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米国、気候変動を加速する汚染物質の排出削減を推進

国務省(State Department)のヒラリー・クリントン長官(Hillary Rodham Clinton)は2月16日、バングラデシュ、カナダ、ガーナ、メキシコ、スウェーデン、国連環境プログラム(United Nations Environment Program)の高官とともに、急速な気候変動や広範な健康問題に影響を及ぼす汚染物質の排出削減に取り組むプログラムの立ち上げを発表した。対象となるのは、煤煙、メタン、ハイドロフルオロカーボンなどの存在期間が短い汚染物質で、これらは地球温暖化に多大な影響を及ぼしている。科学者らは、これらの物質に国際協調的対策が講じられれば、地球温度を2050年までに摂氏0.5度下げることが可能であるとしている。現在進行中の国連気候変動枠組条約(United Nations Framework Convention on Climate Change: U.N.F.C.C.C.)によるプロセスは多大な時間と労力を伴い、高度に政治化しているため、これらの動きの早い気候変動物質に対処することで、より迅速に成果が得られることが期待されている。 New York Times “U.S. Pushes to Cut Emissions of Some Pollutants That Hasten Climate Change” (2/15/12)

オバマ大統領の2013年度予算教書、インフラ支出を倍増する一方でプログラムを削減

オバマ大統領の2013年度予算教書によれば、今後6年間でインフラへの投資はほぼ倍増され、3,500億ドルが雇用計画に充当される一方、その他の多くの連邦機関で予算が削減されている。同予算教書によれば、2018年までに高速道路や橋梁、公共交通機関への投資に4,760億ドルを充当する。また、一部のエネルギープログラムや農業助成、連邦職員の退職年金制度を削減する一方、証券取引委員会(Securities and Exchange Commission: SEC)の拡充や中国などによる不当な外国貿易慣行を調査する委員会の新設を提案している。こうした大統領の提案に対し、上下両院の共和党議員は、「予算教書は大統領選挙のための文書に過ぎない」「過去の失策の反映」「多くの重要分野で恐ろしく不十分」と強く批判している。 Bloomberg BusinessWeek “Obama Budget Doubles Infrastructure Funds While Cutting Programs” (2/13/12)

ハーバード大学、社会的問題の解決に取り組む学生に10万ドルの賞金を提供

ハーバード大学(Harvard University)は2月16日、同大学のイノベーション研究所(innovation lab)を通じて、地球温暖化や貧困といった5つの社会的問題の解決策を開発する学生チームに10万ドルを授与するコンペの実施を発表した。5つの問題の内容は今月後半に発表される。このプログラムはビジネスマインドを持った学生を育成し、重要な問題解決に取り組むことを意図したものである。3月19日が提案締め切りで、最終的なプロジェクトの提出期限は5月となっている。勝者1名(またはチーム)と最大3名(またはチーム)が10万ドルの賞金を分担するという。 Bloomberg Businessweek “Harvard Offers Students $100,000 Prize to Solve Social Issues” (2/16/12)

エネルギー省と商務省、クリーン・エネルギー労働力育成のために130万ドルを拠出

エネルギー省(Department of Energy)と商務省(Department of Commerce)米国標準技術局(National Institute of Standards and Technology:NIST)の製造拡大パートナーシップ(Manufacturing Extension Partnership:MEP)は、大統領の「永続する米国経済の構築のためのブループリント(Blueprint for an America Built to Last)」の一環として、建造物の効率性を最大限化し、無駄を省き、費用を節約するために必要なスキルを、商業建造物専門家に提供するための研修プログラムに、最高130万ドルを提供すると発表した。有益な労働力研修を提供することで、商業及び産業建造物におけるエネルギー効率を2020年までに20%向上させるという「より良い建造物イニシアチブ(Better Buildings Initiative)」の目標到達の一助となると期待されている。助成金を受益するには、大学、コミュニティーカレッジ、専門学校、業界団体はNISTの製造拡大パートナーシップ・センター(MEP Center)と協力し、建造物効率に関する優れた研修プログラムを新設する必要がある。 Energy.Gov “Energy Department and Department of Commerce Announce $1.3 Million for Clean Energy Workforce” (2/16/12)

オバマ大統領、高需要業界を対象とした200万人の労働者研修計画を発表

オバマ大統領は2月13日、2013年度予算教書の中で、80億ドル規模の「キャリアのためのコミュニティ・カレッジ基金(Community College to Career Fund)」を発表した。これは、先端製造やクリーン・エネルギー、情報技術など、有能な人材を必要とする業界での就職につながる技能を200万人の労働者に提供することを目的としたプログラムである。このプログラムには、①労働力育成を行うコミュニティ・カレッジに必要なリソースを提供すること、②高成長業界の雇用主が有能な人材を確保できるようにすること、という2つの目的がある。プログラムを通じて、学生が高賃金及び高技能分野の職を体験すると同時に学習クレジットを獲得できるようにする「現場研修機会(on-the-job training opportunities)」の提供や、労働者が研修完了後に正規雇用を得られるよう取り組む研修提供者やコミュニティカレッジなどにインセンティブを提供する「成果支払い(Pay for Performance)」などが行われる。 White House “President Obama’s Plan to Train 2 Million Workers for Jobs in High-Demand Industries” (2/13/12)

