オハイオ州立大学(Ohio State University)のキャロライン・ワグナー氏(Caroline S Wagner)と、ノースカロライナ大学(University of North Carolina)のデニス・サイモン氏(Denis F Simon)は、「中国による外交ツールとしての公式な科学技術協定の使用(China’s use of formal science and technology agreements as a tool of diplomacy)」と題する論文を発表した。中国の科学技術部(Ministry of Science and Technology)は、政府間の科学技術協定(science and technology agreements: STAs)を115件締結し、161の国と地域との関係を確立したと報告している。最も初期のSTAは1950年代で共産主義国との締結であったが、1970年代後半には科学的先進国ともSTAを締結し、これによって科学技術での協力機会が開かれた。近年は、数十の低・中所得国との間で科学技術協力協定を交渉・締結し、政治的親善を確立している。中国にとり、政治的結び付きを構築することは明らかに重要な目的であるが、公式な関係を確立する上で、科学技術における最新のノウハウへのアクセスを得ることは、中国の優先事項の重要な一部となりつつある。