米国の対中貿易赤字は年間3,500億ドル以上で、中国は8,000億ドル以上の米国債を保有している。これらの大きな数字は長年継続されている。しかし、アジア及び世界的な観点から見ると、これらの不均衡は、衝撃というよりは予測可能な数値である。米国における中国からの輸入が中国のGDPに占める割合は3.1%(2022年)であるが、対照的に、中国からの輸入が日本のGDPに占める割合は4.5%、ドイツでは4.7%、韓国では7.9%、台湾では13.9%になる。これら5カ国に対する米国の輸出が輸入に大きく後れを取っているが、特に中国への輸出不足は規模が大きい。同様に、GDP比で見ると、日本、台湾、その他の多くの国が保有する米国債の割合は、中国に比べて大幅に大きい。中国による米国債の大規模な保有は、米国の巨大な負債やドルが国際社会で果たす重要な役割、大規模な米国の対中貿易赤字の結果として予測可能である。こうしたことを踏まえ、情報技術・イノベーション財団(Information Technology & Innovation Foundation: ITIF)は、「米国が対中輸出を増やす、中国内での売上を増やす、もしくは米国内での中国生産を奨励しなければ、現在の対中赤字への対処方法は中国からの輸入を減らすことであるが、これは間違いなく両国間の緊張を高め、繁栄を抑制するだろう」と提唱している。