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台湾に進出する主要米国技術企業、大半は中国との繋がりが台湾よりも強固

安全保障・新興技術センター(Center for Security and Emerging Technology:CSET)は、主要米国技術企業による台湾との経済・業務面での繋がりを調査した報告書「台湾の技術大企業:半導体を越えて(Big Tech in Taiwan: Beyond Semiconductors)」を発表した。本調査は、2022年のロシアによるウクライナ侵攻後にウクライナを支援した米国技術企業17社について、台湾との経済・業務連携を追跡したもので、将来の危機発生時にこれらの連携が企業の行動に及ぼす影響について検討した。本調査では、グリーンフィールド海外直接投資(greenfield foreign direct investment:FDI)、研究開発センター、データセンター、サプライチェーン、収入、求人などに関するデータを分析した結果、中国・台湾と取引のある企業の大半は中国との繋がりの方が強固であることが判明した。しかし、グーグル社(Google)、アップル社(Apple)、マイクロソフト社(Microsoft)、及び、アマゾン社(Amazon)の4社は、他の13社と比較すると台湾との繋がりが深く、中でもグーグル社は17社の中で台湾における活動レベルが最大であった。今回分析対象となった企業は、中国への依存が台湾よりも強く、台中間で紛争が発生した場合は、両国政府との複雑な関係の中で物理的資産及び従業員をリスクに晒す可能性が予測される。なお、地政学的リスクは高まりつつあるものの、一部の企業は近年台湾における存在を拡大しており、これらの投資は、台湾のイノベーション・生産能力にアクセスしようとする各社の戦略を反映するものである。 Center for Security and Emerging Technology “Big Tech in Taiwan: Beyond Semiconductors” (07/25) Big Tech in Taiwan

ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル法が鉱業部門にもたらす影響 CSIS報告

戦略国際問題研究所(Center for Strategic and International Studies: CSIS)は7月9日、ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル法(One Big Beautiful Bill Act: OBBBA)が鉱業部門にもたらす影響について発表した。同法は、税制や財政政策、社会的保護策、医療ケアプログラム、移民及び国境取り締まりに主要な変更を行っているが、特筆すべき点として、インフレ削減法(Inflation Reduction Act)の大幅な改正が含まれており、複数のプログラムが撤回・縮小され、エネルギー部門及び重要鉱物サプライチェーンへの持続的な影響が予想されている。一例として、OBBBAにより、30D条「クリーン自動車税額控除」(電気自動車(EV)の購入を奨励する7,500ドルの税額控除措置)が今年度で打ち切りとなる。EVは重要鉱物需要を高める最大の要素であることから、この控除措置の廃止は大規模な鉱物需要及び広範なEV導入の双方に打撃となると予想されている。また、本政策による支援がなく、需要見通しが不確実な中、自動車メーカーは長期的なオフテイク契約に消極的となり、国内鉱業プロジェクトが投資を引き付けることはより困難になるとみられる。もう一つの問題は、重要鉱物部品を対象とした45X条「生産税額控除」が2033年までに段階的に廃止されることである。新たな採鉱の開発や生産の拡張には長期的な時間がかかることから、45X条の改正は鉱業部門に否定的な影響をもたらすと考えられている。報告書は、「新法は備蓄とサプライチェーンに数十億ドルの支援を提供しているが、需要側の政策がない状況ではその影響は限定的」と予測する。 CSIS “Impacts of the One Big Beautiful Bill Act on the Mining Sector” (07/09/25) https://www.csis.org/analysis/impacts-one-big-beautiful-act-mining-sector 参考:https://www.axios.com/2025/07/10/critical-minerals-trump-budget-law

「SBIR受益企業は国家の重要ニーズを支援」 NBER報告

全米経済研究所(National Bureau of Economic Research: NBER)は今般、過去40年間における中小企業技術革新研究(Small Business Innovation Research: SBIR)プログラムの受益企業と、ベンチャーキャピタルの支援を受けた中小企業について分析比較した論文「国家ニーズに対応する中小企業イノベーション(Small Business Innovation Applied to National Needs)」を発表した。それによれば、SBIRの受益企業は、単にベンチャーキャピタル(イノベーションの成功や進展の証拠として頻繁に追跡される金融手段)に支援されたイノベーション志向の企業に比べて、イノベーションの生産性と効率性に優れている可能性があり、それは特に国家的、社会的、環境的な戦略目標の推進で顕著であることを示している。論文によれば、SBIR受益企業は、ベンチャーキャピタル支援企業に比べて、1社当たりの特許数が3倍、連邦契約への関与が約8倍多い一方、雇用数は15%少ないという。 NBER “Small Business Innovation Applied to National Needs” (June 2025) https://www.nber.org/papers/w33945 参考:https://ssti.org/blog/recent-research-sbir-companies-support-critical-national-needs

