研究用に利用されているヒト胚性幹細胞は臨床用の規定に合致せず

ワシントン大学(University of Washington)幹細胞・再生医療研究所(Institute for Stem Cell and Regenerative Medicine)のエリカ・ジョンリン氏(Erica Jonlin)が2月6日付けの「セル・ステム・セル(Cell Stem Cell)」上で発表した論文によれば、国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)に登録され、学術機関で利用されている多くの幹細胞株は、食品医薬品局(Food and Drug Administration: FDA)が義務付けている臨床基準に合致しないことから、商業化が難しいと考えられるという。連邦研究助成の対象としてNIHに登録されている261件の幹細胞株は、それぞれNIHが定める倫理基準(ドナーは研究への利用に合意していること、ヒト胚は不妊治療のみを目的として作製されたものであること)を満たしているが、ヒト由来の製品利用に関するFDAのガイドラインでは、ドナーが一連の疾病のスクリーリングを受けることを義務付けている。このため、幹細胞を使った研究と治療法開発で、二つの連邦機関による義務付けに不整合が生じているという。
The Scientist “Stem Cell Lines Not Fit for Clinic” (2/6/14)