Category:その他
最高裁判決、カリフォルニア州のEV規制に暗雲
連邦最高裁は6月20日、燃料生産事業者は、カリフォルニア州に対し車両排出及び電気自動車に関する独自政策策定・実施を認めた環境保護庁(Environmental Protection Agency: EPA)の決定に関し、訴訟を起こす権利があるとの判決を下した。カリフォルニア州は既に、連邦基準よりも厳しいカリフォルニア州規制の無効化を目指す共和党及びトランプ政権と対立しているが、今回の判決(7対2)は、同州に対する更なる攻撃を可能にする。カリフォルニア州は、2035年までにガソリン駆動車の販売を段階的に廃止するという別途の規制(今回の訴訟とは関係ない規制)を掲げており、これも影響を受ける可能性がある。ブレット・カバナー最高裁判事(Brett Kavanaugh)は、控訴審の判断を覆し、「カリフォルニア州のクリーン自動車規制によって損害を受けている」と主張する燃料生産事業者側を支持した。 AXIOS “Supreme Court ruling could bring fresh risks to California EV rules” (06/20/25) https://www.axios.com/2025/06/20/supreme-court-ruling-california-ev-rules
米国宇宙軍、第2回AIチャレンジへの登録受付を開始
米国宇宙軍(United States Space Force)による第2回AIチャレンジ(Artificial Intelligence Challenge)への登録受付が開始された。2025年のAIチャレンジは、2025年7月16日から開始され、同年12月にフロリダで行われる宇宙パワー会議(Space Power Conference)での授賞式まで続く。今年のチャレンジは、AIにおける共同作業とイノベーションの育成を目的として設計されている。参加チームは、学習セッションに参加し、課題に対処するAIソリューションの開発に取り組む。チームはその後、各自のソリューションを技術専門家へ発表して採点が行われ、その点に基づいて選出されたチームが10月に各自のソリューションを空軍省(Department of the Air Force)の上層部へ発表する。全ての軍部及び政府機関に応募資格があり、チームは、宇宙軍職員(士官、兵士、文官)をチームの主幹(リード)とする必要がある。チームは、作戦(Operations)、宇宙調達(Space Acquisitions)、スタッフ支援(Staff Support)の3部門で争う。 United States Space Force “USSF opens registration for second annual AI challenge” (06/18/25) https://www.spaceforce.mil/News/Article-Display/Article/4220376/ussf-opens-registration-for-second-annual-ai-challenge/
NIST、ラボプログラム担当アソシエイトディレクターにシャヤム・サンダー氏
米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)は、ラボラトリープログラム担当アソシエイトディレクター(Associate Director for Laboratory Programs: ADLP)として、シャヤム・サンダー氏(Shyam Sunder)が2025年6月1日付けで就任したことを発表した。サンダー氏は、ADLPとして米国の技術イノベーションを下支えする計測・研究サービスを提供するNISTラボの監督を行う。同氏は、以前は、NISTの特別プログラム局(Special Programs Office)のディレクター、標準調整局(Standards Coordination Office)のディレクター代理を務めていた。1994年にNISTに移籍する前は、マサチューセッツ工科大学(Massachusetts Institute of Technology)の教員を務めていた。 NIST “NIST Names Shyam Sunder Associate Director for Laboratory Programs” (06/20/25) https://www.nist.gov/news-events/news/2025/06/nist-names-shyam-sunder-associate-director-laboratory-programs
エネルギー省、パリセーズ原発の再稼働へ向け4回目の融資支払い