SSTI、新法の税制改正が技術ベースの経済開発にもたらす影響を分析

SSTIは、「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル法(One Big Beautiful Bill Act)」による主要な税制変更が技術ベースの経済開発(technology-based economic development: TBED)活動にもたらし得る影響として、次のような点を挙げている。①連邦研究所におけるAI主導の研究イニシアチブの支援として、米国科学クラウド(American Science Cloud)を創設し、エネルギー省(Department of Energy)による新規のマイクロエレクトロニクスやエネルギー技術の開発支援に1億5,000万ドルを割り当てる、②国内のR&D支出に関する控除と償却に関する変更は、技術系企業に直接的な影響をもたらす(企業は、税務上国内R&D支出の処理をより早くできるようになり、これらの経費を1年で控除できる可能性がある)、③ソフトウェア開発は研究・実験の支出として処理できるようになる、④先端製造投資控除は25%から35%へ引き上げられる(この控除はCHIPS法に由来するもので、適格の半導体製造施設及び設備への投資に適用される)、⑤私立大学関連の財団の正味投資収入に関する物品税(excise tax)が変更され、財団の規模に応じて税率が変動する。 SSTI “What the tax code changes could mean for TBED activities” (07/09/25) https://ssti.org/blog/what-tax-code-changes-could-mean-tbed-activities

GAO、宇宙空間での整備・組立・製造について提言

GPSや気象予測などに使用される衛星は、一般的に小型で打ち上げに耐え得るだけの頑丈さを有しているが、その修理や改良には、人を宇宙空間へ派遣する必要がある。こうした中、「宇宙空間でロボットによる整備が行われれば、宇宙空間での組み立てや製造などへの進展につながる可能性がある」と、政府説明責任局(Government Accountability Office: GAO)は分析している。宇宙空間での整備・組立・製造(In-space servicing, assembly, and manufacturing: ISAM)技術がこれまでの所、さほど進展していない理由の一つに、「潜在的なISAMサービス提供企業は、それを利用するユーザー層が生まれるまで、技術を整備用の製品に発展させることに躊躇する」という点がある。GAOは報告書の中で、こうした課題に対処できる潜在的な政策選択肢を5件提示している。 Government Accountability Office “In-Space Servicing, Assembly, and Manufacturing: Benefits, Challenges, and Policy Options” (07/10/25) https://www.gao.gov/products/gao-25-107555

1950年代以降、米国の大学におけるR&D支出の半分以上は連邦政府が拠出

国立科学技術統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics: NCSES)の7月10日の発表によれば、大学におけるR&D支出の資金源は主に、連邦政府、州及び地方自治体、企業、非営利組織、大学、その他の6つに分類される。大学のR&D支出は、1953年度の2億5,500万ドルから2023年度の1,090億ドルに増加し、連邦による大学R&D支出は同期間に1億3,800万ドルから600億ドルに増加した(全て現行ドル)。年によって変動はあるものの、同期間全体における大学R&D支出に占める連邦資金の割合は50%強となっている。大学自体によるR&D資金拠出も、1953年度の3,500万ドルから2023年度の280億ドルに増加しており、全支出に占める割合は2016年以降、25%となっている。 NCSES “Since the 1950s, Over Half of R&D Expenditures at U.S. Colleges and Universities Have Been Funded by the Federal Government” (07/10/25) https://ncses.nsf.gov/pubs/nsf25345

DARPA、重量級海洋離着陸航空機を開発するプログラムを終了

国防高等研究計画局(Defense Advanced Research Projects Agency:DARPA)は、約3年前に開始した、重量級海洋離着陸航空機開発に取り組む実験的プログラム「リバティリフター(Liberty Lifter)」の終了を決定した。本プログラムは、荒海における海上離着陸が可能な長距離低コスト海洋航空機の設計・構築に取り組むもので、戦車「M1エイブラムス(M1 Abrams)」のような重量17万ポンド超の貨物輸送が可能な「C-17グローブマスター(C-17 Globemaster)」輸送航空機と同等サイズの航空機構築を目指していた。DARPAは当初、ゼネラルアトミック社(General Atomics)及びボーイング社(Boeing)子会社のオーロラフライトサイエンス社(Aurora Flight Sciences)と契約を締結し、それぞれが開発する航空機の設計を競い合ったが、2023年後半に同プログラムの組織改革を行い、2024年前半に、オーロラ社との契約のみを継続することを発表していた。なお、DARPAは、約9,800万ドルを投入した「リバティリフター」プログラムを6月に終了したことを認めており、同プログラムの下で開発された技術は今後長年に亘って使用されるとコメントしている。 Defense News “DARPA ends cargo seaplane program, eyes new uses for tech” (07/09/25) https://www.defensenews.com/air/2025/07/09/darpa-ends-cargo-seaplane-program-eyes-new-uses-for-tech/

