ウィスコンシン州、中間選挙の結果を受けて鉄道事業を中断

先の中間選挙でウィスコンシン州の次期知事に当選したスコット・ウォーカー氏(共和党)が州内のミルウォーキーとマディソンを結ぶ8億1,000万ドルの鉄道事業の廃止を改めて主張したことを受け、同州の運輸長官は鉄道事業を中断すると発表した。中間選挙では、鉄道事業に反対を示した州知事候補が、オハイオ、フロリダ、ウィスコンシンの各州で当選した他、共和党が多数党となる連邦下院は鉄道資金拠出に厳しくなることが予想されている。オハイオ州の次期知事は選挙後の記者会見で州内で計画されている3C(クリーブランド-コロンバス-シンシナチー)鉄道事業への反対を再表明しており、また、フロリダ州の次期知事は選挙中、州内のタンパとオーランドを結ぶ鉄道事業に州の資金が使用されないよう断固と主張していた。カリフォルニア州知事選では鉄道支持派のジェリー・ブラウン(Jerry Brown、民主党)が勝利したが、下院で運輸インフラストラクチャー委員会の長となることが予想されるジョン・マイカ議員(John Mica、共和党、フロリダ州選出)が、予想以上に鉄道事業に厳しい姿勢を示すことが予想され、鉄道事業支持派は今後の行方を不安視している。 The New York Times “Wis. Halts Rail Project as Election Fallout Begins” (11/8/10)

EUでグリーン技術開発に向けたコンペ始動

グリーン技術の開発で中国や日本、米国に先んじようとする欧州連合(European Union:EU)は11月9日、勝者に合計40億ユーロ(56億ドル)の資金が提供する再生可能技術のコンペを開始した。EUによる同プロジェクトへの資金拠出は炭素捕捉・隔離(CCS)技術の支援を目的に2年前に承認されていたが、政治的背景やその他の思惑から実施が難航していた。40億ユーロの資金は、少なくとも8件のCCS事業と少なくとも34件の再生可能事業に提供されることが予定されている。提案の評価は欧州投資銀行(European Investment Bank)と欧州委員会(European Commission)がEU政府と協議しながら行い、最終決定は2012年に行われる。 IndustryWeek.com “Race is On For EU Green Technology Funding” (11/9/10)

米印、クリーンエネルギーで協力へ

インドのマンモハン・シン首相(Manmohan Singh)とオバマ大統領は11月8日の記者会見で、両国がシェールガスとクリーンエネルギーを含むエネルギー事業で協力することに合意したと発表した。両国はインドにクリーンエネルギーのための研究開発センターを設置し、5年間に亘って年間500万ドルの資金を提供するものである(民間セクターからのマッチング投資付き)。研究センターにおける初期の優先分野は、ソーラーエネルギー、次世代バイオ燃料、ビルの効率性となっている。シェールガスについては、米国がリソースの研究およびシェールガスの可能性のある分野の特定に関する研究を行い、インド側はリソースの分析について訓練を受ける。 CNET “India, U.S. to cooperate on clean energy” (11/8/10)

米国、オーストラリアとソーラーエネルギー分野の研究で提携

ヒラリー・クリントン国務長官(Hillary Clinton)とオーストラリアのジュリア・ギラード首相(Julia Gillard)は11月7日、より安価なソーラーパワーのソリューション開発を目的とした共同ソーラー研究プログラム(5,000万ドル)を実施すると発表した。主な研究対象は、デュアルジャンクション、太陽光発電機器、ホットキャリア太陽電池、高温レシーバーなどの先端ソーラー技術となっている。クリントン国務長官はまた、オーストラリア政府の支援を受けたグローバル炭素捕獲隔離研究所(Global Carbon Capture and Storage Institute)による、二酸化炭素の再利用に関する有望な技術を特定するための世界的調査の資金として米国務省から50万ドルのグラントを提供することも発表した。 UPI.com “Australia and U.S. partner on solar energy” (11/8/10)

