NIH、「ピアレビューでのAI使用は守秘義務違反」と判断

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)の所外研究局(Office of Extramural Research)は6月23日、「ピアレビューに人工知能(AI)を使用することは守秘義務違反(Using AI in Peer Review Is a Breach of Confidentiality)」と題する記事を掲載した。研究者が他者の申請書を評価する際や、自身の申請書を作成する時に、AIツールを使用するといった話を耳にすることは多い。しかし、NIHの審査担当員は、申請書の審査プロセスを通じて、守秘義務を維持することを義務付けられ、そうであると信頼されている。このため、ピアレビューを行う際にAIを使用することは、守秘義務違反となると同記事では忠告している。また、NIHは最近、「NIHのピアレビュー・プロセスで生成AI技法を使用することは禁じられている(The Use of Generative Artificial Intelligence Technologies is Prohibited for the NIH Peer Review Process)」と題する通達を行ったところである。審査員は、守秘義務に同意・署名しており、申請書やプロポーザル、会議資料を、ピアレビュー・プロセスへの参加を正式に認められていないいかなる者とも共有することはできない。つまり、グラントの申請書や契約プロポーザルの資料、その他の特権的に得た情報は、AIを含むいかなる手段もしくは事業体を通じても共有、拡散することはできないのである。

NIH Office of Extramural Research “Using AI in Peer Review Is a Breach of Confidentiality” (6/23/23)