1990年代、研究者はヒトゲノム・プロジェクト(Human Genome Project)に取り組んだ。13年間をかけて行われたこのプロジェクトは、医薬業界に変革をもたらし、数えきれないほどのブレイクスルーにつながった。現在、研究者はこのイノベーション・モデルを電池科学へと広げ、世界的規模での影響を視野に入れている。エネルギー省(Department of Energy)傘下のアルゴンヌ国立研究所(Argonne National Laboratory)とアイダホ国立研究所(Idaho National Laboratory)の研究者が主導する国際コンソーシアムは最近、「電池データ・ゲノム(Battery Data Genome)」と呼ばれる新たな包括的データ科学パラダイムの創出を提案した。これは、広範な電池コミュニティで同一のデータ入手及びデータ共有慣行を開発していくという野心的な事業である。電池データ作業を標準化することで電池開発のスピードアップにつながることが期待されている。