エネルギー省、2048年までに恒久の核廃棄物貯蔵所の設立を検討

オバマ政権は1月11日、増大し続ける核廃棄物の恒久貯蔵所を2048年までに開設することを目標とすることを明らかにした。エネルギー省(Department of Energy)は同日に発表した戦略報告書の中で、「米国原子力の未来に関するブルーリボン委員会(Blue Ribbon Commission on America`s Nuclear Future: BRC)」が2012年に発表した報告書(少なくとも1件の暫定的中央貯蔵所と1つの長期的貯蔵所の開設に迅速に取り組むことを要請)に全面的な支持を表明した。エネルギー省の報告書は、同意(コンセント)に基づく用地決定プロセスの重要性を主張した上で、2048年の恒久貯蔵所開設に向けて段階的な目標を掲げている。これに対して一部の議員は、今回の戦略報告書がユッカ・マウンテンに恒久貯蔵所を建設する計画(オバマ大統領が早期に白紙化を決定)に再考の余地を与えなかった点を批判している。 Nuclear Threat Initiative “DOE Eyes Permanent Nuclear Waste Repository by 2048” (1/14/13)

サラザー内務長官が退任へ:オバマ政権で5人目の退任

オバマ政権高官は1月16日、内務省(Department of Interior)のケン・サラザー長官(Ken Salazar)が3月に退任すると発表した。オバマ政権から去る閣僚は、これで5人目となる。元上院議員(コロラド州)であるサラザー長官は在任中、ソーラーや風力などの再生可能エネルギーを積極的に推進したが、最も注目を集めたのは、2010年4月の石油掘削施設ディープウォーター・ホライゾン(Deepwater Horizon)による原油流出事故後に政権が実施した掘削モラトリアムで果たした役割であった。サラザー長官は任期を通じて、石油業界と反目しあっていた。 Christian Science Monitor “Interior Secretary Ken Salazar: Fifth member to exit Obama Cabinet” (1/16/13)

大統領府、請願ウェブサイトにおける必要署名件数を4倍増に

大統領府は1月16日、大統領府への請願ウェブサイト「We the People」で提案されている請願が大統領府からの正式な返答を得るために必要な署名件数を10万件に引き上げた。従来必要とされていた署名件数は2万5,000件で、4倍増となる。今後、オバマ政権からの正式な返答を得るためには、請願が発表されてから30日以内に10万件の署名を得る必要がある。必要署名件数が引き上げられたのは、今回で2回目で、大統領府によれば、請願ウェブサイトに対するメディアの関心が高まるのに伴い、同サイトの利用は過去2ヶ月間で2倍に増えたという。また、請願が署名を集めるのに要する時間も、急速に短くなってきている。 The Hill “White House quadruples threshold for petition website” (1/16/13)

NSF、「国際研究・教育パートナーシップ(PIRE)」の受益プロジェクトを発表

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は1月15日、第4回目となる「研究・教育の国際パートナーシップ(Partnerships for International Research and Education: PIRE)」の受益プロジェクト(12件)を発表した。これらのプロジェクトを通じて、科学者は、クリーンで安全、信頼性が高く手頃な価格のエネルギー代替の開発に取り組むことになる。PIREプログラムは、研究。教育の革新的かつ国際的な共同活動を支援するもので、①新たな知識や発見の促進、②多様かつ国際的な米国科学・工学労働力の育成、③米国大学が生産的な国際協力に従事できるような制度的能力の強化、という3つの目標を掲げている。PIREプログラムは、従来より米国国際開発庁(U.S. Agency for International Development: USAID)とパートナーシップを組んで実施されているが、今般、環境保護庁(U.S. Environmental Protection Agency: EPA)や日本の科学技術振興機構(JST)や日本学術振興会(JSPS)など、国内外の機関との間で、PIREプロジェクトの海外協力機関に支援を提供するという合意を交わしている。 National Science Foundation “NSF Supports Global Research to Advance Science and Engineering for Sustainability” (1/15/13)

NASA、国際宇宙ステーション向けに民間の膨張式モジュールを購入

米国航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)の高官は1月11日、ネバダ州の民間宇宙飛行会社、ビゲロー・エアロスペース社(Bigelow Aerospace)から「ビゲロー膨張式活動モジュール(Bigelow Expandable Activity Module: BEAM)」を購入し、1,780万ドルを支払う契約を交わしたことを認めた。BEAMは国際宇宙ステーション(International Space Station)に接続される。BEAMはビゲロー社が2006年と2008年に打ち上げたモジュール、ジェネシス1(Genesis 1)及びジェネシス2(Genesis 2)と同様の物となる見込みであるという。BEAMの打ち上げは、正式なゴーサインが出てから約2年後には軌道上に乗る可能性があり、打ち上げはスペースX社(Space X)或いはオービタル・サイエンス社(Orbital Sciences Corp.)のいずれかによって行われる見込みであるという。 Space.com “NASA Buys Private Inflatable Room for Space Station” (1/11/13)

