日・米・蘭の半導体輸出規制取引の詳細のヒント

戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International Studies: CSIS)は今般、「日・米・蘭の半導体輸出規制取引の詳細は見え隠れしている(Clues to the U.S.-Dutch-Japanese Semiconductor Export Controls Deal Are Hiding in Plain Sight)」と題する論文を発表した。バイデン政権は昨年10月7日、先端の人工知能(AI)及び半導体技術の対中国輸出を規制する新規制を発表し、20年以上ぶりとなる米国の対中国貿易政策の大幅な転換を図った。米国は同盟国との協議をしたものの、当初、単独でこれらを実践したことは、大きな外交的賭けであった。しかし、2023年1月に、オランダと日本が新たな半導体輸出規制に加わることで、米国の賭けは功を奏したと言える。ただし、日・米・蘭の間の新たな輸出規制の詳細は明らかになっておらず、CSISは、①オランダと日本の企業が世界の半導体バリューチェーンの中で果たす役割、②10月7日に発表された規制内容に基づくバイデン政権の政策の方向性、③オランダの輸出管理制度を下支えする法的権限の実情、の3点から三カ国間の取引の詳細を分析している。CSISは結論として、「現段階では取引の多くの詳細は不明で、今後も外交的な関与による調整が必要とされるものの、日・米・蘭の間の半導体輸出管理は主要な外交的達成事項である。ただし、ドイツや韓国といった、半導体で鍵となる国の参加が必要であり、更に欧州連合(EU)全体も参加することができれば最善だろう」としている。

Center for Strategic and International Studies “Clues to the U.S.-Dutch-Japanese Semiconductor Export Controls Deal Are Hiding in Plain Sight” (3/1/23)