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その他

国土安全保障省、ハーバード大学に行政召喚状を送付へ

国土安全保障省(Department of Homeland Security: DHS)は7月9日、 ハーバード大学(Harvard University)に対する外国人学生に関する情報提供を求め、行政召喚状(Administrative Subpoenas)を送付すると発表した。政府は同大学に対し、留学生の行動記録や犯罪記録などについての情報提供を再三求めていたが、要求に応じなかったため、強制手段を取ることを決定した。DHSは、同大学が外国人学生のビザ特権を乱用して、暴力やテロを擁護する行為に目をつぶってきたとし、4月16日に移民法の執行に関連する記録やコミュニケーションを提出するよう求めていたが、大学側は法的拘束力がないとし、拒否した。これを受け、DHSは5月22日に学生交流訪問者プログラム(Student and Exchange Visitor Program: SEVP)の認定を取り消す措置を取った経緯がある。DHSは他の大学や学術機関にも情報提供を促しており、同様の対応に警鐘を鳴らしている。 DHS ” DHS Sends Administrative Subpoenas to Harvard University” (07/09/25) https://www.dhs.gov/news/2025/07/09/dhs-sends-administrative-subpoenas-harvard-university

トランプ政権、国家安全保障としての国家農地安全保障行動計画を発表

ブルック・ロリンズ農務長官(Brooke L. Rollins)は、ピート・ヘグセス国防長官(Pete Hegseth)、パム・ボンディ司法長官(Pam Bondi)、クリスティ・ノーム国土安全保障長官(Kristi Noem)と共に7月8日、「農業を再び偉大にする(Make Agriculture Great Again)」イニシアチブの次の柱となる「国家農地安全保障行動計画(National Farm Security Action Plan)」を発表した。本計画は、海外の敵対者による急務の脅威に対処し、米国の食品及び農業システムの対応力を強化する国家安全保障の重要な要素として米国農業を高めるもので、次の7つの重要分野を掲げている。①米国農地の安全確保と保護(海外の敵対者による米国農地所有への対処)、②農業サプライチェーンの対応力強化(主要な製造部門への国内投資に再度焦点を当て、国内生産が不可能な場合は敵対しないパートナーを特定)、③米国の栄養支援制度を詐欺や海外の搾取から保護、④農業の研究とイノベーションの保護(敵対国との甘い取引や秘密取引はしない)、⑤全ての農務省プログラムで米国第一主義を維持、⑥植物と動物の健康保護、⑦農地、食料、サプライチェーンの重要インフラの保護。 U.S. Department of Agriculture “Farm Security is National Security: The Trump Administration Takes Bold Action to Elevate American Agriculture in National Security” (07/08/25) https://www.usda.gov/about-usda/news/press-releases/2025/07/08/farm-security-national-security-trump-administration-takes-bold-action-elevate-american-agriculture

第2回NSF地域イノベーションエンジン・コンペ、29件の準決勝進出者選出

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)のNSF地域イノベーションエンジン(NSF Innovation Engines)プログラムは、第2回コンペで次の段階へ進む29の準決勝進出チームを発表した。その内容は、エネルギー網の安全保障から重要鉱物採掘量の最大化、先端光学センサーなど、広範な重要技術及び応用に亘る。準決勝進出チームの多くは、1年以上に亘って地域同盟を構築しており、大学や非営利組織、民間業界、その他の組織が先導している。NSFエンジンプログラムは、初回のNSFエンジンプログラムへの投資からこれまでの2年間で成果が見られ始めた所で、9件のNSFエンジンへの初期投資1億3,500万ドルに対して民間業界や慈善団体、州・地方自治体から10億ドル以上のマッチングファンドがもたらされ、10倍のリターンとなっている。第2回コンペの次の段階として、NSFはライブ形式で準決勝進出チームのオンライン評価を行い、地域連携や提案されたリーダーシップチームとコアパートナーの整合性、研究開発ビジョンなどへの理解を深めた後、決勝進出チームを選出する。NSFエンジンの最終アワードは2026年初頭に発表される予定である。 National Science Foundation “NSF advances 29 semifinalists in the second NSF Regional Innovation Engines competition” (07/08/25) https://www.nsf.gov/news/nsf-advances-29-semifinalists-second-nsf-regional-innovation