エネルギー省(Department of Energy)のクリス・ライト長官(Chris Wright)は6月20日、パリセーズ原子力発電所(Palisades Nuclear Plant)の再稼働へ向けた資金の一助として、融資プログラム局(Loan Programs Office)がホルテック社(Holtec)に4回目の融資支払いを実施したと発表した。今回支払われたのは、本原発に関する最大15億2,000万ドルの融資保証のうちの約1億ドル。パリセーズ原発は運用を停止しており、原子力規制委員会(Nuclear Regulatory Commission: NRC)の承認を得られた場合、米国で最初の商業原子炉の再稼働となる。2024年9月の融資保証財務の締結以来、これまでに約2億5,200万ドルの融資保証資金がホルテック社へ支払われている。 Department of Energy “DOE Approves Fourth Loan Disbursement to Restart the Palisades Nuclear Plant” (06/21/25) https://www.energy.gov/articles/doe-approves-fourth-loan-disbursement-restart-palisades-nuclear-plant
NSF ZEUS、米国内で最高出力のレーザーを達成
ミシガン大学(University of Michigan)にある米国科学財団(National Science Foundation: NSF)ゼタワット相当超短パルスレーザーシステム(Zettawatt-Equivalent Ultrashort laser pulse System: NSF ZEUS)は現在、米国内で最高出力のレーザーを有しており、そのピーク出力は米国内のその他のレーザーの約2倍である。NSF ZEUSの研究者は、2ペタワット(2兆ワット)のレーザーパルスを達成した。このパルスの持続時間は、25クインティリオン分の1秒(25 quintillionths of a second)と極めて短く、その瞬間のレーザー出力は世界全体の電力供給量の100倍以上に相当した。NSF ZEUSレーザーは、米国内の科学者が量子物理学やプラズマ科学を含む広範な分野の実験に利用でき、医薬や国家安全保障、マテリアル科学などで応用できる可能性がある。 NSF “NSF ZEUS becomes the most powerful laser in the U.S.” (06/18/25) https://www.nsf.gov/news/nsf-zeus-becomes-most-powerful-laser-us
FDA、遺伝子操作を目的として米国民の細胞を敵対国のラボへ輸出する臨床試験を停止
食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)は6月18日、米国民の生細胞を中国やその他の敵対国へ送り、遺伝子操作を行った後、米国の患者に再注入するという新規臨床試験を即座に精査すると発表した。これらは、患者本人の同意や認識がないまま実施される場合もあったという。今回のFDAの措置は、これらの臨床試験の一部において参加者の生体試料が海外へ移送、操作されることを本人に情報提供せずに行われ、それによって慎重に取り扱うべき米国民の遺伝子データが、敵対者を含む海外政府によって誤用される可能性にさらされていたことを示す証拠が増大していることを受けて実施された。この慣行は、バイデン前政権下で2024年12月に最終取りまとめされたデータセキュリティ規則における例外措置によって可能になったものである。FDAはこの例外措置に基づいて行われている全ての関連臨床試験を精査し、企業には完全な透明性、倫理的同意、慎重を要する生体試料の国内での取り扱いについて実証を求める予定である。 National Institutes of Health “FDA halts new clinical trials that export Americans’ cells to foreign labs in hostile countries for genetic engineering” (06/18/25) https://www.nih.gov/news-events/news-releases/fda-halts-new-clinical-trials-export-americans-cells-foreign-labs-hostile-countries-genetic-engineering
エネルギー省、先進原子炉の試験について新たな経路を発表
エネルギー省(Department of Energy)は6月18日、エネルギー省の承認の下、国立研究所の外部で先進原子炉設計の試験を迅速に行うことを目的とした新たなパイロットプログラムを立ち上げると発表した。同省は、大統領令「エネルギー省における原子炉試験の改革(Reforming Nuclear Reactor Testing at the Department of Energy)」に基づき、申請の要請(Request for Application)を発布し、エネルギー省の承認プロセスを用いて国立研究所の外部で試験用原子炉を建設及び運用することに関心のある適格の米原子炉企業を募集する。今回の措置は、原子炉試験の合理化と、2026年7月4日までに少なくとも3基の原子炉が臨界を達成するための重要な一歩となる。 Department of Energy “Energy Department Announces New Pathway to Test Advanced Reactors” (06/18/25) https://www.energy.gov/articles/energy-department-announces-new-pathway-test-advanced-reactors
