Category:その他
NSF、7大学に地域対応力イノベーションインキュベーターの助成金
SSTIは8月14日、米国科学財団(National Science Foundation: NSF)の地域対応力イノベーションインキュベーター(Regional Resilience Innovation Incubator: R2I2)プロジェクトが、地域の気候課題に対処し、そのソリューションの実証に取り組む6つの大学にフェーズ1の助成金を提供するほか、また助成事業の実施を支援するR2I2全国局(R2I2 National Office)として、ミネソタ大学ツインシティーズ校(University of Minnesota-Twin Cities)を採択したと報じた。実証に向けて助成を受けた大学は、メイン大学(University of Maine)、スティーブンス工科大学(Stevens Institute of Technology)、カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)、オレゴン州立大学(Oregon State University)などである。 SSTI “Seven universities receive NSF Regional Resilience Innovation Incubator (R2I2) funding” (08/14/25) https://ssti.org/blog/seven-universities-receive-nsf-regional-resilience-innovation-incubator-r2i2-funding
2025年上半期のAIへのVC投資状況 SSTI
SSTIは、ピッチブック社(PitchBook)のデータを用いて、2025年上半期における取引額1億ドル未満のベンチャーキャピタル(VC)投資活動を分析した。それによれば、2025年上半期に、米国内で5,400件以上のVC取引が行われ、投資額合計は526億ドルであった。このうち、AI関連の取引件数は1,959件、投資額合計はほぼ210億ドルであった。VC投資取引全体にAIへの投資が占める割合は、件数の36%、投資額の約40%であった。AIへのVC投資を州別に見ると、カリフォルニア州が最も多く、VC取引は1,648件、投資額209億ドルで、このうちAIへの投資件数は822件、約100億ドルである。全国的にみると、取引件数の42%、投資額の47%がカリフォルニア州におけるものであるが、全国的にもAIへのVC投資は幅広く行われており、ワシントン州、ユタ州などでも投資が盛んとなっている。 SSTI “Examining the geographic concentration of VC investment in AI” (08/14/25) https://ssti.org/blog/examining-geographic-concentration-vc-investment-ai
商務省経済開発局、2024年度の「拡張の構築」プログラムを中止
SSTIは8月14日、商務省(Department of Commerce)経済開発局(Economic Development Administration: EDA)は、2024年度の「拡張の構築(Build to Scale: B2S)」プログラムの申請者に対し、2024年度のプログラムは中止し、2026年初頭に新たなB2S公募を発表する計画であると伝えたと報じた。B2Sプログラムは、アントレプレナーが技術主導型ビジネスを構築・拡張することを支援するため、起業文化の育成に取り組む組織に資金を提供するというものである。SSTIによれば、ハワード・ラトニック商務長官(Howard Lutnick)はEDAに、政権の目標により良く整合したB2Sプログラムを再開するよう指示したという。ただし、新たな公募の資金額は不明で、SSTIは、5,000万ドル~1億5,000万ドルの可能性を指摘する。 SSTI “EDA has cancelled the FY 24 Build to Scale Competition” (08/14/25) https://ssti.org/blog/eda-has-cancelled-fy-24-build-scale-competition
DIU、ブルーオブジェクト管理チャレンジを発表
防衛任務における効率的な意思決定には、多様なシステム及び情報源に基づく総合的データへの迅速かつ信頼性が高いアクセスが重要であるものの、現在、友軍の追跡と管理を行うブルーオブジェクト管理システム(Blue Object Management System)(ブルーオブジェクトとは友軍の兵士や設備、インフラ等を指す)は存在せず、手作業と分断的なシステムに頼っており、潜在的な遅延やシステムの相互運用性の低下等につながっている。こうした中、国防イノベーションユニット(Defense Innovation Unit: DIU)は8月14日、米国インド太平洋司令部(U.S. Indo-Pacific Command)と提携し、2025年ブルーオブジェクト管理チャレンジ(2025 Blue Object Management Challenge)を実施することを発表した。本チャレンジは、人工知能(AI)を活用した意思決定能力の進展を目指し、国防総省(Department of Defense)のプラットフォームと部隊における任務に重要なデータの統合・アクセス・使用方法の向上を目指すものである。チャレンジのコホートとして選出されたチームは、12週間のアクセラレータプログラムに参加する。 Defense Innovation Unit “DIU Presents: Blue Object Management Challenge” (08/14/25) https://www.diu.mil/latest/diu-presents-blue-object-management-challenge