マイクロソフト社とGE社の新規合弁事業社名は「Caradigm」

2月13日、マイクロソフト社(Microsoft Corp.)とゼネラル・エレクトリック社(General Electric Co.: GE)による合弁事業で、医療ケア業界を対象とした新規会社は「カラダイム(Caradigm)」と呼称されることが明らかになった。同社はマイクロソフト社のレッドモンド本社近くに設立され、最大750名の雇用が見込まれている。今年上半期に事業開始の予定であるという。カラダイム社は、医療従事者によるリアルタイムのデータ利用と「システムワイド・インテリジェンス(systemwide intelligence)」を支援する技術の開発に取り組むという。 TechFlash “Microsoft, GE call new health-care company ‘Caradigm’” (2/13/12)

2013年度予算案、化石燃料を対象とした減税措置400億ドルを削減

1月の一般教書演説で「全力を傾けた何よりも優先的なエネルギー戦略」の必要性を訴えたオバマ大統領は、2013年度予算教書の中で、石油・ガス・石炭生産者を対象とした減税措置を今後10年間で400億ドル以上削減し、その分を保護や代替エネルギーへの支出増に充てたい考えを示した。昨年、大統領が同様の減税措置廃止を試みた時、共和党は業界側と組み、これを阻止している。ある上級政策アナリストは、化石燃料向け減税措置の廃止の可能性について、「石油・ガス業界のみを対象とした場合、上院での支持を得ることは難しいであろう。しかし、議会が包括的な法人税改革を進展させればその可能性は高まる」と指摘した。 Bloomberg Businessweek “Obama Budget Would Cut $40 Billion in Fossil-Fuel Credits” (2/16/12)

FDAの2013年度予算は17%増の45億ドル

オバマ大統領の2013年度予算教書で、食品医薬品局(Food and Drug Administration:FDA)の予算は2012年度成立予算の17%増となる45億ドルであった。予算増加分の98%は業界との合意に基づく利用者手数料(user fee)によって調達される。2013年度予算の注目点として、①患者保護イニシアチブ(Protecting Patients Initiative:3億6,400万ドル増。FDAの後発医薬品活動やバイオ後続品の開発及び審の支援を目的とした新利用者手数料の勧告やFDA施設の改良)、②食品安全性改革イニシアチブ(Transforming Food Safety Initiative:2億5,300万ドル増。強力かつ信頼性の高い食品安全制度の確立を目指すFDAの取り組みの強化)、③中国における食品・医薬品検査(上記2つのイニシアチブに、中国から米国へ輸入される食品・医薬品の安全性強化を目的とした1,000万ドルの新資金が含まれる)、などが挙げられている。 FDA “FDA seeks $4.5 billion to support medical product development, protect patients and ensure safety of the food supply” (2/13/12)

GE、ダウ、ボーイングの経営者が米国競争力について議論

2月13日、米国競争力に関する新たなアイデアや見解について、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric: GE)主催の会議においてパネル・ディスカッションが行われ、GE社のジェフ・イメルト社長兼最高経営責任者(Jeff Immelt)、ダウ・ケミカル社(Dow Chemical)のアンドリュー・リバリス社長兼会長兼最高経営責任者(Andrew Liveris)、ボーイング社(Boeing)のジム・マックナーニー社長兼会長兼最高経営責任者(Jim McNerny)が参加した。3人は米国競争力の将来に楽観的観測を示した一方、現在の政治環境には、競争力や経済成長のための重要な政策イニシアチブに対する協力や総意が圧倒的に欠けていることを指摘した。「業界指導者達が雇用創出を促進するために政府がすべきことは何か?」との問いに、3人は「より不干渉型の規制モデルが必要」との見方で合意した。3人はまた、「自社の消費者基盤はほぼ完全に米国外にある」との意見を示した。「以前は、米国で勝利すれば、世界で勝利できるというのが通説であったが、現在はその逆である」とマックナーニー氏は述べた。3人とも米国の競争力について自信を示し、「疑う余地なく、我々は現在、10年前に比べてより競争的になっている」とマックナーニー氏は述べた。成長を軌道に乗せるため、政府が今後6ヶ月に集中すべき点として、「輸出、移民査証問題、税制、教育、米国の産業基盤が抱えている問題への対処」(マックナーニー氏)、「先端製造議題と米国を投資のためのワンストップ・ショップとすること」(リバリス氏)、「赤字削減と教育」(イメルト氏)が挙げられた。 Washington Post “GE, Dow and Boeing executives talk U.S. competitiveness and partisan politics” (2/13/12)

NSF、2013年度予算の詳細を発表

国立科学財団(National Science Foundation: NSF)のスブラ・スレシュ長官(Subra Suresh)は2月13日、2013年度予算(前年度比5%増となる73億7,300万ドル)について詳述した。NSFの2013年度予算案は、①基礎研究と教育を強化することでイノベーションを促進し、経済成長を支援し、民間部門における機会を育成し、ハイテク雇用の創出を刺激し、複雑な社会的課題に取り組む、②製造業をより早く、より安価に、よりスマートにする研究に投資し、先端製造技術のトランスフォーマティブな研究を支援する、③クリーン・エネルギーや製造業などへの投資を通して環境の持続可能性における国家的課題に対処する、などを狙いとしている。また、同予算案の注目点として、①新マテリアルや無線通信、スマート・インフラ、ロボット工学を狙いとした学際的研究に3億800万ドル、②サイバーセキュリティ及びその教育に1億1,000万ドル、③次世代コンピューターツールやリソースの構築を狙いとした「21世紀型科学工学イニシアチブのためのサイバーインフラ枠組み(Cyberinfrastructure Framework for 21st Century Science and Engineering initiative)」に1億600万ドル、などが挙げられている。 NSF “National Science Foundation Budget Positions U.S. to Maintain Competitive Edge” (2/13/12)