税制改革努力により、このインセンティブは近いうちに対処・修正されるであろうが、その一方で風力エネルギーによって生まれる雇用や機会を放棄すべきではない」と述べた。PTC延長の提案について、米国風力エネルギー協会(American Wind Energy Association: AWEA)のデニス・ボード最高経営責任者(Denise Bode)は、歓迎の意を示した。法案提出の数日前には、輸送法案にPTCの1年間延長などが盛り込まれた超党派修正案が上院で却下された他、PTCの即時廃止が盛り込まれた修正案が下院で提出されるなど、PTCを巡る動きが慌しくなっている。 Renewable Energy World.Com “Bipartisan Group of Senators Propose New PTC Extension” (3/19/12)
GE、航空機の翼の防氷塗装につながる可能性のあるナノテクデザインを開発
GEグローバル・リサーチ社(GE Global Research)は、ナノ構造による防氷塗装技術につながる有望な研究結果を発表した。この技術により、氷の付着が劇的に削減され、平面における氷の形成により時間がかかるようになるという。航空会社は翼の防氷策として膨大な防氷剤や加熱システムを利用していることから、本件は、航空業界に大きな経費削減をもたらす可能性がある。GE社の発表によれば、この研究は水をはじくナノ構造を持つハスの葉の研究が元になっている。ただし、商業的な実行可能性からはまだ遠く、ナノテク表面及び塗装の商業的利用には更なる開発が必要であると同社は警告している。 Industry Week “GE Harnesses Nanotechnology, Nature to Help Save Airlines Cash” (3/19/12)
NSFの新たなイノベーション部隊(I-Corps)が始動
国立科学財団(National Science Foundation: NSF)は、2012年春季クラスとして、新たに25件のイノベーション部隊(Innovation Corps: I-Corps)を選出した。これは、経済的に実行可能な製品につながる可能性を秘めた新興技術概念を見つけるNSFの努力の一環として行われているもので、過去にNSFの助成を受けた発見(基礎研究)が対象となっている。今回のI-Corpsのカリキュラムは3月20日にスタンフォード大学(Stanford University)で行われるワークショップから始まり、官民セクターの専門家によるガイダンスの他、技術概念の商業的可能性を評価するため、5万ドルのグラントを受ける。 National Science Foundation “New NSF I-Corps Teams Begin Work” (3/19/12)
メルク社、大学との共同研究を目的とした非営利研究機関を設立
製薬大手のメルク社(Merk)は3月15日、非営利研究機関「カリフォルニア・バイオ医療研究所(California Institute for Biomedical Research: Calibr)」を設立すると発表した。Calibrは今後、約150人の科学者を採用し、その所長にはスクリプス研究所(Scripps Research Institute)の化学者兼アントレプレナーのピーター・シュルツ氏(Peter Schultz)が就任する。製薬企業は、社内研究開発予算を削減する一方、新薬につながる糸口を求めて大学との協力を積極的に深めようとしている。ファイザー社(Pfizer)による「治療イノベーション・センター(Centers for Therapeutic Innovation)」が米国内の特定の大学医療センターとの協力を狙いとして設立されたのとは異なり、メルク社のCalibrは、特定機関との関係は持たず(ただしシュルツ氏はスクリプス研究所に籍を置き続ける)、世界中の大学からの研究提案を受け付ける。 Nature News Blog “Merck forms non-profit research institute for academic collaborations” (3/15/12)