NSFとNVIDIA、AIモデル開発で提携
米国科学財団(National Science Foundation: NSF)は8月14日、エヌビディア社(NVIDIA)と提携し、科学イノベーションの加速に向け、オープンソースの人工知能(AI)モデル開発を支援すると発表した。大統領府のAI行動計画(AI action plan)に基づき、官民投資を推進し、アレンAI研究所(Allen Institute for AI: Ai2)が主導する「オープンマルチモーダルAIインフラストラクチャ(Open Multimodal AI Infrastructure: OMAI)」プロジェクト支援に向け、NSFが7,500万ドル、NVIDIA社が7,700万ドルを拠出する。科学データや文献に基づくオープンソースのAIモデルを構築することで、研究者による迅速なデータ分析や新発見を加速し、材料科学や生物学などの分野で革新を促すのが目的である。NVIDIA社のジェンスン・フアンCEO(Jensen Huang)は、AIは現代科学の原動力であるとし、NSF側も「AIの科学研究への導入は、ゲームチェンジャーとなり得る」として、解決不可能とされている課題に取り組むことを明らかにした。 NSF “NSF and NVIDIA partnership enables Ai2 to develop fully open AI models to fuel U.S. scientific innovation” (08/14/25) https://www.nsf.gov/news/nsf-nvidia-partnership-enables-ai2-develop-fully-open-ai
商務省、トランプ政権の労働力開発戦略を発表
商務省(Department of Commerce)は8月13日、労働省(Department of Labor)、教育省(Department of Education)と共に、トランプ政権の労働力開発戦略「米国の人材戦略:黄金時代に向けた労働者の育成(America’s Talent Strategy: Equipping American Workers for the Golden Age)」を発表した。大統領の「米国第一主義(America First)」経済政策を基に、経済成長の新たな黄金時代の実現に向け、労働者を育成する包括的な計画で、5つの戦略的柱を基盤としている。大統領の「Make America Skilled Again (米国を再び熟練させる)」政策のもと、国民が高収入の仕事に就けるよう支援するため、需要産業に従事する熟練技術者の育成やAI駆動経済への適応などを重点とする取り組みで、ハワード・ラトニック商務長官(Howard Lutnick)は「労働者の力を解き放つ革新的な戦略」と強調、チャベス・デレマー労働長官(Lori Chavez-DeRemer)やリンダ・マクマホン教育長官(Linda McMahon)も労働者第一の姿勢を示し、雇用確保に向けた準備を進めると言及している。 Department of Commerce “U.S. Departments of Commerce, Labor, Education Unveil Workforce Development Strategy to Fuel ‘Golden Age’ of the American Economy” (08/13/25) https://www.commerce.gov/news/press-releases/2025/08/us-departments-commerce-labor-education-unveil-workforce-development
エネルギー省、OCEDの不適切な資金執行を指摘
エネルギー省(Department of Energy)は8月11日、クリーンエネルギー実証局(Office of Clean Energy Demonstrations :OCED)が数十億ドル規模の産業実証プログラム(Industrial Demonstrations Program: IDP)資金を適切に管理できていないとする同省監察総監(Inspector General: IG)の報告書を発表した。報告書は、OCEDがインフレ抑制法(Inflation Reduction Act: IRA)に基づく58億ドル規模のIDPを監督するための内部統制が不十分で、目標の未達や不適切な経費精算、詐欺、浪費、利益相反の問題が生じるリスクがあると指摘している。また、水素ハブプログラムやグリッド耐久性・革新パートナーシッププログラム(Grid Resilience and Innovation Partnership Program: GRIP)における内部統制の欠如も問題視し、税金の浪費や国家安全保障への懸念が浮上しているという。これを受け、クリス・ライト長官(Chris Wright)は問題解決に向け、財政支援の見直しを進めており、トランプ大統領のエネルギー政策に沿った責任ある管理を目指すと強調している。 Department of Energy “Inspector General Report Highlights Lack of Accountability in Green New Scam” (08/11/25) https://www.energy.gov/oced/articles/inspector-general-report-highlights-lack-accountability-green-new-scam