NIH、公的資金を受けた研究への過度な出版手数料の抑制へ

国立衛生研究所(National Institutes of Health: NIH)は7月8日、科学的透明性と公的資金の責任ある管理に関する継続的な取り組みの一環として、NIH助成を受けた科学者の研究成果への公共アクセスを可能にするために、出版社が課す出版手数料に上限を設ける新たな政策計画を発表した。現在、一部の大手出版社は、即時の公共アクセスを目的として論文1件につき最大1万3,000ドルの手数料を課したり、政府当局から大幅な購読料を徴収しているなど、学術論文発表を取り巻く環境は問題となりつつある。こうした問題への対処として、NIHは、研究エコシステム内での合理的な出版手数料を確実にするため、2026年度から出版手数料に上限を設け、過度な論文処理手数料(article processing charges)を抑制し、不要な経済的障害なしに研究成果の広範な拡散を確実にすることを目指す。 National Institutes of Health “NIH to crack down on excessive publisher fees for publicly funded research” (07/08/25) https://www.nih.gov/news-events/news-releases/nih-crack-down-excessive-publisher-fees-publicly-funded-research

エネルギー省、3,800万ノード時の計算時間を提供 最先端研究を支援

エネルギー省(Department of Energy)科学局(Office of Science)は7月8日、先進科学計算研究(Advanced Scientific Computing Research: ASCR)リーダーシップ計算チャレンジ(Leadership Computing Challenge: ALCC)プログラムの下、56件の科学プロジェクトに3,800万ノード時を提供すると発表した。受益プロジェクトは、エネルギー省のスパコンを使って、実験的手法だけでは解決が不可能な問題に取り組む。プロジェクトは、核融合の進展からAIの基礎モデル開発に至るまでの広範囲に及ぶ。ALCCは、エネルギー省が所有する世界最先端のスパコンの時間を研究者に割り当てるもので、2025年は、オークリッジ・リーダーシップ計算施設(Oak Ridge Leadership Computing Facility)のフロンティア(Frontier)、アルゴンヌリーダーシップ計算施設(Argonne Leadership Computing Facility)のオーロラ(Aurora)及びポラリス(Polaris)、国立エネルギー研究科学計算センター(National Energy Research Scientific Computing Center)のパールマッター(Perlmutter)などのスパコンの計算時間が割り当てられる。 Department of Energy “Department of Energy Awards 38 Million Node-Hours of Computing Time to Support Cutting-Edge Research” (07/08/25) https://www.energy.gov/science/articles/department-energy-awards-38-million-node-hours-computing-time-support-cutting-edge

エネルギー省、4億ドル以上の助成金と煩雑な政策を排除

エネルギー省(Department of Energy)は7月8日、米国世帯のエネルギー費用の節約を意図したプログラムに4億ドル以上の資金提供を発表した。これらの資金は、「米国世帯のための価格緊急救済の実現と生活費危機の克服(Delivering Emergency Price Relief for American Families and Defeating the Cost-of-Living Crisis)」及び「米国エネルギーの解放(Unleashing American Energy)」と題する2つの大統領令の進展を支援するものである。具体的に、エネルギー省は、耐気候化援助プログラム(Weatherization Assistance Program: WAP)基金に3億2,500万ドルを、耐気候準備基金(Weatherization Readiness Funds: WRF)に3,000万ドルを割り当てる(受益機関は56件)。これらの投資は、米国世帯のエネルギー費用削減を目的とした政策と優先事項を進展させ、雇用機会を創出する。同省はまた、州エネルギープログラム(State Energy Program: SEP)に6,400万ドルを提供する。同じ56の受益機関が、エネルギーの信頼性と適正な費用、安全保障、そして企業と住民の節約を確実にするプログラムを推進する。同時にエネルギー省は、WAPにおいて炭素の社会的費用やその他の非エネルギーの影響を考慮する「耐気候化プログラム通知22-10(Weatherization Program Notice 22-10)」政策を撤回する。 Department of Energy “ENERGY DEPARTMENT ANNOUNCES OVER $400 MILLION IN FUNDING AND REMOVES BURDENSOME POLICY, HELPING AMERICANS SAVE ON ENERGY BILLS” (07/08/25) https://www.energy.gov/scep/articles/energy-department-announces-over-400-million-funding-and-removes-burdensome-policy