NSF、TIP局現行重点領域10領域に関する一般からの意見要請
米国科学財団(National Science Foundation:NSF)は、技術・イノベーション・パートナーシップ局(Technology, Innovation and Partnerships directorate:TIP directorate)における現行重点領域10領域に関し、一般からのフィードバックを要請する情報要求(request for information:RFI)を6月20日付で連邦官報(Federal Register)に公示する。これら10領域は、2022年制定の「半導体製造支援・科学法(Creating Helpful Incentives to Produce Semiconductors (CHIPS) and Science Act)」の下で定められたが、毎年見直しが義務付けられている。TIP局は特に、技術・経済成長・国家安全保障における米国リーダーシップに対し、①人工知能、②高性能コンピューティング、③量子科学、④ロボティクス、⑤自然・人為的災害の予防・緩和、⑥先進通信・没入技術、⑦バイオ技術、⑧データ保存・サイバーセキュリティ、⑨先進エネルギー技術、⑩先進マテリアル科学、という現行重点10領域の貢献状況に関するフィードバック及び、追加されるべき領域に関する提案を求めている。なお、本RFIへの回答期限は7月20日となる。 FedScoop “NSF seeks input on focus areas for its Technology, Innovation and Partnerships directorate” (06/18/25) NSF seeks input on focus areas for its Technology, Innovation and Partnerships directorate
国土安全保障省、米国への中国製信号妨害装置流入の増加を警告
国土安全保障省(Department of Homeland Security)は6月18日、米国への中国製信号妨害装置流入の増加に関する警告を発表した。同省税関・国境警備局(Customs and Border Protection:CBP)によると、2021年以降、同装置の押収件数は約830%増という。信号妨害装置は、特定周波数チャネルの妨害に使用され、緊急対応・警察・重要インフラに対する脅威の原因となる可能性があり、これまでにも、住居不法侵入・銀行強盗事件での地元警察への連絡、不法滞在者逮捕、窃盗事件への対応などが妨害された事例がある。なお、信号妨害装置の個人輸入・運用・マーケティング・販売などは連邦法で禁止されている。 Department of Homeland Security “Homeland Security Warns about the Spike in China-Based Technology Firms’ Smuggling of Signal Jammers” (06/18/25) https://www.dhs.gov/news/2025/06/18/homeland-security-warns-about-spike-china-based-technology-firms-smuggling-signal
DARPA、軍事システムのサイバー脅威へのセキュリティを強化
国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency:DARPA)は6月17日、サイバー脅威に対する軍事システムのセキュリティ強化を目的として、数学ベースのソフトウェア開発導入拡大を促進する「回復力あるソフトウェアシステムアクセラレータ(Resilient Software Systems Accelerator)」プログラムを発表した。「フォーマルメソッド(formal methods)」と呼ばれる従来からのITインフラ・セキュリティ基準・ソフトウェアツール・技法は、数学に基づくアプローチで、国防コミュニティ内で使用する軍事システムの回復力・セキュリティ・機能性を大幅に向上させており、DARPAも10年間をかけて同メソッド関連ツールの開発に関与してきた。上記アクセラレータプログラムを立ち上げた理由は、DARPAが企業パートナーによる「フォーマルメソッド」導入協力を強く希望しているためで、本プログラムでは、国防企業と提携して同メソッドツールを利用し、取り組み度合いを評価するツール開発者にシード資金を提供する。また、DARPAは、国防総省内での同メソッド振興の一環として、米軍の全軍と提携して同メソッド利用法を実演している。 Department of Defense “DARPA Calls on Industry to Assist With Improving, Strengthening DOD Cybersecurity” (06/18/25) https://www.defense.gov/News/News-Stories/Article/Article/4220945/darpa-calls-on-industry-to-assist-with-improving-strengthening-dod-cybersecurity/