GAO、米宇宙軍によるGPS衛星調達プログラムのコスト・スケジュール・実績を調査

政府説明責任局(Government Accountability Office:GAO)は6月5日、米宇宙軍によるGPS衛星調達プログラムのコスト・スケジュール・実績を調査した報告書「GPS最新化:宇宙軍は衛星・携行機器の要件を再評価すべき(GPS Modernization: Space Force Should Reassess Requirements for Satellites and Handheld Devices)」を発表した。本報告書は、国防総省(Department of Defense)による計画と衛星信頼性及び打上げスケジュールに関するデータの見直し、及び、同省職員からの聞き取り調査を通して、①次世代地上制御システムへの移行計画のリスク・問題及び宇宙軍によるリスク緩和策、②宇宙部門及び通信妨害に強い軍事コード(M-code)能力提供に影響を及ぼすリスクを宇宙軍が特定・対応する度合い、③M-codeユーザー機器の開発・統合における国防総省の進捗状況、を評価している。M-codeを提供するGPSシステムは、「地上」「宇宙」「ユーザー機器」の3部門で構成され、地上部門では、次世代地上制御システムの開発遅延により、納品が2023年12月以降となることが判明しているが、宇宙軍は、新たな最終スケジュールをまだ特定していない。また、宇宙部門では、M-code対応衛星24基の要件を充足しているものの、宇宙軍は、特定のユーザー正確性要件を充足するために少なくともあと3基の衛星が必要と判断していることから、衛星群の規模拡大・維持に伴う問題が生じている。一方、ユーザー機器部門では、ユーザー機器「MGUE Increment 1」開発が順調に進められているが、遅延及び予想外の問題による影響を受ける可能性があるとした。この他、新たなユーザー機器「Increment 2」の導入を検討中であるものの、有益性が証明されていないと指摘した。GAOは、国防総省に対し、1)運用ニーズを充足するために必要な衛星数の評価、2)健全な投資対効果検討書を策定しない限り「Increment 2」導入計画を中止、の2件を提案し、国防総省はその両方に同意している。

Government Accountability Office “GPS Modernization: Space Force Should Reassess Requirements for Satellites and Handheld Devices” (6/5/23)