米国とイスラエル、AIイノベーションの共同促進に合意

クリス・ライト・エネルギー長官(Chris Wright)とダグ・バーガム内務長官(Doug Burgum)(ライト長官は国家エネルギー優位評議会(National Energy Dominance Council: NEDC)の副委員長、バーガム長官は同評議会委員長を兼務)は7月8日、イスラエルのベンジャミン・ネタニヤフ首相(Benjamin Netanyahu)及びイェヒエル(マイケル)・ライター駐米大使(Yechiel (Michael)Leiter)と共に、エネルギー及びAIに関する協力を進展させることを目的とした覚書に署名した。覚書は、米国とイスラエル両国のエネルギーシステムの安全保障と対応力を強化するAIの変革的な可能性を強調するものである。両国はまた、データセンターによるエネルギー需要増の影響の分析や電力網最適化の機会、AIによるサイバーセキュリティツールの強化といった分野での協力を追求し、エネルギーインフラにおけるAI使用に関するベストプラクティスの共有などを推進する意向である。 Department of Energy “U.S. and Israel Pledge to Work Together to Unleash AI Innovation with New Memorandum of Understanding” (07/08/25) https://www.energy.gov/articles/us-and-israel-pledge-work-together-unleash-ai-innovation-new-memorandum-understanding

研究開発費の対GDP比、過去最高の3.43%に 実験開発が牽引

米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は7月8日、2022年の国内総生産(Gross Domestic Product: GDP)に占める研究開発(Research and Development: R&D)費の比率が3.43%に達し、過去最高を記録したと発表した。NSF傘下の国立科学工学統計センター(National Center for Science and Engineering Statistics: NCSES)の調査によると、この比率の上昇は主に実験開発分野への投資拡大によるもので、同分野だけでも対GDP比で2010年の1.67%から2022年には2.31%へと大きく増加した。2022年の研究開発費全体の内訳を見ると、実験開発費が67%に達した一方で、基礎研究は15%、応用研究は18%となり、より実用化に近い研究開発へ資金が集中している傾向を示している。 NSF “U.S. R&D-to-GDP Ratio Reached 3.43% in 2022, Driven by Experimental Development” (07/08/25) https://ncses.nsf.gov/pubs/nsf25335

ローレンス・リバモア国立研究所、ELI ERICとレーザー科学研究強化へ

ローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory: LLNL)は7月7日、欧州の研究基盤である極限光科学拠点(Extreme Light Infrastructure: ELI)欧州研究基盤コンソーシアム(European Research Infrastructure Consortium: ERIC)との戦略的協力関係を強化する新たな覚書を締結したと発表した。両機関は世界最高強度・最高平均出力のレーザーの近くでも持続的に耐えられるシステムや診断装置など、多様な用途に対応する技術開発を推進する。今回の合意は、LLNLが開発し、チェコのプラハ近郊にあるELIビームラインズ施設(ELI Beamlines Facility)に納入した10Hzの高繰り返し周波数を持つ先進ペタワット級レーザーシステム、L3 HAPLS(High-Repetition-Rate Advanced Petawatt Laser System)レーザーの成功など、10年以上にわたる協力関係に基づくもので、核融合やプラズマ物理学研究などの分野で協力拡大に向け、職員交流やインターンシップなどを通じて両機関の連携をさらに深め、更なる国際連携を構築すると強調している。 LLNL “ELI and LLNL strengthen collaboration” (07/07/25) https://www.llnl.gov/article/53106/eli-llnl-strengthen-collaboration

エネルギー省、2030年に停電100倍増と警告 

エネルギー省(Department of Energy)は7月7日、電力網の信頼性と安全性に関する報告書を発表し、新たな電源を確保できなければ、2030年に停電が100倍に増加すると警告した。報告書によると、2030年までに104ギガワット(GW)の電源が廃止され、新たな電源が十分に確保されない場合、年間の停電時間が現在の1桁(0~9時間)から800時間以上に増加する可能性があるという。特に人工知能(AI)によるデータセンターの増加が大きな要因で、現在の電力供給体制では5年以内にほとんどの地域で高まる電力需要に応えられなくなる恐れがあると指摘した。クリス・ライト長官(Chris Wright)は、従来の方法ではこの事態に対応できず、新たなアプローチが必要であると強調し、近隣の送電網への依存度の高まりを適切に分析できる統合モデルの開発の必要性を訴えている。これを受け同省は、脆弱な地域を特定し、必要な電源容量の目標を設定することで、信頼性の確保を目指している。 Department of Energy “Department of Energy Releases Report on Evaluating U.S. Grid Reliability and Security” (07/07/25) https://www.energy.gov/articles/department-energy-releases-report-evaluating-us-grid-reliability-and-security