SFLC、データセンター電力需要予測の不確実性・誇張表現に警鐘

ロンドン経済インターナショナル社(London Economics International:LEI)は7月7日、非営利組織の南部環境法センター(Southern Environmental Law Center:SFLC)からの委託を受けて作成した報告書「不確実性と上昇バイアスがデータセンダー電力需要予測に内在(Uncertainty and upward bias are inherent in data center electricity demand projections)」を発表した。本報告書は、米国データセンターの成長に伴う電力需要予測について、不確実性と体系的な誇張表現の影響を大きく受けているとし、バイアスを反映して悪化する業界の問題とインセンティブを特定し、米国南東部への影響を明らかにしている。具体的に、データセンター電力需要予測における不確実性と上昇バイアス及び、米国南東部におけるデータセンター電力需要予測に関する推測データの誇張により、①需要を充足するために提案された新たなエネルギーインフラ利用が不十分、②不必要なインフラを過剰に構築、③化石燃料の封印、④エネルギー費の高騰、⑤より確実且つ費用効率のよいクリーンエネルギーの締め出し、などに繋がる可能性を指摘した。それ以外にも、1)データセンター開発者による過剰な要求、2)厳密調査に対するインセンティブの欠如、3)料金支払者の経済的リスク、4)ボトルネック・リードタイム・半導体チップの供給制限などが需要拡大を抑制、などを指摘している。 Southern Environmental Law Center “Uncertainty and upward bias are inherent in data center electricity demand projections” (07/07/25) https://www.selc.org/wp-content/uploads/2025/07/LEI-Data-Center-Final-Report-07072025-2.pdf

トランプ大統領、ショーン・ダフィ運輸長官をNASA暫定長官に指名

トランプ大統領は7月9日、運輸省のショーン・ダフィ長官(Sean Duffy)をNASA暫定長官に指名すると発表した。大統領は当初、スペースX社(SpaceX)のミッションを通してイーロン・マスク氏(Elon Musk)と近い関係にあったジャレッド・アイザックマン氏(Jared Isaacman)をNASA長官候補に推薦していたが、マスク氏が5月末に政府効率化省(Department of Government Efficiency:DOGE)を主導する立場から退いたのと同時期に、より適任者を就任させるとしてアイザックマン氏の推薦を取り消していた。大統領は、ダフィ長官による運輸省での働きを高く評価し、仮に短期間であってもNASAの素晴らしいリーダーになるとの期待を表明している。なお、ダフィ長官は、指名は光栄と自身のSNSに投稿している。 Axios “Transportation Secretary Duffy will be NASA’s interim head, Trump says” (07/09/25) https://www.axios.com/2025/07/10/trump-duffy-transportation-nasa

最高裁、連邦政府職員の大規模削減を容認

NEXTGOV/FCWは7月8日、連邦最高裁判所が連邦省庁による大規模な人員削減を認める判決を下したと報じた。トランプ政権が推進する行政機関の人員削減に関する大統領令について、最高裁は下級裁判所による差し止め命令を取り消し、政権側の主張を認める判断を示した。この判決により、厚生省(Department of Health and Human Services :HHS)を始めとする複数の連邦機関で、数千人規模の人員削減が実施される見通しであるが、原告らは、連邦政府職員解雇を含む再編計画について政権は連邦議会の承認を得なければならないと主張している。唯一の反対票を投じたケタンジ・ブラウン・ジャクソン判事(Ketanji Brown Jackson)も、大統領は議会の承認なしに法律を書き換えることはできないと指摘した。今後数カ月に亘り下級裁判所において本案審理が行われる見込みであるが、その間も職員の削減は進められることになる。 NEXTGOV/FCW “Federal agencies can resume mass layoffs, Supreme Court rules” (07/08/25) https://www.nextgov.com/people/2025/07/federal-agencies-can-resume-mass-layoffs-supreme-court-rules/406590/