地球温暖化は米国の日常生活に影響を及ぼすとの報告

政府によって召集された科学者の特別委員会は1月11日、1,146ページに及ぶ「米国気候評価(National Climate Assessment)」の草案を発表した。草案は、気候変動が既に健康や住宅、その他の米国民の日常生活に混乱をもたらしている状況を詳述した上で、「今後こうした混乱は増大するであろう」と警告している。米国気候評価報告書は法律により4年ごとに作成が義務付けられているもので、最初の報告書は2000年に発表された。今回発表された報告書は草案で、今後3ヶ月間パブリック・コメントの受付を行う。今回の草案における気候評価は、これまでに発表されたどの報告書よりも、厳しく確信的な内容となっている。 Seattle Times “Report says warming is changing US daily life” (1/11/13)

農務省、バイオエネルギー研究開発への投資を発表

農務省(U.S. Department of Agriculture: USDA)のトム・ビルサック長官(Tom Vilsack)は1月11日、様々なバイオマス資源から次世代の再生可能エネルギーや高価値バイオベース製品の研究開発を行う取り組みに2,500万ドルを投資すると発表した。投資は、農務省の国立食料・農業研究所(National Institute of Food and Agriculture: NIFA)によるバイオマス研究開発イニシアチブ(Biomass Research and Development Initiative)を通じて行われる。受益するのは、カンザス州立大学(Kansas State University)やオハイオ州立大学(Ohio State University)など4大学・機関で、①原料開発、②バイオ燃料及びバイオベース製品の開発、③バイオ燃料及びバイオ製品開発分析、のいずれかの分野で研究を行う。受益の条件として、研究開発プロジェクトの20%以上をマッチングファンドとして拠出することなどが義務付けられている。 U.S. Department of Agriculture “USDA Announces Investments in Bioenergy Research and Development to Spur New Markets, Innovation, and Unlimited Opportunity in Rural America” (1/11/13)

オバマ大統領、2月12日に一般教書演説

オバマ大統領は、2月12日の上下両院合同本会議で一般教書演説を行う。ジョン・ベイナー下院議長(John Boener、オハイオ州選出共和党)からの書簡による招請を承諾したことで日程が決定した。オバマ大統領による一般教書演説は、連邦政府の債務上限引き上げを巡り、議会と政権の間で新たな厳しい予算交渉が行われる中で実施されることになる。大統領は一般教書演説で、銃規制や移民改革などの法的議題を概説すると予想されているが、債務上限引き上げを含む財政問題が解決するまではこれらの問題は先送りになるとみられる。 Reuters “Obama to deliver state of the union speech February 12” (1/11/13)

海洋酸性化に対する連邦の取り組みは人的影響に重点を置くべきとの勧告

9つの連邦機関が2012年3月に、海洋酸性化問題に関する計画を草案し、本件に関する連邦研究やモニタリング、酸性化の緩和努力に関するガイドラインが確立された。この計画草案の評価を行った米国研究評議会(National Research Council: NRC)は報告書の中で、「海洋酸性化問題に関する連邦の取り組みは、酸性化が人々や経済にどのように影響を及ぼすかについてより重点を置く必要がある」と勧告した。NRCはまた、連邦計画にはより明確なミッションや優先付けされた目標、進展の測定方法を盛り込むよう提案している。 Scientific American “U.S. Effort on Ocean Acidification Needs Focus on Human Impacts” (1/11/13)

ベンチャー2社、エネルギー省の「グリーン・カー融資プログラム」が不正に実施されたとして提訴

電気自動車のベンチャー企業、XP自動車(XP Vehicles)とその姉妹企業であるリムニア社(Limnia)は1月10日、エネルギー省(Department of Energy)を提訴した。両社は、「エネルギー省及びスティーブン・チュウ長官(Steven Chu)は、環境に優しい車の開発促進を目的とした融資プログラムで、政治的に好ましい企業に融資を授与し、これらの企業とその他の企業を連邦助成金を巡る『仕組まれた』競争に巻き込んだ」と主張している。両社は、融資プログラムにおける縁故主義に加え、「エネルギー省が我々の特許技術を連邦助成金を受益した企業と不適切に共有したことを示唆する証拠を有している」と述べた。融資プログラムの助成金の大半はフォード・モーター社(Ford Motor)に提供されているが、受益企業(合計5社)のうち2社の投資家或いはアドバイザーがオバマ大統領への有力献金者・支援者であることから、厳しい目が向けられている。 Washington Post “In lawsuit against Energy Department, two firms claim cronyism in ‘green car’ loan program” (1/10/13)