エネルギー省、重要鉱物の供給網確保へ約10億ドルを提供
エネルギー省(Department of Energy)は8月13日、重要鉱物・材料の国内供給網の確保に向け、総額約10億ドルに上る資金提供機会(notice of funding opportunity: NOFO)を通知する意向と発表した。トランプ大統領の大統領令「米国のエネルギーを解き放つ(Unleashing American Energy)」に沿い、エネルギー安全保障と産業競争力の基盤となる資源の安定的供給を目指すもので、クリス・ライト長官(Chris Wright)は「重要材料の供給と加工を長らく外国に依存してきた」と言及し、国内での加工を再興し、供給源を拡大すると表明した。計画には、製造・エネルギーサプライチェーン室(Office of Manufacturing and Energy Supply Chains: MESC)による最大5億ドルの電池材料加工・製造・リサイクル助成プログラムや、1億3,500万ドルのレアアース実証施設プログラムが含まれ、化石エネルギー・炭素管理局(Office of Fossil Energy and Carbon Management)への産業施設からの副産物として重要鉱物を回収する技術実証にも、約2億5,000万ドルを支援する。 Department of Energy “Energy Department Announces Actions to Secure American Critical Minerals and Materials Supply Chain” (08/13/25) https://www.energy.gov/articles/energy-department-announces-actions-secure-american-critical-minerals-and-materials-supply
トランプ大統領、民間宇宙産業の規制を緩和
大統領府は8月13日、トランプ大統領が民間宇宙産業の規制を緩和し、競争促進を図る大統領令に署名したと発表した。打ち上げ・再突入ライセンスに関する環境審査の廃止・迅速化に加え、「時代遅れで過度に制限的な規制を撤廃する」とし、沿岸域管理法(Coastal Zone Management Act: CZMA)に基づく州の規制が宇宙港開発を妨げていないかなどの評価や、審査プロセスの統一と重複規制の排除についても、国防総省(Department of Defense)や航空宇宙局(National Aeronautics and Space Administration: NASA)などの各関連機関に指示している。さらに、既存の規制枠組みにおける新規宇宙活動の承認プロセスの合理化に向け、連邦航空局(Federal Aviation Administration: FAA)内に民間宇宙輸送担当の副長官職を新設する内容も含めるなど、同産業に対する取り組みを強化する。大統領は第1期政権時に宇宙軍(Space Force)を創設しており、今期は「火星に宇宙飛行士を送る」と就任演説で述べるなど、宇宙における世界的リーダーシップの維持を強調している。 The White House “Fact Sheet: President Donald J. Trump Enables Competition in the Commercial Space Industry” (08/13/25) https://www.whitehouse.gov/fact-sheets/2025/08/fact-sheet-president-donald-j-trump-enables-competition-in-the-commercial-space-industry/
FTC、カリフォルニア州のトラック排ガス協定を無効化
ザ・ヒル(The Hill)は8月13日、連邦取引委員会(Federal Trade Commission: FTC)がカリフォルニア州と大手トラックメーカー4社間の排ガス削減協定について、執行不能であるとの決定を下したと報じた。同協定は、メーカーが州独自の排ガス基準に従う見返りに一定の譲歩を受ける内容で、今回の決定により、連邦基準より厳しい州の環境規制は事実上、遵守が不要となる道が開かれることになる。この決定は、カリフォルニア州大気資源局(California Air Resources Board: CARB)とトラックやエンジン製造業者の間での自主協定である「クリーン・トラック・パートナーシップ(Clean Truck Partnership)」に関連するもので、FTCは独占禁止法違反に関する調査を行ってきたが、今般、ダイムラー・トラック社(Daimler Truck)など4社が同協定の破棄に合意したことで、独占禁止法違反に関する調査自体は終了されることとなる。FTC競争局(Bureau of Competition)は、CARBの規制は行き過ぎで、独占禁止法上の懸念があったとの見解を示した。これに先立ち、トランプ大統領が連邦レベルで州の規制を覆しており、メーカー各社も州には規制の執行権限がないとして、提訴していた。 The Hill “Trump administration invalidates California’s emissions reduction agreement with truck manufacturers” (08/13/25) https://thehill.com/policy/energy-environment/5450798-california-truck-emissions-ftc/?stream=top