オバマ政権がエネルギー省融資保証プログラムを廃止する可能性浮上

大統領府のエネルギー政策コーディネーター、キャロル・ブラウナー氏(Carol Browner)とバイデン副大統領付きロン・クライン首席補佐官(Ron Klain)がオバマ大統領に提出したメモによると、セクション1705のエネルギー省融資保証プログラム(DOE Loan Guarantee program)を廃止し、その残資金をセクション1603の投資減税(investment tax credit)に移管する案が検討されている。融資保証プログラムは審査に多くの時間と労力を要することが問題となっており、これまでに承認された案件が少ないことが指摘されてきた。資金の移管が実施された場合、セクション1603の恩恵を受けてきた風力およびソーラー企業にとっては朗報となるものの、セクション1705の対象となるバイオ燃料企業にとっては悲報となる。メモではこの他の選択肢として、融資保証プロセスの効率化や大統領府行政管理予算局(Office of Management and Budget:OMB)と財務省による監督の制限などが挙げられている。 RENEWABLE ENERGY WORLD.COM “Obama May Kill Key DOE Loan Guarantee Program” (11/8/10)

NIST、クラウドコンピューティングのロードマップを開発へ

米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は11月4日、クラウドコンピューティングの標準およびガイダンスをまとめたロードマップを開発する計画であると発表した。この新たな取り組みは「NIST戦略的クラウドコンピューティング・イニシアチブ(NIST Strategic Cloud Computing initiative)」と呼ばれ、クラウドコンピューティングの利用において様々な課題を抱える政府側と、クラウドサービスを提供するベンダー側の双方に配慮したものを目指すという。NISTはまず、政府によるクラウドコンピューティングの使用事例を定義し、そのための優先事項やリスク、障害などを明らかにする。その後、クラウドコンピューティングの参照構造や分類の構築を行い、最終的なロードマップを開発する計画である。 InformationWeek “NIST To Develop Cloud Roadmap” (11/08/10)

共和党主導の下院誕生により科学研究費が削減される可能性高まる

11月2日に行われた中間選挙において共和党が下院の主導権を奪取したことにより、同党が選挙公約を全面的に実施した場合、オバマ政権発足後に急増した連邦研究開発費が減少する可能性が指摘されている。共和党は政策要綱「アメリカへの約束(Pledge to America)」で、非軍事省庁の裁量的支出を2008年水準まで削減すると誓っており、これによると非軍事省庁の研究開発費は、オバマ大統領が2011年度予算として要求している659億ドルから12.3%下落して578億ドルとなる。全米科学振興協会(American Association for the Advancement of Science:AAAS)の分析によれば、国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)や国立科学財団(National Science Foundation:NSF)などは研究費が大幅に削減される見込みとなっている。ただし、公約は具体的な削減プログラムについては非常に曖昧で、最終的な2011年度予算の実際の見通しについては不明となっている。 The New York Times “Money for Scientific Research May Be Scarce With a Republican-Led House” (11/3/10)

NIHと厚生省、バイオ企業へのグラントを発表

国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)と厚生省(Department of Health and Human Services:HHS)は11月3日、治療法に関する画期的なアイデアを持つバイオ企業に対し、合計10億ドルのグラントおよび減税措置を行うことを発表した。今回の発表では、47州およびワシントンDCの約3,000社が約25万ドルを受益し、中には複数のグラントを受益した企業もあった。本グラントによって行われる活動には、インフルエンザ・ワクチン(数年を要する可能性があるもの)、自閉症のワクチン(現在フェーズ3の臨床試験段階)、胃腸感染症のワクチンに関する研究活動などが含まれる。 nextgov “NIH, HHS awards grants to biotech innovators” (11/3/10)

DARPAとNASA、宇宙船開発に向け共同取組み

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Project Agency:DARPA)と米航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration:NASA)のエイムス研究センター(Ames Research Center)は、宇宙探索に利用できる最先端宇宙船の研究を共同で行う運びとなった。この「100年宇宙船(100-Year Starship)」プログラムでは、100年後に長距離有人宇宙飛行を可能にするような技術ポートフォリオの開発、及び、技術開発に必要なビジネスモデルを調査することが予定されている。 DARPA “DARPA/NASA Seek to Inspire Multigenerational Research and Development” (10/28/10)

NNIの戦略計画草案に対するパブリックコメント募集中

大統領府科学技術政策局(Office of Science and Technology Policy:OSTP)は、国家ナノテクノロジー・イニシアチブ(National Nanotechnology Initiative:NNI)の戦略計画(Strategic Plan)草案に対するパブリックコメントを募集している。NNI戦略計画は25のNNIメンバー省庁によるナノテクノロジー関連業務を支えるための枠組みである。コメントは、11月1日から30日までの間、NNI戦略ポータル(NNI Strategy Portal)または電子メールで受付られる。 National Nanotechnology Initiative Strategy Portal (11/1/2010)